「洗い出し」という左官工法を耳にしたことはありますか?砂利とセメントを混ぜて舗装し、表面だけ砂利を露出させる伝統的な工法のひとつです。ただコンクリートで舗装するだけよりも、おしゃれ感を演出することができ、さらに砂利やセメントの種類によって幅広いイメージに合わせることができるため人気があります。
今回はきれいな仕上がりにするための施工方法と、適切な砂利の種類についてご紹介していきます。
砂利の『洗い出し』とは?
玉砂利の洗い出しとは、練り合わせたセメントと玉砂利をした地面に塗り、完全に硬化する前に表面を水洗いすることで表面に砂利を露出させる伝統的な左官工法のひとつです。使用する砂利の種類やセメントの色など、組み合わせによってさまざまな演出をすることができるため、和風イメージだけでなく洋風イメージにも合わせることができます。
施工場所は玄関アプローチだけでなく、玄関や土間、駐車スペース、フローリング、バスルームなど、室内外問わず幅広く活用されています。
洗い出しの施工方法
玉砂利の洗い出しをきれいに仕上げるためには、セメントと玉砂利の分量が大切です。
必要な分量と施工手順を見ていきましょう。
【配合比率】
「セメント:砂利」=「1:2~2.5」の比率でセメントと砂利を配合すると綺麗に仕上がります。
【必要量目安】
1平方メートル当たりに必要な玉砂利の目安量は以下の通りです。
サイズ(通称):厚み:必要量
2~3mm(7厘):7~8mm:15kg
3~5mm(1分):8~12mm:15~18kg
5~7mm(2分):12~17mm:18~20kg
7~9mm(3分):17~22mm:23~26kg
9~12mm(4分):22~25mm:26~28kg
12~17mm(5分):25~30mm:28~30kg
手順
事前に、施工する土地はコンクリート舗装など下地が必要です。
1) セメントと玉砂利をそれぞれ適量用意します。
2) 撹拌機などを使って、ムラがないように混ぜ合わせます。
3) コンクリート下地の上にモルタルを薄塗りしていきます。
4) 玉砂利にムラなくセメントがコーティングされたら、薄塗りしたモルタルの上に流し込みコテで均していきます。
5) セメントの水分を飛ばすため、しばらく乾燥させます。表面の水分を均等にするため新聞紙などを敷いて余分な水分を吸い取るときれいに仕上がります。
6) 適度に乾燥してきたら、コテでさらに玉砂利がしっかり定着するように押さえます。
7) 分厚いスポンジに水分をしっかり含ませ、玉砂利を洗い出していきます。この際、力をあまり入れずに表面を優しくなでるようにするときれいに仕上がります。また全体をまんべんなく洗い出すことと、洗い出し過ぎないように注意しましょう。
8) 仕上げに、硬く絞ったスポンジでさらに表面を洗い出し、玉砂利がきれいに洗い出されれば完成です。
洗い出しに使われる砂利
玉砂利の洗い出しに使用される種類はさまざまありますが、人気の高いものを特徴と一緒にご紹介していきます。
大磯:グレー系、緑系の砂利で、主に観賞魚用水槽の底砂として昔から使用され、現在でも人気があります。
南部:茶系で土色に近い控えめで上品な色彩が特徴の玉砂利で、最も人気がある玉砂利でもあります。
金華:茶系の玉砂利で、南部と比較すると黒が少し多く全体的に落ち着いた印象を与えます。
御浜:薄いグレー色の砂利が多く、全体的に明るい印象となります。
桃山:薄いベージュ色をベースに、赤茶色やグレーの砂利が混ざり、柔らかい色合いながらも華やかな印象を与えてくれます。
白仙:純白に近い白さが特徴の砂利です。明るい印象を与え、また他色の砂利と混ぜ合わせて使用する場合にも最適です。
青海:落ち着いた深みのある緑色の砂利で、鮮やかな印象を与えてくれます。
桂林:白、ベージュをベースにピンク色が混ざった天然の玉砂利です。明るく鮮やかであり、南国の白浜のイメージを演出してくれます。
玉砂利は写真で見るのと実際のイメージは異なる場合があるため、店先などでしっかり確認してから購入するようにするといいでしょう。
洗い出し施工事例
実際の事例をみてみましょう。アイディア次第でオリジナルな床面にすることができるのも、洗い出し工法のいいところです。
飛び石以外の部分を洗い出しにすると、飛び石がアクセントになります。
階段にも洗い出しを活用すると雰囲気が一層増すでしょう。
瓦を利用したユニークなデザインの洗い出しです。
砂利だけでなく、ガラス玉を使った洗い出し は透明感があり非常に綺麗です。
まとめ
玉砂利の洗い出しは、実にさまざまな印象を与えてくれます。ただおしゃれ感を演出するだけでなく、庭の雑草対策にもなります。今までコンクリート舗装で殺風景だった場所も、ただ砂利を敷いただけの場所も、玉砂利とセメントを合わせるという一工夫を与えるだけで、印象も大きく変えることができるのではないでしょうか。
洗い出すのは玉砂利だけでなく、ビー玉や貝殻など、思い出のものを埋め込んで洗い出すこともできます。DIYするのは難しいかもしれませんので、施工業者に相談して混ぜてもらうのがいいでしょう。工夫次第で自分だけのオリジナルな洗い出しを楽しんでみましょう。
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