土がむき出しのままの殺風景な庭に、彩りを加える役目を担ってくれるものは、世の中にいくつもあります。芝生、木製チップ、レンガ、そして砂利などです。しかし、そういった彩りを加えるためには、まず庭の整地をおこなう必要があります。しっかりと庭を整地して、平らにしてから芝生や砂利などを敷いたほうが、仕上がりの見栄えがよいからです。
このコラムでは、庭を平らにする方法について、庭を平らにする際に知っておくべきことや、庭の整地で使うレーキと呼ばれる道具に関することをご紹介いたします。「せっかくの庭を上手く活用できていない……」「土がむき出しのままで、なんだか寂しいな……」そういったお悩みを抱えていらっしゃる方は、ぜひご一読ください。
目次
砂利を敷く前に庭を平らにする方法を知ろう
砂利や芝生などを庭に敷いたり張ったりする前には、まず地面を平らにする必要があります。これまで何も手を加えずにいた庭は、地面が凹凸になっている場合が多いです。そんな状態の地面では、好みの砂利や芝生を用意しても、最大限に活用することはできません。
庭を整地するために必要な道具は、いくつかあります。そのなかでも、地面をきれいな平らにするために最も有効とされている道具は、「レーキ」と呼ばれるものです。ここでは、整地に必要な道具や整地手順について、ご紹介いたします。ぜひお役立てください。
整地に必要な道具
整地をおこなうためには、まず以下のものを用意しましょう。
・レーキ
・軍手
・長袖長ズボン
・帽子
・スコップ
・鍬(くわ)
レーキという道具には、さまざまな種類があります。長い柄の先端にいくつもの鉤(爪)が並んでいるタイプや、鉤(爪)の代わりに横長の板が1枚だけ付いているタイプが代表的です。
前者は「ガーデンレーキ」や「アメリカンレーキ」と呼ばれるもので、後者は「グランドレーキ」と呼ばれます。グランドレーキについては、「トンボ」と聞いてピンとくる人もいらっしゃるかもしれません。レーキは主に、地面を均すためのものとして用意します。
残りの道具に関しては、庭仕事をする際の基本中の基本といえるものです。砂や小石で手が汚れたり肌を切ったりしないために軍手は欠かせません。また、虫刺されや日焼けなどから身を守るためにも、季節問わず長袖長ズボンを着用したほうがよいでしょう。
熱中症対策として帽子を被ることも大切です。濡れタオルを首に巻いたり、こまめに水分補給ができるよう近くに飲み物を置いておいたりすることも、気持ちよく庭仕事をするなら用意しましょう。スコップや鍬は、雑草や小石を取り除くために使います。
これらの道具が揃ったら、整地を始めていきましょう。
整地の手順
庭を平らにする方法は、必要なものと時間さえあれば、まったく難しくありません。整地したいところの小石や雑草を取り除いたあと、レーキの先端部分で土を撫でるように動かせば、地面は平らになっていきます。固まっている土があれば、スコップや鍬で砕いたり、手で揉みほぐしたりして土を細かくしたあと、レーキで地面を撫でて平らにしましょう。
※レーキは全身を使って動かすようにしてください。草抜きや小石取りなど庭仕事全般にいえることですが、腰だけ曲げたり手だけ伸ばしたりして作業すると、間接や筋を痛めてしまうおそれがあります。腰だけ曲げるのではなく、下半身全体を使って姿勢を低くしておこなうように、整地作業は全身を使っておこなう意識をもちましょう。
庭を平らにする方法に関して知っておきたい2つのこと
庭にとってのよい整地について意識すべきことは、「どうやって平らにするか」だけではありません。「本当に平らになっているのか」を確かめる必要があります。さらに、庭の今後をよりよいものにするために、「水はけに問題はないか」も考えなければならないのです。
ここでは、庭を平らにする方法について、荒れた地面を均すための基本的な道具や手順以外に知っておくべき、「平らかどうかの確認方法」と「水はけのための勾配」についてご紹介いたします。
ホースを使って水平にする方法がある
レーキを駆使して荒れた地面を平らにできたと思っても、じつは平らになっていないことは珍しくありません。レーキを使えば表面がきれいになるため、惑わされてしまうのです。平らにできたのかどうかは、目視ではなく「水盛り」という方法で確かめましょう。
水盛りをおこなうためには、まず水の入ったバケツと透明なホース・杭(地面に突き立てられるもの)を用意します。道具が揃ったら、以下の手順をおこなってください。
1.水平かどうか測りたい場所の四隅に、杭を突き立てる
2.水平かどうか測りたい場所の中心に、水の入ったバケツを置く
3.ホースの片端をバケツ内の水に入れて固定する
4.ホース内に水を通す
5.ホースの、固定されていないほうの先端を、杭に固定してホース内の水位で印をつける
6.各杭で水位の位置に印をつけていく
7.各杭の印がすべて同じ高さかどうかを確かめる
各杭の印がすべて同じ高さであれば、整地した場所は水平だといえます。ホース内に水を通すときは、バケツ内の水位よりも高くする必要があるため、先端を口で咥えて水を吸引しましょう。抵抗がある人も多いはずなので、ホースだけは新品の用意をおすすめします。
ご紹介したこの水盛りというやり方では、本当に水平になっているのか不安という方は、「水平器」という道具を用意しましょう。水平器にも種類はいくつかありますが、ホームセンターやネット通販ではお値打ちなものも販売されています。安価なものであれば、およそ1,000円で購入することも可能です。
勾配にも気をつける
雨が多い場所や日当たりがあまりよくない土地であれば、あえて勾配を作ることも大切な整地作業といえます。水はけがよくないと降雨などによってできた水たまりが、長く残ってしまうのです。それを防ぐために勾配が必要なのです。
水たまりが長く残っていると、害虫が発生しやすくなったり、コケやカビといったものが繁殖したりするおそれがあります。ただ平らにするだけでなく、あえて勾配をつけて水がたまらないようにしましょう。
庭の整地をするなら使うレーキにこだわろう
庭の整地を効率よくおこなえるレーキには、ガーデンレーキやアメリカンレーキ、グラウンドレーキなど、さまざまな種類があります。そのため、庭を平らにする方法として、自分に合ったレーキを選ぶことも大切なポイントなのです。ここでは、レーキを選ぶ際のポイントについて、詳しくご紹介いたします。
選ぶポイント①材質
レーキに使われている素材は、「ステンレス」「木材」「プラスチック」「アルミ」の4種類が代表的です。それぞれの素材で作られたレーキの特徴は、以下のとおりになります。
ステンレス製
サビに対する耐性が極めて高いです。丈夫なため、長い期間使うことができます。ただし重量があるため、力仕事に自信がない人には不向きです。
木製
土が均しやすいとされていますが、明確な根拠はありません。木製であるため、ほかの素材で作られているものより、水を吸収しやすく腐りやすい特徴があります。
そのため、木製のうち少しでも丈夫なものを使いたいのであれば、ヒノキを加工した木材で作られているものを選びましょう。レーキに使われる木材としては、ヒノキ・ラワン・ブナといわれているのですが、そのなかでもヒノキが最も水に強いようです。
プラスチック製
とても軽く、力仕事に自信のない人でも扱いやすいです。一般的に男性よりも力仕事に不向きとされている女性や子どもでも、十分に使いこなすことができます。さらに、サビることを心配する必要はありませんし、丈夫です。ただし、ほかの素材よりも柔らかいため、土の重量次第ではレーキ全体に大きな負荷がかかってしまい、柄や鉤(爪)が変形するおそれがあります。
アルミ製
軽く、サビにくいです。ただし、柔らかい素材であるため、負荷がかかりすぎてしまうと変形する危険性があります。メリットもデメリットも、プラスチック製に似てるといえます。
これらのうちおすすめなのは、プラスチック製もしくはアルミ製のものです。ただでさえ労力の必要な庭仕事ですから、道具は少しでも使い勝手のよいものがいいといえます。軽量なプラスチック製・アルミ製のものであれば、整地作業で受ける疲労も少なく済むでしょう。
選ぶポイント②使いやすさ
レーキは柄を持って使う道具です。一般的に柄の長さは130cmとされています。レーキの使いやすさとは、柄の長さが自分に合っているかどうかで決まるといえるでしょう。レーキのなかには、柄が伸縮するタイプがあります。このタイプであれば、状況に合った長さに変更することができるため、おすすめです。
柄が握りやすいかどうかも、レーキ選びでは欠かせないポイントといえます。一般的な柄はただ丸いものですが、種類によっては段差加工などがされていて握りやすくなっているものもあるのです。
レーキを購入する際は、ぜひホームセンターや園芸用品店に行くことをおすすめします。ネット通販でも取り扱われていますが、柄の長さや握りやすさに関しては、直接触れてみなければわからない良し悪しもあるからです。実際に手に取ってみて、「これだ!」と感じたものを使うとよいでしょう。
トンボ(グラウンドレーキ)を自作する手順
レーキのなかでも、トンボという別名も有名なグラウンドレーキであれば、自作することが可能です。「庭を平らにする方法として、レーキが重要なのはわかった。でも安いものじゃないし、なるべく買いたくないな……」といったお考えの方は、これからご紹介することを参考に、ぜひグラウンドレーキを自作してみてください。
・土を平らにする部分に使う木材(※およそ20×90×900mmのもの)
・柄となる部分に使う木材(※およそ20×40×1800mmのもの)
・ベニヤ板を正三角形に切ったもの
・釘
・インパクトドライバー(※強度をより上げるために使うものなので、なくても作成可能)
・木工ボンド(※強度をより上げるために使うものなので、なくても作成可能)
まず、土を平らにする部分にあたる木材の最も長い辺の中央部に、正三角形に切ったベニヤ板を釘で固定しましょう。強度をより上げたいときは、インパクトドライバーを使ってビス止めするとよいです。
ベニヤ板が固定できたら、柄となる木材を正三角形のベニヤ板に取り付けます。正三角形のうち、すでに木材と接触していない部分の頂点から、垂直に真っすぐ伸びている線をイメージし、その線と重ねるように柄となる木材の位置を合わせ、釘で固定しましょう。より強度を上げたいときは、釘で固定する前に木工ボンドをベニヤ板と木材につけるとよいです。
以上で、手作りグラウンドレーキの完成となります。木材のサイズは決まっているわけではありません。グラウンドレーキがどういったものか、ネットで検索するなどして調べて、その形状と同じ完成形となるような廃材があれば、それを使って自作してもよいでしょう。
まとめ
土がむき出しで殺風景な庭には、砂利や芝生を敷いたり、張ったりすることで彩りを加えるとよいです。ただし、砂利や芝生を楽しむためには、まずその場所を整地する必要があります。しっかりと整地することで、きれいな砂利や芝生をより長く楽しめるのです。
今回は、庭を平らにする方法についてご紹介いたしました。庭の整地に使うレーキという道具のことも、できるだけ詳しく、わかりやすくお伝えしたつもりです。さらに、整地はただ平らにすればいいわけではなく、均した地面が水平かどうか確認することや、水はけのためにあえて勾配を作ることなども、ご理解していただけたかと思います。
せっかく庭があるのに、上手く活用できていないという方は、これを機にしっかりと整地をおこなって、自分に合った方法で楽しんでみてください。もしこのコラムを読んでみて、「整地って、自分には難しそう……」と感じる方がいらっしゃったら、ぜひ生活110番までご連絡ください。庭を少しでもきれいにする技術をもった業者をご紹介いたします。
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