「所有している山林を伐採したいが費用が見当もつかない」
「DIYで山林伐採に挑むのは無謀だろうか」
「伐採届って?出さないとどうなるの?」
このような疑問を前に、計画がなかなか進まずお困りではありませんか?
山林伐採は自分の土地でも届け出が必要な場合があります。
また、段取りしだいで伐採費用が大幅に変わるため、コスト削減に関する情報は逃さずおさえておきたいもの。
届け出ないと罰金となるケースや、申請すれば補助金がもらえるケースなどもあるため、事前の確認が大切です。
- 届け出が要るかを調べるには?
- 伐採届を提出する手順
- 山林伐採の費用をおさえる方法
本記事では、山林伐採の前に知っておきたい制度をはじめ、業者料金の仕組みなど伐採費用を抑えるポイントをわかりやすくお伝えします。
目次
伐採届が必要なケースとは
伐採届とは、過剰な伐採を規制し豊かな自然を守る目的で、森林法で提出が義務付けられたものです。
ご自分の所有地が「地域森林計画」の対象区域であれば、たった1本の木でも、間伐のためであっても提出する必要があります。なお、届け出を怠った場合30万~100万円の罰金となるおそれがあります。
該当地でなければ届け出は不要ですが、指定区域は定期的に更新されるため、現状が分からない場合は確認しておいたほうがよいでしょう。
所有地が対象区域かを確認するには森林簿や森林計画図を見る
ご自分の土地が対象かどうかは、県ごとに作成される森林簿や森林計画図で調べることができます。各自治体の問合せ窓口のほか、ホームページから閲覧できることもあります。
なお、地域森林計画の対象区域は各都道府県が5年ごとに指定しています。
伐採業者による届け出代行が可能な場合もあるため、依頼時に確認してみるとよいでしょう。
伐採届が不要なケースもある
地域森林計画の対象区域であっても、下記のようなケースでは伐採届は不要です。
- 市町村で特用林、自家用林の指定を受けている
- 公的な伐採義務もしくは伐採許可がある
- 除伐(森林育成の妨げになる木の伐採)の場合
- 非常災害で緊急に伐採する必要がある(なお緊急伐採では別途事後届出が必要)
このほか、山林の環境改善に繋がる下刈り・枝打ち・竹の伐採なども届け出不要とされており、「山林伐採で補助金が適用される条件」でお伝えする補助金制度の対象となることもあります。
伐採届の提出方法
伐採届は基本的に山林の所有者本人か代理人が提出します。
提出先は、所有地のある地域の森林計画区域を管理している市町村です。
提出期限は伐採開始の90日~30日前です。届け出時に同時に提出する計画書通りに伐採を進める必要があるため、余裕を持って提出しましょう。
伐採届の用紙は、市町村の窓口や林野庁HPで配布されており、記載例も確認できます。
不明点があれば林野庁の森林整備部計画課、または市町村の窓口にて問い合わせ可能です。
【参考サイト】
・林野庁 (最終閲覧日:2021年11月19日)
・環境と開発(最終閲覧日:2021年11月12日)
・愛知県HP (最終閲覧日:2021年11月12日)
山林伐採の費用相場は数十万~1,000万円
広い雑木林や山林の伐採費用は、数十万円から数百万円、規模によっては数千万円にのぼります。
状況差で大きく左右される伐採費用を正確に算出するには、悩むより現地見積りが最善策です。
ここでは費用を予測する手がかりとして、相場だけでなく伐採料金が決まる仕組みをお伝えします。
費目 | 目安としての平均費用 |
伐採単価 | 1本1万円 |
搬出・処分 | 1トントラック分で15,000円 |
諸費用 | 抜根4,500円 |
まず目安として伐採費用の単価相場は1万円前後。しかし詳しく見ていくと、3~7mサイズでは業者ごとに1本2,000円から3万円と15倍もの開きが見られ、10~20mサイズでは1本5万円~10万円以上とさらに大きな価格差が生じます。
これは作業量だけでなく、伐採の難易度や総本数に対する割引き率などにも差が出るためです。
状況により、諸費用(伐採後の木や土の処分、抜根にかかる費用など)が発生することも計算に含める必要があります。
写真左のような林道沿いで手入れされたスギ林に対し、右のケヤキのような木が中心の雑木林では枝打ちが必要となるほか、伐採・回収・トラックでの搬出時にもコストが余分にかかるでしょう。
このような目安をもとに、仮に1500坪の山林伐採なら総額100万円~1,000万円、300坪の山林伐採ならその数分の1程度……とまでは想定できても、やはり「具体的な料金が分からないと動くに動けない」という方が多いのではないでしょうか。
大金の関わる事柄ですので、遠慮なく各業者の相談窓口や現地調査を活用されることをおすすめします。
次章では、ご自分の「山林伐採の費用」を絞り込む方法をお伝えしますので、費用をより具体的に、必要最低限におさえるためにお役立てください。
【参考サイト】
・オコマリ (最終閲覧日:2021年11月19日)
・くらしのマーケット(最終閲覧日:2021年11月15日)
・ミツモア (最終閲覧日:2021年11月15日)
伐採の費用を決める3大要素
山林伐採の費用は主に下記の3つの要素が影響します。
- 現場状況(伐採量と作業の難易度)
- 依頼先のシステム(業者ごとの費用差)
- 伐採後の処理方法(伐採以外で発生する損益)
上記の内容に相場は左右され、各状況ごとに費用を抑えるポイントも変わりますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
費用を決める現場状況とは
山林伐採の費用は、本数が増えるほど1本あたりの単価は割安になりますが、伐採量や現場での作業リスクが上がるに従いトータル費用は高くなります。
そのため、伐採費用の計算には下記の情報や、業者による現地調査が必須となります。
- 木の大きさ、本数(人件費・工期)
- 土地の傾斜や障害物の有無
業者費用のベースは人員数や工期などから割り出されますが、これらは伐採量だけでなく作業上の難易度にも左右されます。工期も3日以内から数週間とケースバイケースです。
正確な費用を自分で予測となると難しいですが、現場状況を把握できれば業者に質問や要望が伝えやすくなります。「その状況確認が難しい」という場合は業者の無料現地調査を利用すれば、依頼先の比較の際にも大いに役立てられるでしょう。
業者の方針や使用設備による費用差
業者ごとの伐採方法、大型重機の使用や関連機関への委託があるかといった点も費用の決め手になります。
- 大型重機の種類や数
- 関連機関への委託
人力メインで伐採可能な状況と比べて、クレーンなど大型重機を使用する場合は費用が高額になります。伐採範囲が広いうえ傾斜がきつく油圧ショベルが入れない、といった場合も費用がかさむ傾向です。
また、伐採で出る岩や残土などの処理は現地内で可能か?搬出するなら受け入れ先への距離(輸送費)は?といった確認も、コスト削減のカギとなります。産廃処理を他業者に委託する場合はその費用も加算されることになるため、そういった点もふまえておくと業者費用を抑えやすくなるでしょう。
伐採後の処理方法も費用に大きく関わる
伐採するだけでよいのか、伐採後の土地活用が目的なのか、木材を売却するかなどによっても、総額は大きく変わります。
- 抜根、整地をおこなうか
- 伐採後の木はいくらで売却できるか
- 廃棄する木や残土の処理量
伐採後に抜根や整地の必要があるなら、その分費用が上乗せされます。
伐採した木が産業廃棄物となるなら量に応じて処理費用もかかりますが、丸太として引き渡せれば費用が相殺できるケースがあります。
抜根や整地費用がかからず、さらに木がブランド木材などで高く売れれば利益が伐採費用を上回る可能性もあるでしょう。スギやヒノキのほか、カシ・ケヤキ・ブナ・ナラといった希少な樹木は高値がつきやすいです。
【関連リンク】伐採で出た木材をお金に換えよう!
この章では、山林伐採で余分な時間や中間手数料をおさえるためには事前の状況確認と、伐採以外で発生する諸費用などを把握した上で、業者を選ぶことが重要であるとお伝えしました。
適任の業者がよく分からない場合は、依頼前に伐採目的や要望をしっかり伝えると同時に、複数社で現地見積りを取ることで誤算を回避しやすくなるでしょう。
山林伐採で補助金が適用される条件
地域によって内容は異なりますが、下記のようなケースは補助金制度の対象となることがあります。
- 森林育成を目的とした除伐や間伐、枝打ち、下刈り
- 山林の手入れに必要な作業道の開設に関わる伐採
また、スギやヒノキを伐採し広葉樹に植え替える場合も、花粉飛散の抑制活動として補助金や寄付金が受けられるケースがあります。
なお、対象として認められる範囲や自治体ごとの補助金額は、市の窓口やホームページなどで確認できます。
手続きは森林組合に委託できる部分もあるため、問合せてみるとよいでしょう。
【参考サイト】
・林野庁 森林整備事業 花粉発生源対策推進事業(最終閲覧日:2021年11月12日)
・山市場(最終閲覧日:2021年11月12日)
・日南町森林組合 (最終閲覧日:2021年11月12日)
自分で雑木林や山林を伐採するリスク
「DIYで伐採費用を削減できないだろうか」と考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、個人で一部の下刈りや伐採をおこなっても、大幅なコスト削減とはなりにくいのが現実です。
また、雑木林や山林の伐採を自分でおこなう際に必須となるのは、時間と体力だけでなく専門器具や重機の準備、特殊伐採の知識、危機管理のできる有識者の付き添いです。
伐採現場では毎年多数の事故が発生し続けており、プロであっても怪我や死亡のリスクが高いことが分かります。一見すると個人でできそうな下刈り中の事故も、伐採での事故数に匹敵するほどの件数で報告された年もあることから、どの過程においても安全性は極めて低いと言えます。
また、自分が注意しても防げない事故が多い点も、山林伐採の怖さの一つです。
- 枯れ落ちてきた枝、伐倒で弾かれた枝が直撃
- 傾斜や突風で伐倒方向が狂い、人や車が下敷き
- 掛り木処理に巻き込まれて打撲や骨折
- チェーンソーのキックバックによる切創
このような事故は、林業事業者であっても完全に防ぐ手立ては確立されていません。
大怪我や死亡のリスクから身を守るため、山林伐採はプロに一任すべきと考えましょう。
【参考サイト】
・林野庁 森づくりフォーラム(最終閲覧日:2021年11月26日)
・厚生労働省 (最終閲覧日:2021年11月26日)
山林伐採の費用をおさえる業者選びのポイント
山林伐採の費用は、業者の作業方法や使用設備などが影響するため、依頼先によって総額が大きく増減します。
ここでは、コスト削減に役立つ伐採業者選びのポイントをお伝えします。
伐採量や状況に適した業者を選ぶ
山林伐採の費用を決める3大要素の中でも触れましたが、現場状況や伐採後の処理方法まで考えて依頼先を選ぶことはコスト削減で外せないポイントです。
また、繁忙期を避けた依頼で作業費が安くなる業者や、伐採抜根の同時依頼で割安となるケースなどもあります。特に抜根はあとから依頼すると費用がかさむため、計画的に依頼したいですね。
コスト削減チェックポイント
・林業事業者か建設系業者か
大規模な山林伐採や木の売買をおこなうなら林業事業者へ、伐採後の建築がメインとなるようであれば建設系業者への依頼が、スムーズかつ仲介料などを抑えやすくなる傾向です(※業者によるため要相談)。
・安くなる時期、値下げ条件など
キャンペーンなど各社の値下げ条件を最大限利用できるよう、事前の確認でお得に依頼できることがあります。
・産業廃棄物や木材の輸送先
残土、木の処理は現地内や自社で安くおこなえるか?委託や売却で輸送する場合の距離や費用は? といった点も確認し、業者の比較材料として役立てましょう。
・伐採方法
費用はクレーンなど大型重機の使用で跳ね上がりますが、業者によって判断はさまざまです。そのため、現地見積りなどで業者ごとの伐採・搬出方法を具体的に確認し、納得できるプランを採用することが大切です。
現地調査+見積り比較で費用を下げる
山林伐採費用の大誤算を避けるには、現地調査による正確な見積りと、業者比較が最も確実です。
「調査や見積り比較って難しそう」と感じられるかもしれませんが、多くの業者が相談窓口や現地調査サービスをおこなっており、ほとんどが電話1本で利用可能です。
「でも、何件も業者に問合せる余裕はない」
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