
コンクリートのスランプとは、生コンクリートの柔らかさを示す数値のことです。スランプ値が高いほど柔らかいコンクリートだとされており、一般的には硬い方がいいとされています。
スランプというと「勉強が行きづまってスランプだ」というときや、「野球の球がうまく飛ばなくてスランプだ」などというように、いつもの調子が出せないことを指すことが多いですが、実はスランプという言葉はこのようにコンクリートにも使われるのです。
今回はコンクリートのスランプ値について紹介します。値の出し方や、強いコンクリートを作るためにはどうしたらよいかもあわせてご紹介しますので参考にしてみてください。
目次
コンクリートのスランプとは
生のコンクリートは水の量が多い・少ないによって柔らかさや流動性が変化していきます。先述した「スランプ」は「下がった」という意味に使われます。
コンクリートのスランプ値は、コーンと呼ばれる高さ30cmほどの型に生コンクリートを入れ、型を引き抜いたときに最初の高さからどのくらい下がったかということを「スランプ値」として出します。そのため、スランプ値が高いほど柔らかいコンクリートということになります。
コンクリートのスランプ値の出し方
コンクリートのスランプ値の出し方の手順は以下の通りになります。
(1)生のコンクリートを採取する
ミキサー車を使ってスランプ試験用の一定量のコンクリートを採取します。このときの一定量のコンクリートというのは、手押し車1台分に7割から8割程度のコンクリートを指します。採取したらスコップで生コンクリートをよく混ぜます。
(2)スランプ台を設置する
次にスランプ台と呼ばれる台を設置し、水準器を使って地面と平行になるように高さの調節をします。
(3)スランプ試験をする
スランプ試験はなぜ行うかというと、流動性が高すぎるコンクリートは打設したときに空洞ができたり、ジャンカと呼ばれる分離が起こりやすくなるからです。逆に流動性が低すぎると、余剰水と呼ばれる水が残り、それが蒸発することでコンクリートが収縮しひび割れの原因になります。
そのため、硬すぎず柔らかすぎないコンクリートか見るためにもスランプ試験は必要なのです。
その「硬すぎず柔らかすぎない」という値は、生のコンクリートをコーンから外したときの差が15cmから18cmの間と言われています。
また、スランプ値の測定を行った際に柔らかすぎるコンクリートだとコンクリートが水たまりのようになるため、スランプ値ではなく「スランプフロー値」という値を用います。これはコンクリートの広がりを測るものになります。
強いコンクリートを作るには?
コンクリートのスランプ値が15cmから18cmの範囲内であっても、それが強いコンクリートとは限りません。強いコンクリートとは強度の高いコンクリートを指します。
セメントはよく水と化合しますが、コンクリートも同じように水を加えればよいかというとそうではありません。コンクリートは水とセメントの比率が小さいほど強度を増すのです。水を通しにくいコンクリートや、ひび割れが発生しにくいコンクリートを作る際にも水は少なくします。
ですが、あまりに水の量を少なくしてしまうとコンクリートの流動性がなくなり、非常に作業がやりづらくなるため、ほどよく調節をしながら水を混ぜなければいけません。
コンクリートの乾きは早いほうがよい?
コンクリートのスランプ値が水準に満たされていて、水の量を調節して強いコンクリートを作っても、コンクリートを乾かす作業があります。コンクリートを練って数時間するとコンクリートの流動性はなくなり、手で押してもなかなか動かなくなります。
ですが、この時点ではコンクリートは固まっておらず、1日から2日経つとコンクリートはかなり硬化が進んでいきます。注意したいのはこの硬化に必要な水分が蒸発して「乾燥」を始めた場合です。乾燥して乾いたコンクリートは硬化をせず、ひび割れなどが発生してしまいます。
そのため早く乾かそうとして打設直後のコンクリートの建物の中でたき火などを行うと、硬化ではなく乾燥をしてしまい、強度が非常に低くなってしまうため注意です。
まとめ
コンクリートのスランプ値はコンクリートの流動性を見るために重要なものです。これを自分で計るのはミキサー車などが必要なため、スランプ値を計って施工したい場合はプロに依頼をしましょう。
駐車場を作る場合や舗装をする場合、面積があまりにも広かったりするとDIYでは限界があります。プロは機械を使った転圧作業からコンクリートの施工まで一連の作業を短い期間で施工してくれます。
「しかし金額が心配……」という方は、最低3社ほどから見積りを取り比較をしましょう。地元の施工会社だと慣れた地盤で工事を行い、出張費用もかからずおすすめです。
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