駐車場を長年使用していると、ラインがはがれるなどして消えることがあります。そのときは駐車がしづらくなり、隣の車とのトラブルが起きる可能性もあるかもしれません。また何より見た目も美しくないものです。
ラインがはがれてしまったら、新たにラインを引き直したいものです。ですが、駐車場のライン引きは誰でもできるものなのでしょうか?
もじ自分でライン引きをするにしても、わからないことが出てきたときにプロの業者に相談出来たら安心ですよね。
今回は、自分で駐車場のラインを引く方法をご紹介します。
誰でもキレイに引ける方法がありますから、不安が解消できるはずです。
目次
勝手に駐車場にラインを引いていいの?
一般的に、駐車場のライン引きは業者に依頼することが多いです。
そのため、自分が使っている駐車場のラインがはがれて駐車しづらいときは、まずその駐車場のオーナーや管理会社に連絡するべきでしょう。
もし自分でラインを引く場合は、賃貸契約をしている駐車場ならオーナーや管理会社にそのことを伝えておくようにしてください。
無断でライン引きをした場合、トラブルの原因になるおそれがあります。
道路などのラインは誰が書いている?
駐車場以外にも、道路上などには白線や道路標示などのさまざまなラインが書かれています。これらのライン引きは、市などの行政がおこなう場合や警察によっておこなう場合があります。
そのため、道路のラインがはがれるなどしていても勝手に舗装するなどしてはいけません。もし道路のラインがはがれていたのを見つけたときは、市や警察に連絡をして舗装の相談をするとよいでしょう。
自分で駐車場にラインを引く方法2つ
自分が所有している駐車場のライン引きは、自分でも簡単におこなうことができます。
しかし、プロである業者ではなくDIYでラインを引くと、次のような失敗も起こりがちです。
- うまくラインを引けない
- ラインにムラができてしまう
- ラインがすぐに剥がれ落ちてしまう
ライン引きは基本的に業者がおこなう作業ですから、素人がおこなうとうまくいかないこともあります。この記事では、プロではない私たちでも成功しやすい方法を2つご紹介します。
(1)塗料を使ってラインを引く
雨などで落ちにくい白色の塗料を使ってラインを引くことができます。
ローラーを使った方法なので誰でもやりやすく、危険物を用いることもないため安全です。
(2)テープとバーナーを使ってラインを引く
高温になると溶けるテープとバーナーを使って、ラインを引くこともできます。
火を扱うことになりますから、火傷やまわりの安全を十分に考慮しておこなう必要があるでしょう。
この2つの方法を使えば、誰でも効果的にラインを引くことができます。
それでは、それぞれの方法や手順について見ていきましょう。
この2つの方法を使えば、だれでも効果的にラインを引くことができます。それでは、それぞれの方法や手順について見ていきましょう。
ライン引きを始める前にやるべきこと
駐車場のライン引きを開始する前に、やっておくべきことがいくつかあります。
これをやらないときれいにラインを引くことができないため、必ずやっておくようにしましょう。
準備するもの
- ホウキ
- チョーク
- チョークリール
- チョークリール用粉末
- メジャー ※まっすぐ伸ばせるもの
- 分度器
チョークリールとは?
チョークリールは、チョークの粉末でまっすぐな線を引くための道具です。
釣りのリールのように巻き付けられたヒモに粉末状のチョークが付いており、ヒモを指ではじくことで粉末が地面に落ちて簡易的な線を引ける仕組みになっています。
チョークリール
ローラー受け皿
準備の手順
(1)ラインを引く場所を掃除する
まずは、ホウキなどを使ってラインの下地となるアスファルトの上を掃除してください。
小石やゴミが落ちていたり、水気があったりすると塗料が塗れません。
塗装を始める前に、注意してキレイにしましょう。
(2)チョークで印をつける
ラインをきれいに引くためには、あらかじめチョークで印をつけておく必要があります。
例えば、中型車が入る大きさは「全長4.8m、全幅1.7m」なので、この区画が引けるように印をつけます。
この作業はチョークリールとメジャーを併用するとやりやすいです。
A.幅の長いライン1本(4.8m+0.1m)を、チョークリールを使ってまっすぐに引きます。この際、車の頭側のラインをつけるために、端と10cm内側に印をつけるようにしましょう。
B.幅の短いライン(1.7m+0.1m+0.1m)をまっすぐに引きます。
同じように、端と10cm内側に印をつけてください。直角に引くために分度器を使用してもよいでしょう。使用する場合は先に引いたチョークのラインと引っ張ったチョークリールの角度を測ってください。
C.残りの1本(4.8m+0.1m)をまっすぐに引きます。
これで下準備は完了です。
【方法①】塗料を使う
塗料を使って駐車場のライン引きをする方法です。
塗料を塗る前にプライマー(下地を作るための塗料)を塗っておき下地を作ると、より塗料がはがれにくいです。プライマーなしでも十分にラインを引けますので、ここでは塗料のみの方法をご紹介します。
準備するもの
- マスキングテープ
- 塗料
- ローラー
- ハケ
- ローラー用受け皿
手順
(1)マスキングテープを貼る
まずは、事前にチョークで引いたラインの幅の外側に、マスキングテープを貼って養生してください。
養生がされていることで、塗料を塗る際にはみ出した液体がまわりに付くのを防ぐほか、ラインがきれいに仕上がります。
(2)塗料を塗る
塗料をよく混ぜ、使用する分だけローラー用受け皿に移します。
ローラーを塗料に浸してから、地面を転がしてラインを塗っていきます。
マスキングテープの外に塗料がはみ出さないよう注意しましょう。
角や地面がへこんでいる箇所は、ハケを使うと塗りやすいです。
(3)マスキングテープをはがす
塗料を塗り終わったら、マスキングテープをはがしましょう。塗料が固まり出すとテープがはがしにくいことがあります。
はみ出してテープに付いた塗料が地面に落ちてしまわないよう慎重にはがすのがいいでしょう。
(4)乾かす
塗料が乾くのには時間がかかります。半日以上はほかの人がラインを踏むことがないように、出入り禁止の札を貼るなどしたうえで放置しましょう。
なお、もし塗料がはみ出してしまった場合は、乾く前に水で流したりふき取るようにしたりしてください。
【方法②】テープとバーナーを使う
続いて専用のテープとバーナーを使った駐車場のライン引きをする方法をご紹介します。テープをバーナーで溶かしてアスファルトに焼き付けることでラインを引く方法です。
準備するもの
- プライマー(アスファルト用)
- ローラー
- ローラー用受け皿
- ロードマーキングテープ
- ロードマーキング用バーナー
手順
(1)プライマーで下地を作る
ローラー用受け皿にプライマーの塗料を溜めて、ローラーを使って下地処理をします。その際、テープの幅よりも広めに塗っておくとよいです。
プライマーはアスファルトとテープの接着を強くするために使用するので、しっかりと塗ってください。
(2)テープを置く
プライマーが乾燥したら、ロードマーキング用テープを置きます。
テープに接着力はありませんから、仮のラインだと思って3本分置いてください。
(3)テープがまっすぐか確認する
遠くから見てテープにゆがみがないか確認します。まっすぐになるように微調整しましょう。
(4)バーナーで加熱する
バーナーでテープをあぶって加熱していきます。
A.シート全体を下地になじませるように加熱します。
一か所に集中して加熱しないように、距離を調節して往復させながら加熱するとよいです。
B.加熱が進むと、だんだんアスファルトの凹凸がテープの上からわかるようになります。
次第に気泡や膨らみが出てきますが、加熱をやめてはいけません。
この段階で加熱をやめてしまうと、加熱不十分で見栄えが悪くなってしまいます。
C. しばらくすると、シートに小さな穴が空き始めます。これが加熱が完了した目印です。加熱しすぎると茶色や黒色に変色してしまって元に戻らないため、これ以上加熱しないよう注意してください。
(5)冷ます
加熱が終わったら、テープが冷めるまで待ちます。
3時間程経てば十分にテープが冷めますから、それまでは出入り禁止の札などを立てておくようにしましょう。
ロードマーキング用プライマー
ロードマーキングテープ
ロードマーキング用バーナー
業者に依頼した場合の費用はどのくらい?
これまで駐車場のライン引きのDIYについて解説してきましたが、このライン引きを業者に依頼した場合は、どれくらいの費用が必要となるのでしょうか。
業者にライン引きを依頼した場合、駐車場の規模によって費用は変わってきます。
例えば、5台分の駐車場にライン引きをする場合、業者に依頼すると平均で約50,000~70,000円はかかるでしょう。
また、駐車区画番号をつける場合、1台分につき約1,000円は必要になるとされています。
駐車場のライン引きは個人でも可能ではありますが、やはり素人がおこなうと失敗のリスクがつきまといます。もし失敗せずにきれいにラインを引きたい場合は、プロである業者に依頼するようにしましょう。
まとめ
駐車場のライン引きは簡単におこなえます。中には素人がおこなうとうまくいかない方法もありますが、塗料やバーナーを使った方法は成功しやすい比較的簡単なものとなっています。
なお、ラインを引くときはラインにゆがみがないかを慎重に確認しておかないと、仕上がりの見栄えが悪くなってしまいます。
そういったことに不安があるという人は、無理に自分でライン引きをおこなわず、プロの舗装業者に依頼してキレイなラインを引いてもらうのがいいでしょう。
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