電子ピアノの寿命ってどのくらい?電子ピアノを長く使う方法をご紹介

2021.7.19

電子ピアノの寿命ってどのくらい?電子ピアノを長く使う方法をご紹介

電子ピアノは、アコースティックピアノよりも安価に購入できるほか、多機能でコンパクトというのが特徴のピアノです。ヘッドフォンをつなげば外部に音が漏れなくなるため、夜間であっても練習できるのもうれしいところでしょう。

しかし電子ピアノはさまざまなメリットが存在する反面、いつか寿命がきて音が出なくなったり、状態が悪くなったりしてしまいます。あくまで繊細な電子機器なので、さまざまな要因で故障してしまう可能性が考えられるのです。

「電子ピアノはグランドピアノよりは安価だけれど、それでも高いものだからなるべく長く使いたい……!」という方も多いかと思います。そこで今回は電子ピアノの寿命と、長く使うために気をつけるべき点を紹介します。

電子ピアノの寿命は何年?

音質をはじめとした性能は年々進化していますが、電子ピアノの寿命自体は昔から変わっておらず、その長さは約10~20年だといわれています。なぜかというと、故障した電子ピアノの部品を取り換えられる期間が決まっているからです。

流通している電子ピアノの販売期間は約2年の場合が多く、販売期間が終わり製造中止になってから最低約7年間は部品が供給されます。なので、最新版の電子ピアノを購入した場合、最低でも約9年間は修理可能ということになります。

部品の取り寄せが不可能になった時期に電子ピアノが故障すると、修理しようがなくなって廃棄せざるを得ない可能性があるでしょう。値段が安くて購入しやすい点が魅力な電子ピアノですが、大切に使って長く使用できるようにしたいですね。

普通のピアノの寿命はどれくらい?

ここで気になってくるのが、電子機器を使っていないアコースティックピアノの寿命はどれくらい長いのかという点でしょう。

電子ピアノの平均寿命は約10~20年ですが、アコースティックピアノの平均寿命は約60年と非常に長くなっています。丁寧に扱った代物であれば、約100年前に製造されたものであってもきれいな音を響かせることができるそうです。

この寿命の長さは、電子ピアノにはない利点となっています。もし生涯ピアノを弾き続けたい、子どもの代にもピアノを弾いてほしいというご家庭は、アコースティックピアノの購入を検討してみてもよいのではないでしょうか。

電子ピアノの仕組みについて

電子ピアノの寿命は?

電子ピアノは繊細な電子機器ですので、使い方を誤るとあっけなく故障してしまうおそれがあります。電子ピアノの寿命を少しでも長くするためには、以下のようなことに気をつけるべきでしょう。

乱暴に扱うのは厳禁!

どんな電子機器や楽器にもいえることですが、乱暴に取り扱えばその分だけ故障しやすくなっていくものです。電子ピアノを弾くときは、なるべく丁寧に取り扱うようにしましょう。

たとえば、電子ピアノの鍵盤部分には、アコースティックピアノと同様にフェルトが使われています。もし電子ピアノの鍵盤を乱暴に叩いているとこのフェルトがすぐに劣化してしまい、鍵盤が沈んだままになったり「カチカチ」という音が鳴ったりするようになるのです。

電子ピアノを置く場所には要注意!

何も考えず適当な場所に電子ピアノを置いたりすると、場合によっては致命的な故障を起こしてしまいかねません。電子ピアノの寿命を延ばすためには扱い方だけではなく、設置する部屋の環境にも配慮する必要があるのです。

不安定な場所に置かない
電子ピアノの中には非常に軽量で移動させやすいモデルもありますが、もし不安定な場所に設置すると、ピアノ本体が倒れて故障の原因になるおそれがあります。倒れた先に人がいると思わぬ事故が起きる危険性もあるので、不安定な場所には置かないようにしましょう。

直射日光の当たる場所やストーブの近くに置かない
電子ピアノを制御する電子部品は熱に弱いことが多いです。そのため直射日光の当たる場所やストーブの近くに電子ピアノを置くと、内部の部品やパネルが変形し、故障の原因になってしまいます。直射日光の当たらない、なるべく涼しい場所に電子ピアノを置くようにしましょう。

温湿度の変化に気をつける
極端な温度の変化が起こると結露によって生じた水滴が電子ピアノの木製部分に付着し、カビの原因になります。カビが発生すると外観が著しく損なわれるのはもちろん、衛生環境の悪化にもつながります。エアコンの除湿機能を用いるなどして、湿度の管理をしっかりとしましょう。

定期的なメンテナンスも大事

なるべく長い間電子ピアノを扱いたいなら、定期的なメンテナンスは必要不可欠となります。ほこりを被らないよう掃除をするのも大切ですが、やはり電子機器ですので、内部部品が故障してないかのチェックするのが好ましいです。

とはいえ、電子ピアノのメンテナンス方法を把握している方も少ないでしょう。そんなときに役立ってくれるのが、ピアノ修理の業者です。ピアノの調律や修理のプロに依頼をして、定期的に電子ピアノのメンテナンスを代行してもらうのをおすすめします。

電子ピアノを長く使うためには

今使っている電子ピアノが寿命を迎えたり別のモデルに買い替えたりする場合、古い電子ピアノを処分したいと考えるものでしょう。しかしながら電子ピアノのような大きな電子楽器をどうやって処分すればいいのか、悩んでしまう方も多いはずです。この項目では、電子ピアノを処分する方法を紹介します。

粗大ごみとして処分

基本的に電子ピアノは粗大ごみに分類されています。そのため、ただゴミ捨て場に電子ピアノを置いてもごみとして処理してもらえません。粗大ごみを処分するには、あらかじめ自治体に処分の予約をしておく必要があるのです。

粗大ごみを処分する手順や必要になる費用については、自治体ごとに違いが出てきます。ですので、自治体に電子ピアノの処分を依頼する際には、自治体のホームページで粗大ごみの捨て方について調べておくようにしましょう。

なお、自治体によっては電子ピアノを処分してくれないこともあります。この場合は不用品回収業者に処分を依頼するようにしましょう。業者に頼めば運び出しなどの作業も代行してくれるので非常に便利です。ただ不用品回収業者に処分を依頼した場合、費用は最低でも約8,000円は必要になるとされています。

下取りに出す

もし、処分する予定の電子ピアノが故障していない場合は、販売業者に下取りに出すのもよいでしょう。古い電子ピアノを換金することにより、新品の電子ピアノへの出費を減らすことができるからです。

ただし下取り価格は電子ピアノのモデルによって違いが出てきます。また製造された年代や状態によっては、下取りをしてもらえない可能性もあるでしょう。ですので、下取りに出す前にしっかり見積もりを取っておくのをおすすめします。

電子ピアノを長く使うためには

修理が必要な電子ピアノの症状

電子ピアノの平均寿命は約10年と書きましたが、買ってから数年のものであれば部品もまだ供給されています。以下のような症状が起きたら、業者に電子ピアノを修理してもらいましょう。

電源が入らない
電子ピアノの電源が入らない場合、電子回路が故障している可能性があります。もしかしたら電源コードの接続が緩んでいるかもしれませんが、大抵の場合は内部に問題があると考えた方がいいでしょう。

鍵盤の戻りが悪い
鍵盤がガクガクしていたり、押すとへこんだままの状態になったりする場合、鍵盤部分に使用されているフェルトが劣化していると考えられます。致命的な故障ではないため、ピアノ修理のプロに依頼してフェルトを交換すればいつも通り電子ピアノを扱えるようになるでしょう。

音が出ない
電子ピアノは、スピーカーから録音した音を鳴らす仕組みとなっています。鍵盤を叩いても音が出ないとしたら、内部部品が故障しているかもしれません。なお「カチカチ」とだけ音が鳴る場合は、フェルトの劣化を疑うべきでしょう。

電子ピアノの修理費用相場

業者に電子ピアノの修理を依頼した場合、費用相場は以下の通りとなっています。電子ピアノの状態によっては費用が大きく上下することもあるほか、出張費や技術費も別に必要となるので、事前に見積もりをしてもらうのをおすすめします。
 

症状 修理費
電源が入らない 約9,000~25,000円
鍵盤を叩いても音が出ない 約20,000~25,000円
鍵盤を叩くと必要以上に大きな音が出る 約15,000~25,000円
鍵盤を叩くと「カチカチ」と音がする 約10,000~20,000円
鍵盤がガクガクとする 約10,000~25,000円
ペダルを踏んでも音が伸びない 約10,000~20,000円

 
電子ピアノに不具合が起こった場合、メーカーの保証期間内であれば無償で修理をおこなってくれる場合も多いとされています。ただし、保証書がないと修理費を保証してくれないうえ、保証規定を満たしていない場合も保証の対象外になってしまうので注意が必要です。

もし保証期間を過ぎてしまった時期に電子ピアノが故障してしまった場合は、ピアノ調律・ピアノ修理のプロに依頼をして修理をしてもらいましょう。せっかく購入した電子ピアノですから、1年でも長く使えるようにしたいですね。

電子ピアノの修理費用相場

まとめ

電子ピアノの寿命は、正しい使い方をして扱いに気をつければ延ばすことができます。ですが電子機器である以上、「ある日突然音が出なくなった」「電源が入らなくなった」という事態が起こることも考えられます。

定期的にメンテナンスをすることによって、「ある日突然故障してしまった……」というアクシデントも少なくなるはずです。電子ピアノだから調律は不要などと思わずに、業者に依頼して異常がないかを点検してもらうようにしましょう。

アコースティックピアノよりは比較的簡単に購入できる電子ピアノですが、それでも数十万円はかかる高価な電子楽器です。なるべく長く弾くためにも、大切に取り扱うようにしてくださいね。

ピアノ調律・ピアノ修理を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「ピアノ調律・ピアノ修理」をご覧ください。

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