異常を訴える4つのサイン!換気扇の音が大きくなったときはすぐ対策

2021.4.30

異常を訴える4つのサイン!換気扇の音が大きくなったときはすぐ対策

とくに何かしたわけでもないのに、換気扇から突如として鳴り響く『ブオオオオ……』という重低音や、『キィィィ……』という甲高い音。ちょっとしたホラーめいた光景ですが、大抵の場合、異音には理由と原因があります。お部屋の空気をきれいにするために日夜働き続けている換気扇の、何らかの異常のサインかもしれません。

本コラムでは、換気扇の音が大きくなったときに考えられる4つの主な原因に着目して、それぞれのケースに合わせた対処法をご紹介していきます。異音をサクっと解決して、静かなお部屋を取り戻しましょう。

換気扇の音が大きくなった!【ほこりや汚れが原因】の場合

換気扇の音が大きくなった原因として、おそらく一番多いとされているのが『ほこり』や『汚れ』によるものです。

とにかく換気扇という装置は汚れやすい運命にあります。キッチンでは料理の際に出る油や煙を外に追い出すのが換気扇の役目です。お風呂場でも同様に、湿気や汚れを含んだ空気を換気扇が吸い出すことで浴室が清浄に保たれます。

つまり換気扇は、お部屋の中で最も汚れが通過する場所であり、汚れやほこりが付着しやすい環境にあるということです。そしてこの汚れやほこりは換気扇のモーター部分に入り込むと、内部で擦れ合って異音を発生させることになります。

ほこりや汚れの落とし方

放っておくと高速回転するモーターの摩耗を早めることにもなりかねないため、異音がする場合は換気扇のカバーを外して汚れやほこりが詰まっていないか確認してみましょう。分解して清掃することで汚れやほこりが原因の異音は解消できますが、油汚れや油で張り付いたほこりは簡単には落とせないのが困りもの。

そこで役に立つのが、キッチンの万能兵器『重曹』です。換気扇の羽根がすっぽり収まるサイズの桶か、なければバスタブにぬるま湯を張り、お湯10リットルに対し大さじ1杯の重曹を溶かせば漬け置き洗い用の洗浄液ができます。

あとは取り外した羽根を洗浄液の中に漬けこんで数時間から一晩放置しておけば、酸化した油をアルカリ性の重曹が中和して分解してくれるため、水洗いで簡単に汚れを落とすことができます。異音が気になる際はぜひお試しください。
            換気扇の音が大きくなった!【ほこりや汚れが原因】の場合

換気扇の音が大きくなった!【サビが原因】の場合

サビが原因で換気扇の音が大きくなったというケースも多数確認されています。モーターをはじめとして換気扇には多数の金属パーツが使用されているので、水分や汚れによってサビが発生することも少なくありません。湿気の多いお風呂場の換気扇では、とくに見られやすい現象です。

パーツ表面に発生したサビは、いわば厚みのあるカサブタができているようなものなので、換気扇の滑らかな回転を阻害します。ざらざらしたものを擦り合わせたような独特の甲高い音がするときは、サビの発生を疑ってみましょう。

サビの落とし方

サビはそのままにしておいて勝手にとれることはまずありません。やはり分解してサビ取りを行う必要があります。クレンザーやサビ取り剤といった研磨剤を用意して、サビの出ている部分をスポンジか分厚い布でこすって落としましょう。サビ止めに油を差しておくことも大切です。
      換気扇の音が大きくなった!【サビが原因】の場合

換気扇の音が大きくなった!【オイル不足が原因】の場合

換気扇は高速で回転する羽根を備えた装置なので、滑らかな回転を維持するために回転部分へグリスやオイルといった潤滑剤が充填されています。このオイルが長年の使用で抜けてしまうと、換気扇の音が大きくなったりすることがあります。

また潤滑オイルは古くなると酸化して油汚れの原因となったり、ほこりを巻き込んで内部に付着したりするため、理想をいえば定期的に古いオイルを除去して新鮮なオイルを充填しなおしたほうがよいとされています。

オイルを除去する『パーツクリーナー』と替えの潤滑オイルはいずれもホームセンターで簡単に入手することができます。換気扇から甲高い異音がするときは、サビ取りと一緒にオイルの補給もしてあげるのがベターです。

換気扇の音が大きくなった!【寿命が原因】の場合

ほこりや汚れ、サビやオイル切れなど一通りの原因を改善したにも関わらず、異音が止まない場合は寿命が原因で換気扇の音が大きくなった可能性があります。換気扇は長年使うものなので頑丈かつ高耐久な構造をしていますが、それでも何年も使っていればいずれは劣化してしまいます。またメンテナンスを怠ったり、あまりに過酷な環境で使い続けていたりすると、本来の耐用年数よりも早く寿命を迎えてしまうケースもあります。

寿命を迎えた換気扇の特徴としては、モーターの回転軸が歪んでしまったり、羽根とモーターとを固定するピンが劣化してやせ細り、ぐらついてしまうなどの症状が見られます。パーツの歪みや劣化は羽根の固定をゆるめ、回転する羽根がガタガタ揺れ始めたり低い振動音が鳴ったりといった異音を引き起こします。

固定のゆるんだ羽根はいつ落ちてもおかしくないため非常に危険です。高速で回転したまま羽根が落ちてきたら、その下にある物や人にどんな被害を与えるか想像に難くありません。パーツの歪みが原因であるとわかったら、ただちに換気扇の使用をやめ、モーターの交換や修理を行うようにしましょう。
      換気扇の音が大きくなった!【寿命が原因】の場合

まとめ

手の届きにくい位置にあり、油やカビの汚れが気になる換気扇は、音が急に大きくなったとしてもなかなか取り外して様子を見ることの少ない機器かもしれません。しかし、毎日使うものだからこそ、ちょっとした異音の影響はどんどん蓄積されていつか大きなトラブルに繋がってしまうことがあります。

換気扇の異音は異常を訴えるサインだということを念頭において、早め早めの対処を心がけましょう。個人での対応が難しいと感じたら、換気扇の交換や修理を業者に依頼するのもひとつの選択肢です。換気扇のプロの手腕にまかせて、安全確実に対処しましょう。

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