日本の家は以前と比べ、気密性が高まったといわれています。冷暖房の効率もよくなった一方、意外と忘れがちなのが空気の入れ替え、すなわち「換気」の重要性です。とくに近年、子どもたちはゲームなど屋内での遊びが増え、在宅勤務という新たな働き方を取る方も多くなってきています。
今回は、このように重要性が高まっている「換気」について、換気に必要な時間や効率的におこなうポイントをご紹介します。
目次
換気の時間ってどれくらいかかるの?
「空気を入れ替える」といっても、空気自体は目に見えない存在。お風呂の水が濁っていたらわかりやすいですが、汚れた空気となるとそうはいきませんよね。
そのため重要となるのが換気の「頻度(回数)」と「時間」です。では、これらはどのように決めていけばよいのでしょうか?
換気は何回必要なの?
住宅を設計する場合、法律によって「1時間あたり0.5~0.7回」が換気をおこなう回数の基準とされています。そのため、少なくとも「2時間に1回」は換気することを考えるべきでしょう。
また部屋に滞在する人数が増えれば、そのぶん空気がよどみやすくなります。1時間に必要な換気の量は1人あたり20~30㎥といわれており、天井の高さ2.5m・8畳の部屋であれば3~4人ほどが「2時間に1回」の目安といえるのではないでしょうか。もしもこれより多くの人が集まるとすれば、換気回数を増やす必要があります。
1回あたりの換気時間は?
換気の時間をどれだけ取るかは「空気が入れ替わる効率」にも深く関わってきます。そのため正確な値を出すのは難しいところですが、一般的には5~10分が目安といわれています。もし換気の効率が落ちる状況であれば「1回あたりの時間」よりも「換気の回数」を増やすようにしましょう。
なお、換気を効率よくおこなう方法に関しては次の2章で解説します。
換気扇を利用する場合
換気扇を回している場合、そのぶん換気時間を削減することが可能です。近年の新築住宅ではシックハウス症候群対策として24時間換気設備の設置が義務付けられているため、これを併用して換気時の室温変動を抑えることも大切でしょう。
換気扇の1時間あたり風量は、換気扇の設置されている面積(㎡)×風速(m/s)×3,600(秒)で求まります。また換気扇の取扱説明書にも記載されていることが多いため、一度調べてみてください。
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寒いのはイヤ!そんな方に知ってほしい換気のポイント
換気の重要性はわかっているものの、窓を開けると寒いから開けたくない……。その気持ちがあっても不自然ではありません。しかし換気は効率よくおこなえば、回数を減らして室温の変化を最小限にすることも可能です。ここでは換気を効率よくおこなうためのポイントをご紹介します。
空気の入り口と出口を作ろう
新鮮な空気を効率的に取り込むためには、取り込んだ分だけ同時に空気を「出す」必要があります。そのため1か所の窓を開けるより、2か所の窓を開けたほうが効率よく部屋の空気が入れ替わることにつながるでしょう。とくに部屋の全体で流れるよう、入り口と出口の窓を対角線上に開けることが、効率よい換気を実現させるポイントになります。
また空気の勢いをつけるためにも、空気の入り口は「低いところを少し開ける」、空気の出口は「高いところを大きく開ける」工夫が大切です。このような開け方にすることで空気が効率よくながれ、換気時間が少なく済みます。ドアや床・窓に「ルーバー」「ガラリ」といった設備がある場合は、こうした設備を「空気の入り口」と見立ててもよいかもしれません。
サーキュレーターや扇風機を使う
空気の流れをさえぎるような場所がある場合、サーキュレーターや扇風機を使って人工的な風を生み出すのもひとつの方法として考えられます。家具の裏側など、風が通りにくい部分を中心に空気を循環させましょう。
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一緒に知っておきたい換気の種類
換気を考えるうえでぜひ知っておきたい知識が「換気の種類」です。換気の種類は大きく2つに分けられるため、それぞれの特徴をしっておくと換気について考えるのに役立つでしょう。
自然換気
温度の差や外の風を利用しておこなう換気方法です。先ほども触れたとおり、空気は温度差がある場合「暖かい部分から冷たい部分」へと流れやすくなります。また暖かい空気は上へと上がりやすい性質があることから、これに合わせて「空気が出ていく側を上」「空気が入る側を下」と上手に工夫すれば、自然な空気の動きで換気を実現させることも可能になります。
機械換気
換気扇など、人工的に空気を押し出すことで流れを作る換気方法です。機械換気にも種類があり、次のような3種類に分けられることが特徴といえるでしょう。
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- 空気の出し入れ両方で換気扇を回す(第一種換気)
- 換気扇で空気を取り込み、家の中の空気を押し出す(第二種換気)
- 換気扇で空気を押し出し、そのぶんの空気を取り込む(第三種換気)
詳しい内容については以下の記事で解説しているため、気になる方は一度読んでみてください。
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換気扇やルーバーの掃除も忘れずに
換気は空気の動きを伴うため、たまっていたホコリなども一緒に空気中をただよう可能性があります。とくに換気扇やルーバー(ガラリ)といった空気の取り込み口・排出口は空気中の汚れが付きやすく、換気の効率を落とす要因にもなるでしょう。効率よい換気を実現させるために、掃除をおこなう方法をご紹介します。
換気扇の掃除方法
換気扇のファン(羽根)部分やその手前のフィルター部分には多くのホコリが付着します。とくにキッチンの場合、油などが頑固な汚れとして残っている場合も多いでしょう。こうした汚れはアルカリ性洗剤を染み込ませたタオル・布などでふき取るようにしてください。なお、作業前には換気扇の電源を切り、コンセントを抜いておくことをおすすめします。
次の記事では、換気扇に合わせた掃除方法を詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
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ルーバー・ガラリの掃除方法
給気口となっているルーバー・ガラリなどにもほこりが付くことは多く、汚れている場合はルーバーや金網についているホコリなどを丁寧に掃除することをおすすめします。ただしルーバーやガラリにフィルターが取り付けられている場合、こうしたフィルターは交換が前提の使い捨てのことが多いです。無理に掃除しようとせず、交換部品を探すことをおすすめします。
まとめ
空気が汚れていると健康に害を及ぼすこともあるため、室内で過ごすうえで換気は必要不可欠です。とくに在宅勤務などでは、業務の効率化にも影響が表れてくるのではないでしょうか。まだまだ「窓を開けたくない時期」が続くかもしれませんが、一度換気の方法を見直し、快適な生活を送れるようにしましょう。
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