
私たちが生きていくうえで欠かせないものが空気です。家の中の空気をきれいに保つために必要なことが換気です。木造住宅であれば木材から自然に空気の入れ替えが行われますが、近年は鉄筋コンクリート造の住宅が多くなりました。
そのため換気は健康のためになくてはならないものとなり、24時間換気システムというものが義務付けられました。
しかし、換気扇の仕組みについて考えている人はあまりいないのではないでしょうか。
今回は換気扇の仕組みと24時間換気システムについて紹介します。
目次
換気扇の仕組みの前に。「換気」って何だろう?
換気扇の仕組みの前にそもそも換気とはなにか、考えてみましょう。
一般的な換気とは室内の汚れた空気を排出し、屋外の新鮮な空気を取り入れることをいいます。
排出する空気を「排気」取り入れる空気を「給気」と呼び、その出入り口をそれぞれ「排気口」「給気口」と呼びます。室内の空気を動かすためにファン(送風機)を使用する換気は「機械換気」、ファンを使わない換気を「自然換気」と呼びます。
換気によって新鮮な空気を室内に取り入れることができますが、一方では冷暖房時に換気をおこなうと部屋の涼しさや暖かさが逃げてしまうというデメリットも存在します。
2.換気扇の仕組みって?排気した空気を吸い込んだりしてない?
換気扇の主な方式にはプロペラファンタイプ(直接排気式)とシロッコファンタイプ(ダクト排気式)があります。
プロペラファンタイプ(直接排気式)
プロペラファンタイプは従来に住宅によく見られるプロペラを使って換気をする換気扇です。
屋外へ直接排気できる場合に設置されるもので、取り付けも簡単で排気量も多いのがメリットです。外壁面にプロペラファンを設置し、フードを組み合わせるため、分離型とも呼ばれます。
シロッコファンタイプ(ダクト排気式)
シロッコファンタイプは天井裏や壁などに設置されたダクトを通して煙や湯気を排気口まで誘導する方式です。
シロッコファンは羽根車に幅の狭い羽が数多くついているもので、フードに煙を溜めて拡散します。
24時間換気システムって?キッチンの換気扇の仕組みとは違うのか
24時間換気システムとはその名の通り、24時間機械制御で給気と排気を行うことで室内の空気を常にきれいに保つことを目的としています。
平成15年7月の法改正によって住宅を新築する場合はこの24時間換気システムの設置が義務化されています。
24時間換気システムの仕組みはリビング、部屋などの壁に取り付けられた給気口から空気を取り込み、各部屋に流れ、最後に天井排気口から空気が外部に排気されるというものです。
24時間換気システムには3種類の換気方式があります。
第1種換気方式
排気と給気の両方を換気扇などの機械によって強制的に行うものです。
機械によって給気と排気を行うので最も空気の流れをコントロールしやすく、安定した換気をおこなうことができますが、ランニングコストが最も高くなります。
第2種換気方式
機械によって給気を行い、排気口などから自然に排気する方法のことです。
第3種換気方式
逆に給気口から自然に給気し、排気を機械によって行う方法のことです。
給気口のお手入れはどれぐらいの頻度で必要?
ここまで換気扇の仕組みを見てきましたが、十分な換気をするにはお手入れも必要です。
特に24時間換気システムでは常時給気口から外気を取り込みます。
この際、重要になってくるのがフィルターです。最近のフィルターは優秀で、かなりの微粒子まで取り除いてくれます。
ただし、それは定期的なお手入れと掃除をした場合です。
定期的に行えばそれほど手間のかかる作業ではないので、忘れずにやりましょう。
頻度
吸気口は1か月ほどでかなり汚れるため、お手入れしましょう。1か月ほどであれば手洗いでも十分きれいになります。
お手入れ手順
1.吸気口のカバーを外す
吸気口のカバーは手前に引っ張れば簡単に外れます。特に力も要りません。
2.フィルターを取り外す
フィルターを留め具と一緒に外します。カバーと一緒で手前に引っ張るだけです。
3.フィルターを洗う
フィルターは水洗いでOKです。洗うときは強くごしごし洗ってはいけません。フィルターがダメになってしまいます。
4.フィルターを乾かす
フィルターを乾かす際には、直射日光を避け、陰干ししましょう。
5.フィルター・カバーを取り付ける
外した時と逆の手順で取り付けましょう。以上で終わりです。
まとめ
換気扇の仕組みいついて説明しましたが、きちんとした換気をおこなうには定期的にお手入れが必要です。
11月9日は換気の日です。これを機に家の換気扇について見なおしてみてはいかがでしょうか。
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