「濡れた手でコンセントを触ってはいけません!」子供のころ、そうやって怒られた方も多いのではないでしょうか。濡れた手でコンセントに触れると、感電してしまうおそれがあるため、電化製品の説明書などにも注意書きとして記載されていることもあります。
しかし、何らかの理由で濡れた状態のコンセントを触らなければいけないという状況になることも考えられるでしょう。たとえばコンセントが水没した場合などは、「早く取り出したいけど、触るのは危険そう……」と判断に迷ってしまいがちです。
このような状態のときは、どのように対処すればよいのでしょうか。この記事では、そういったコンセントが水で濡れてしまった場合の対処法などについてご紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください。
目次
コンセントが水浸しに…!漏電や火災につながるの?
コンセントが水浸しになってしまった場合、どのような危険性があるのでしょうか。まずは、その疑問について解決していきましょう。
水は電気を通す性質を持つため、電気回路に水が付くと流れてはいけないところに電流が流れてしまいます。その結果、回路がショートしたり、回路の部品が故障したりしてしまうのです。一度回路がショートしたり部品が故障したりした場合、たとえそのあと乾いたとしても漏電・発火等の事故が生じる危険性があります。
水害などによって水没してしまった場合、別の問題も起きてしまいます。浸水した水には泥などの不純物が含まれています。これらの不純物は小さな隙間にまで入り込むので、泥や錆によって回路がショートしたり、異常な発熱によって発火したりする危険性があるのです。
たとえ乾いたとしても、一度水浸しになってしまったコンセントは使用しない方がよさそうです。コンセントの水没による漏電や火災などの危険性については、次でより詳しくご紹介します。
漏電による感電の危険
濡れた手で電気器具やコンセントを触ると感電の危険性があります。電気は人体を通じて流れますが、不純物の混ざった水は電気を非常によく通します。そのため、水で濡れていたり、汗をかいたりしているときはコンセントに触らないように注意しましょう。
100ワットの電化製品には1アンペアの電気が流れており、1ミリアンペアでも指先にビリっとする痛みを感じます。それが50ミリアンペア以上となると、命を落とす危険があります。このように非常に危険であるため、感電の防止対策の1つとして、洗濯機や電子レンジなどにはアースをつけるようにしてください。
また、子供が感電事故を引き起こすこともあり、なかには「感電死してしまった」という事例もあります。。子供は好奇心からコンセントにピンセットやヘアピンなどを入れて、感電してしまうおそれもあるので、十分に注意するようにしましょう。
火災の危険
コンセントを長期間差し込んだままでいると、コンセントとプラグの間にホコリが溜まっていきます。その状態でホコリが水分を吸収してしまうと、プラグの間に微電流が流れ、やがて発火する「トラッキング現象」が起きるおそれがあります。
トラッキング現象は、たとえ電源がオフの状態であってもコンセントが差さっているだけで起こってしまうため、非常に危険です。また、雨の多い6月~8月の時期は、トラッキング現象による火災が起こりやすい時期となっているので注意しましょう。
- 冷蔵庫やタンス、洗濯機やテレビなど裏側のホコリが溜まりやすい場所にあるコンセント
- キッチンや洗面所など水をよく扱う場所にあるコンセント
- 水槽など水をたくさん使用するものに使うコンセント
コンセントによる感電が人体に及ぼす影響
電気は目に見えないため、コンセントの取り扱いを乱雑におこなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、電気は目に見えない分、非常に危険です。
わずかな電流であっても、人体に大きなダメージを及ぼす危険性があります。電流の大きさと感電したときの症状については、次でご紹介します。
電流の大きさと症状
電流の大きさごとで感電したときに起こる症状は、以下のとおりです。
【アンペアごとの症状例】
- 1ミリアンペア:指先にビリっと痛みを感じる
- 10ミリアンペア:我慢できないぐらいの衝撃を感じる
- 20ミリアンペア:けいれんを起こして呼吸困難となり、電気が流れ続けると死亡する
- 50ミリアンペア:短時間でも命が危ない
- 100ミリアンペア:死に至る
感電は電気が体内を通過するため、体の組織が熱傷(ねっしょう・やけど)のようになります。一見、軽く見えても筋肉など深い部分に損傷が広がることで、手足を動かせなくなるなど感覚障害が起こる危険性もあり非常に危険です。
心臓の動きが不規則になる不整脈が起こるケースもあり、その不整脈が原因で死に至ることもあります。
先述したように、水は電気をよく通すので、コンセントは水や汗で濡れた状態で触らないようにしましょう。また、感電した人に触れることでも感電してしまいます。そのため、緊急時で感電した人に触れる場合は、ゴム手袋などの安全対策をするようにしてください。
コンセントが水浸しになったときの対処法
では、コンセントが水浸しになってしまったら「もう二度と使わないで放置」とすればよいのでしょうか。実は、基本的に家庭用コンセントは少々だったら水に濡れても、乾いたらまた動くようにできています。
これは、冬場の結露などを対策するためです。もちろん、濡れた状態では感電のおそれもありますので、動かしてみるのは完全に乾いてからにする必要があります。もし、水浸しになっているという場合は、絶対に使用しないようにしましょう。
災害時の水には大抵、細かい砂や泥、木くず、ゴミなどが混ざっているので、水分が乾いたとしても、不純物としてコンセントの中に残り続けます。これら不純物が回路のショートや故障の原因となってしまうおそれがあるのです。
対処法としては、ブレーカーを落としてから、差しているプラグを全て抜きます。抜けない場合はそこにつながるブレーカーを絶対に上げないようにします。そして、できるだけ早急に電気屋さんに連絡して、プロの方にしっかりと確認してもらいましょう。
対策1:カバー付きコンセントを使う
感電を防止するための対策としては、カバー付きのコンセントを使うのが効果的です。コンセントをカバーで覆うことによって、水やホコリによる事故防止になるだけでなく、子供のいたずら防止にもなります。
カバー付きコンセントは、ホームセンターやインターネットショッピングで購入することができます。
【コンセントにカバーを取り付けたい場合】
コンセントにカバーを取り付けたい場合、フルカバーのコンセントカバーを使ってください。コンセントカバーには、さまざまなデザインがあります。無難な白やぬくもりのある木製タイプ、スケルトンタイプのものまでありますので、お部屋のインテリアに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
【使っていないコンセントが気になる】
使っていないコンセントが気になる場合、差し込むタイプの小さなコンセントカバーを使うのがおすすめです。シンプルなデザインから、可愛いキャラクターのデザインまであります。
ただし、小さなお子さんがいるご自宅の場合は、注意が必要です。可愛いキャラクターのデザインになっていると、コンセントカバーが気になって、お子さんがいじってしまう危険性があります。そのため、小さなお子さんが興味を持たないような、シンプルなデザインにしたほうがよい場合もあるようです。
対策2:コンセントの設置位置を工夫する
コンセントを設置するときは、家具などで隠れない場所が理想的です。テレビ台やタンスなどの家具で隠れてしまう場所は、ホコリが溜まりやすく掃除が大変になってしまいます。
そのため、できるだけコンセントは目に見える場所に設置し、ホコリが溜まらないように普段から掃除をしっかりおこなうようにしましょう。また、以下に場所ごとでおすすめのコンセント設置位置をご紹介します。
玄関
照明用スイッチの真下辺りの位置にしてください。
洗面台
右側が一般的となっております。洗濯機で隠れない部分にしてください。とくに水をよく扱う場所なので、コンセントが水に濡れないよう配慮しましょう。
キッチン
火元と反対側の壁側にし、水のかかるおそれの少ない幅40cm以上の広さのある場所にしてください。
リビングや居室など
照明用スイッチの下、出窓などの下の家電製品の近くの、隠れてしまわない位置にしてください。
感電を防ぐための知識
さまざまな原因から、感電のおそれがあることがわかりました。では、この感電を防ぐためにはどのようにしたらよいのでしょうか。
まずは、「濡れた状態で触らない」ということが大切です。コンセントが水に濡れている場合、コンセントが漏電をしているおそれがあります。そのため、乾くまではとにかく触らないようにしましょう。
また、自分自身が濡れている状態も大変危険です。皮膚が濡れていると、人体の電気抵抗が大幅に下がり、電気が体内を通りやすくなります。これは汗程度の水分でも十分起こりえますので、コンセントに触るときはしっかりと手を拭きましょう。
コンセントの差し込み口をふさぐコンセントキャップや、コンセント全体を覆うコンセントカバーもあると有効です。赤ちゃんや子供が誤って触ってしまうのも防ぐことができます。
もしコンセントがショートしてしまっていたら?
コンセントが水濡れなどによってショートしてしまった場合、すぐに修理をするようにしましょう。コンセントを濡れたまま放置してしまうと、感電や火災の原因になるおそれがあるため、非常に危険です。
しかし、コンセントの修理には電気工事士の資格が必要となります。そのため、電気工事士の資格をもっていない方は、コンセントの修理をおこなうことはできません。コンセントを修理する場合は、資格を持つ知人か業者に依頼するようにしましょう。
その際にはきちんと、コンセントの状況(なぜショートしたのか、現在どうなっているのか)を説明するとスムーズに依頼することができます。写真を撮ることが可能であれば、コンセントの写真を撮っておくのも有効です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。気を付けていても不意にコンセントが水浸しになってしまうことがあります。とくに、災害の浸水などによってコンセントが水没してしまった際には、決して触らず、すぐにブレーカーを落として修理するようにしましょう。
しかし、コンセントの修理には電気工事士という特殊な資格が必要です。もしお持ちでないなら業者に依頼しましょう。その際には、当サイトをご活用いただければスムーズに業者が見つかるはずです。
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