いまや日常生活で欠かすことのできなくなった電化製品ですが、コンセントがなくては使用することができないものも多いです。キッチンにある電子レンジや炊飯器、またリビングにあるテレビやスマートフォンの充電もコンセントがなければ使用できません。
そんなわたしたちの生活に密接なコンセントですが、左右の穴にそれぞれ違いがあるのはご存じでしょうか。普段の生活の中では、そこまで注目する機会はあまりないですよね。しかしコンセントに電源プラグを正しく挿し込むことで、さまざまなメリットを得ることができます。
この記事ではコンセントの穴に秘められたそれぞれの役割や、電源プラグを正しい方向で挿すことのメリットなどをご紹介していきます。身近なコンセントについてよく理解をし、正しく使いこなせるようにしましょう。
目次
コンセントの穴の長さが左右で異なる意味とは
ご自宅やオフィスのコンセントが近くにあるなら、プラグを差していない空きコンセントの穴をよく眺めてみてください。二つ並んだ細長い挿し込み穴が、左右で微妙に異なる長さをしていることに気づきませんか?
一般住宅の壁に設置されたコンセントであれば、左の穴が若干大きく、右の穴が若干小さくなっているのではないでしょうか。一般的に左の穴は9ミリ、右の穴が7ミリの長さになっています。これにはちゃんとした理由があるのです。
電気配線用語では、左の穴を『コールド』、右の穴を『ホット』と呼びます。これだけだとちょっとわかりにくいですが、コールドとホットは電気の入出力をあらわす言葉です。
コンセントから供給される電気は、ホット側の穴にささったプラグを通して電気製品の動力となり、使われた電気は再びケーブルを下ってコールド側の穴に帰っていきます。この関係はつまり、電池でいうところの+極と-極とほとんど同じです。
そして、コールドは電気の帰り道というだけでなく、電気を大地に流す役割を果たしています。コールドがあることで電圧の高い電流が流れてしまっても、コンセントを安心して使用できるようになっているのです。もしもコンセントの穴にコールドがなければ、電圧は逃げ場を失い、人へと感電してしまうでしょう。
コンセントは左右逆に設置されていることも…
極端な話ですが、コンセントの穴の左右は家電を使用するにあたってほとんど関係のない要素です。何も考えずにプラグを挿してもちゃんと家電は動くので、穴の左右を気にして使っている方は少ないといわれています。
使用感に影響のない部分なので、工事ミスでまれにコンセントが逆向きに設置されていることもあるのです。見た目のバランスがちぐはぐなので意外と目立ちますが、内部の配線がきちんとされているのであれば使用に問題はありません。
ただし、コンセント穴の左右が逆になったまま施工を終わらせているということは、内部の配線工事もおざなりになっているおそれがあります。配線工事が正常に行われていないと、漏電やショートといった危険なトラブルにつながることもあります。
左右逆のコンセントを見つけたら、内部が正常に配線されているかどうか確認しておきましょう。電気工事を取り扱う業者に依頼するほか、『検電ドライバー』という検査器具を使用することでも検査できます。
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コンセントは正しく挿せている?正しい方向とは
みなさんはコンセントの穴に電源プラグを挿し込む際、向きを気にしたことはありますか。一見すると上下左右にとくに違いがないように見える電源プラグでしょう。しかしコンセントの穴それぞれに名前と異なった役割があるように、そこに挿し込む電源プラグも正しい向きがあるのです。
・先端についている三角形のマーク
三角形のマークがコンセントの穴に対して、左上に来るようにして挿し込みましょう。
・電源プラグのコード部分についている白線
白線ではなく薄いほかの色をしている場合もあります。コンセントの穴に対して左上にくるように挿し込むのが正しい方向です。また、ライン自体がないものもあるため注意が必要です。
以上のように、コンセントに挿し込む電源プラグにも正しい向きが存在します。普段何気なく挿し込んでいる電源プラグも、今後は向きを気にしてみるとよいでしょう。
正しくコンセントを挿すことで得られるメリットとは
前章ではコンセントに電源プラグを挿し込む際は、正しい方向があるとお伝えしました。しかし、実際の生活でコンセントに挿し込む方向を常に意識しているという方は、あまり多くはないでしょう。
ここでは、コンセントの穴に電源プラグを正しい向きで挿し込むことで得られるメリットについて解説します。ご紹介するようなメリットを得たい方はコンセントの穴をよく確認して電気機器を使用するよう心がけましょう。
音響機器の音質がよくなる
音響機器では電源プラグを正しい方向で挿し込むことで無駄な電力を取り除くことができ、本来の音を出すことができるようです。
とくに高品質な音響機器では、音がクリアになるなどの効果をより実感できるといいます。音響機器を使用されているかたはよりよい音質で音楽を楽しむためにも、電源プラグがコンセントに対して正しい向きで挿し込まれているか1度確認してみるとよいでしょう。
通信機器の動作が安定する
通信機器やオーディオ機器など、データを取り扱うデリケートな機器の動作を安定させる効果もあります。テレビの傍でドライヤーを使うと映像が乱れることがあるように、これらの機器はノイズに影響を受けやすく、データの品質に直結します。そのため、映像機器や音響機器にはノイズを逃がすアースと呼ばれる機構が搭載されているのです。
そのアースはケーブルから電源プラグを通じて機器の外にノイズを吐き出します。そのため、プラグのアースをコンセントのコールド側に挿すことで十分な効果を発揮するようになっているのです。
感電防止につながる
コンセントの穴に電源プラグを正しい向きとは逆に挿し込んでしまうと、高圧な電気が流れ感電してしまうおそれがあります。しかし、コンセントの穴に正しく挿し込むことで左右の穴が本来の役割をはたし、安全に使用することができるのです。コンセントを安全に使用するためにも、挿し込む際は向きを意識して使用するとよいでしょう。
まとめ
日常生活で欠かせないコンセントですが、左右それぞれに名前がついており、また異なったはたらきをします。コンセントの右穴はホットと呼ばれ、電気を機械に伝える役目をしています。いっぽうの左穴はコールドと呼ばれ、電気を大地に流して分散してくれるという役割があるのです。
コンセントの穴に電源プラグを正しい方向で挿し込むと、音響機器の音質が向上したり、感電を防止できたりとさまざまなメリットがあります。電化製品を安全に効果的に使用するためにも、できればコンセントの穴には正しい方向で電源プラグを挿し込むとよいでしょう。
コンセントに不具合がある場合は、電気を扱うため自分で解決しようとすると危険な場合もあります。コンセントに関する困りごとがあった際は、業者に修理や調査を依頼することをおすすめします。
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