照明器具の取り付け工事に資格は必要?照明の種類や購入費用を紹介!

2022.7.14

照明器具の取り付け工事に資格は必要?照明の種類や購入費用を紹介!

「部屋がちょっと暗いかも……」「おしゃれな照明器具を使いたい!」と思ったことはありませんか?ふとしたきっかけで照明器具を変えたいと考えた方は、決して少なくはないでしょう。そんなときに覚えていると心強いのが、照明器具の取り付け方です。

「照明って電気を使っているから取り付けるのが難しそう」と思っている方も多いかもしれませんが、それは誤解です。照明器具の取り付けそのものは、誰でもできてしまう簡単なことなのです。

今回のコラムでは、照明器具の取り付け方について解説します。電気工事士の資格が必要になるケースなども紹介しているので、無資格で取り付けをしていいのか迷っている場合にも参考にしてくださると幸いです。

照明器具には引掛シーリングが必須!

はじめに、照明器具の取り付けに必須となる「引掛シーリング」という配線器具について解説していきましょう。天井に引掛シーリングがないと照明器具を取り付けることができないため、引掛シーリングを取り付けるための電気工事が別途必要になってしまいます。

引掛シーリングの役割と種類

引掛シーリングとは、照明器具に電力を供給するコンセントのようなものを指します。天井側の引掛シーリングを「シーリングボディ」、照明器具側の引掛シーリングを「シーリングキャップ」と呼びます。これら2つが組み合わさることで照明器具に明かりが灯るのです。

また、引掛シーリングには照明器具の重量を支えるという役割もあります。一般的な引掛シーリングだと5kgほどの重量が限度だとされていますが、「ローゼット」と呼ばれるタイプのものは、5~10kgほどの照明器具を支えることができるでしょう。

引掛シーリングにはいくつか種類が存在します。シーリングキャップはどんなシーリングボディにも接続可能ですが、あらかじめご家庭のシーリングボディはどれなのかを確認しておくようにしましょう。

・角型引掛シーリング
直方体のこちらの引掛シーリングは、おもに木造住宅で採用されているタイプとなります。竿縁とほぼ同じ幅であるため、和室の竿縁天井によく採用されているそうです。また、ペンダントライトのシーリングキャップに採用されることも少なくありません。

・丸型引掛シーリング
厚みのある丸形をしている引掛シーリングで、和室の目透かし天井や洋室の天井に採用されていることが多いです。角型より面積が広いので照明器具の取り付けがしやすく、しっかりと固定ができるという利点があります。

・丸型埋込引掛シーリング
「引掛埋込ローゼット」とも呼ばれる、薄い円盤型のタイプのものです。「アウトレットボックス」という配線の分岐や接続に使う箱をコンクリートに埋め込むことがあるのですが、このタイプのローゼットはそのアウトレットボックスへ取り付ける際に使われます。

・フル引掛ローゼット
一般的な引掛シーリングは引掛けプラグで照明器具を支えています。フル引掛ローゼットは両端にネジ穴が付いており、それを用いることで照明器具を固定することができるのです。なお、先ほど説明した丸形埋込引掛シーリングにも、ネジ穴があるタイプのものがあります。

一般的な照明器具の取り付け方

照明器具の取り付け方と一口にいっても、照明の種類によって方法は変わってきます。最初の例として、シーリングライトの取り付け方について解説していきましょう。

シーリングライトとは?

シーリングライトは、天井に直接取り付けるタイプの照明器具のことを指しています。高い位置から明るい光で照らしてくれるため、広いリビングでも全体的に明るくすることができるのが特徴となっています。シーリングライトは通販や家電ショップなどで、一般的なものであれば5,000円程度で購入することができます。

部屋全体を明るくする必要があるため、シーリングライトは平らな形をしているものが多いようです。そのおかげで天井付近の空間を圧迫することがないので、部屋に開放感をもたせることができるのも利点の1つでしょう。

シーリングライトの取り付け手順

シーリングライトは、場所によって取り付ける手順が異なります。特殊な場所に取り付ける場合は専用のアダプタが必要になるので、道具を買い忘れてしまって取り付けができない、なんて事態にならないようにしましょう。

一般的な天井の場合

1.シーリングライトに付属しているシーリングキャップをシーリングボディにはめこむ

2.本体をシーリングキャップに合わせて、カチッと音がするまで押し上げる

3.ロックレバーをスライドさせ本体をロックする

4.電源コネクタを接続して完了

 

竿縁天井の場合

1.竿縁の高さをものさしなどで測る

2.竿縁にシーリングライト本体が当たらない高さにアダプタを調節する

3.シーリングライトに高さを調節したアダプタを取り付ける

4.本体を天井に押し上げ配管器具に接続し、ネジで竿縁に固定して完了

 

傾斜天井の場合

1.シーリングライト本体のノックアウト穴をドライバーなどで押しぬく

2.ノックアウト穴にアダプタを取り付け、ネジで固定する

3.配管器具にシーリングライトを取り付け、補強材のある場所にネジで固定する

 

なお、シーリングライトの取り外す場合は、取り付け手順を逆から順におこなうだけで問題ありません。

照明の種類で変わる取り付け方

ご家庭で使用する照明器具には、シーリングライト以外にもペンダントライトというものもあります。

ペンダントライトとは?

ペンダントライトは、チェーンなどで天井から吊り下げるタイプの照明器具です。照明の位置はやや低めになりますが、コントラストの強い光を出す特徴があり、部屋の空間にメリハリをもたせたいときに最適です。形状は小さくデザイン性の高いものが多く、インテリアとして使われる側面があります。ペンダントライトは通販や家電ショップで3,000円程度で購入することができます。

また、ダクトレールを用いることにより、好みのペンダントライトを複数吊り下げることも可能です。詳しくは「ペンダントライトの取り付け方法3選!自分でおしゃれに施工できる?」にて解説しているので、興味のある方はこのコラムを参考にしてみてください。

ペンダントライトの取り付け手順

ペンダントライトのような照明器具の取り付け方は、「引掛シーリングタイプ」の「直結タイプ」の2種類があります。

 

引掛シーリングタイプ

シーリングライトを取り付けたときと同じように取り付けができるタイプとなります。取り付けも難しくないほか、簡単にシーリングライトからの交換も容易です。また、天井を傷つけることもないため、賃貸でも気兼ねなく採用できるのも利点でしょう。

取り付け方は、シーリングボディにペンダントライトのシーリングキャップを取り付けるだけとなっています。非常に簡単に取り付けが可能ですが、天井部分が寂しくなってしまいがちで、5kg以上の重量があると取り付けができないことは留意しておきましょう。

また、もし賃貸の照明器具を引掛シーリングタイプのペンダントライトに交換した場合、元あった照明器具を破棄しないようにしましょう。賃貸の照明器具は設備の1つなので、退去時に元に戻しておく必要があるからです。

 

直結タイプ

直結タイプは、配線から伸びているコードに直接ペンダントライトを取り付ける方法です。カバーをビスで固定する関係上、地震で外れたりする危険性が低いというメリットがあります。ただし、直結タイプの取り付けをおこなうには電気工事の資格が必要になるため、無免許でおこなわないようにしましょう。

ペンダントライトの取り外し方もシーリングライトと同様で、取り付け手順を逆からおこなうことで取り外すことができます。しかし、直結の場合は電気工事士につけてもらうことが大半なので、取り外すときも電気工事士に依頼しましょう。

照明器具の取り付けは業者に依頼しよう!

照明器具はインテリアとしても重要なアイテムになるため、自分で取り替えたいという人もいるのではないでしょうか。ですが少しだけお待ちください。照明器具を取り付ける場合、照明の仕様によっては資格が必要なことがあるのです。

照明器具の取り付けに資格が必要なケース

照明器具を取り付ける際、資格が必要になるケースが2つあります。以下のような場合は電気工事士の資格が必要となり、無資格で作業をするのは法律で禁止されているので気をつけましょう。

 

直接配線を取り扱う取り付け方をする

1つ目は、配線を直接扱うことになる取り付けです。
ペンダントライトの取り付け方法として、配線から伸びるコードに直接、照明器具を取り付ける直結タイプを紹介しました。この方法は配線を扱う関係上、電気工事の資格が必要になります。もしこの方法で照明器具を取り付けたい場合は、電気工事業者に相談しましょう。

 

一般向けでない照明を取り付ける

2つ目は、一般家庭向けでない照明器具の取り付けです。照明器具には素人でも扱ってよい重量が決められており、市販のもののほとんどは規定内の重量になるよう設計されています。しかし、大型のシャンデリアやガラス素材を多用しているライトは規定外の重量であることが多く、電気工事業者の工事が必要になります。

電気工事士に照明器具の取り付けを依頼した場合、費用相場は約5,000円からだとされています。お金をかけたくないという気持ちもわかりますが、無資格で電気工事をおこなった場合、罰則として30万円以下の罰金か1年以下の懲役が科せられるので、必ず業者に相談するようにしてください。

まとめ

部屋をより明るくしたいときやちょっと照明器具をオシャレにしたいときは、照明器具の取り付けが必要になってくることでしょう。照明の扱いは難しいように思えますが、じつは誰でも簡単にこなせる作業です。

中でもペンダントライトは、現在でもさまざまなデザインのものが販売されています。お部屋のインテリアにこだわってみたい場合には、ペンダントライトについてより詳しく調べてみるのがよいでしょう。

ただし、直結型のペンダントライトを取り付けたり、シーリングボディを新たに増設したりする場合は、電気工事士の資格が必須になります。無資格で作業をするのは危険なうえに法律に違反しているので、業者に依頼して作業を代行してもらうといいですね。

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