配線工事で聞くことがある空配管(からはいかん)ってご存知ですか?名前だけきくと、「配管なのに空って意味ないんじゃないの?」と思うかもしれません。じつは空配管があるのとないのでは、将来的にかかる手間が大きく変わってきます。今回は空配管と空配管に使われる配管の種類について解説します。
目次
空配管(からはいかん)とは
空配管とは後から配線する際に利用できるよう、あらかじめ通しておく配管のことです。通した時点ではまだケーブル類は通っておらず、後日LANケーブルやテレビのアンテナケーブルを通すことに利用します。
空といってものちのち作業がしやすいように、通線用のリード線を通しておくこともあるようです。
空配管は必要なのか?
たとえば戸建住宅を新築した際に、1階でしかインターネットを利用するつもりがなかったとします。やがて子どもができ2階でもインターネットを使いたいと思ったとき、LANケーブルをつなぐ場所がないことに気づきます。
このとき1階と2階に空配管が通っていれば、あとからでも空配管にLANケーブルを通すだけで、簡単に追加配線を行うことができます。
あとから配線する方法として壁や床をはわせる露出配線もありますが、こちらも手間がかかるうえに見栄えがよくありません。
将来を見こして追加配線が必要になりそうな場所には、必ず空配管を通すようにしましょう。
なおもっとも考えられる追加配線として、有線LANの増設があります。
無線LANではなく有線LANを利用するためにDIYで追加配線する方も多いようです。
無線LANよりも有線LANを選ぶ理由
無線LANより有線LANを選ぶ理由・メリットはいくつかあります。
・高速な通信が可能
動画の視聴やオンラインゲームは、通信量が大きいため高速な通信が必要となります。有線LANであれば高速な通信を利用することができます。
・無線LANを利用する機器が多いときでも安定
最近は家電にも無線LANを使ってインターネットにつなぐことがでます。そうなってくると将来的に無線使用機器が増え、電波が干渉してしまうおそれがあります。有線LANは互いに干渉することがないため、安定した通信を行うことができます。
このほかにもたくさんのメリットがある有線LANですが、LANケーブルを家中に張り巡らせなければならないというデメリットがあります。
しかし、空配管があれば配線も楽に行うことができるため、有線LANへの切り替えに戸惑うことはないでしょう。
有線LANについては過去記事「有線LANの工事をして、遅いインターネット回線のストレスにおさらば!」でもご紹介しています。あわせてご覧ください。
空配管用の管にも種類がある
ここでは空配管のなかでも広く使われているCD管とPF管について解説します。
CD管とPF管の違いとは
一番わかりやすい違いは「配管の色」です。色は商品によって違うのでは?と思うかもしれませんが、じつはJIS規格によって以下のように定められています。
「非耐燃性のものは,オレンジ色とする。これは,塗装又は表面処理によって着色したものであってはならない。耐燃性のものは,任意の色とする。ただし,黄,オレンジ又は赤とする場合は,耐燃性である旨を製品上に明確に表示しなければならない。」(JIS規格より)
非耐燃性のものというのはCD管のことで、オレンジ色とすると定められています。PF管は耐燃性であることを表示すれば何色でも良いようです。
CD管とPF管の大きな違いは、「自己消火性」があるかどうかです。自己消火性とは火をつけたときに、燃え広がらず自然に消える性質のことをいいます。
CD管には自己消火性がなく、耐候性も低いといわれています。対してPF管は自己消火性をもち、耐候性も優れています。
耐候性とは、紫外線などにさらされたときに劣化しにくい性質のことです。すなわち耐候性をもつPF管は、屋外に設置することに向いています。反対にCD管は、屋内用の配管として利用されます。
CD管とPF管の値段の違い
一般的にPF管の方が高価になります。理由としてはPF管の方が高機能であるからです。
屋内配線で長い配管を使う場合はPF管を使うこともできますが、CD管を利用するとあまりコストがかからずに済みます。
CD管とPF管の場所に応じた選択
・屋内
CD管は使用できる箇所に規定があります。
CD管は直接コンクリートに埋設する以外は、耐燃性のあるダクトなどに収めて設置しなければなりません。
しかし、LANケーブルやアンテナケーブルをCD管に通して配線している例をよく見かけますが、上記の規定に違反しているのではないでしょうか。
じつは、この規定は「電線管」としてCD管を利用する場合のことで、LANケーブルやアンテナケーブルに利用するときは「保護管」という扱いになり問題ないのです。
コストの面からみても屋内の配管にはCD管を選択する方がよいでしょう。
・屋外
PF管は屋内にも屋外にも使用することができます。CD管が屋外に向かないことから、PF管を屋外で利用することが多いようです。
またPF管はCD管に比べて高価なため、CD管で済む屋内にはあまり使わない方がよいかもしれません。
まとめ
新築するときに決める必要がある空配管についてご紹介しました。最近ではインターネットを利用することが多くなってきたため、将来的に有線LANが欲しくなるかもしれません。
その時に空配管がないと手間とお金がかかってしまいます。もしも配管を敷設することになったら、特性を理解して場所に応じて適切な配管を選択しましょう。
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