部屋と部屋の間にある壁。そのなかにさまざまな配線がされていることをご存知ですか。
壁内には生活に欠かせない電力ケーブルからインターネットをしようするためのLANケーブルなどたくさんのケーブルが通っています。LANケーブルなどは資格がなくても自分で工事することができ、インターネットが使えない部屋に通すこともできます。
今回は壁内配線のケーブルと工事の方法について解説します。
目次
壁の中には広大な配線スペースがある
一口に壁内配線といっても、壁のなかには広大なスペースがあります。そのため、配線の通し方もさまざま。ここでは壁内配線の種類について解説します。
基本的には、壁内にある既存のCD管を通して配線することになります。
・点検口から通す方法
点検口は、浴室や押し入れについている天井裏への入口です。天井裏には各部屋にのびているCD管があるため、ここを起点としてケーブル類を各部屋に配線します。
・集合BOXから通す方法
集合BOXとはメンテナンスを容易にするために、壁内を通っているCD管を一カ所に集めたもののことです。各部屋の電話線取り出し口から集まってきているため、配線は電話取り出し口から行うことになります。
壁内配線には様々なケーブルが通っています
住宅には電力や通信など必要不可欠なものが多く、それらのためのケーブルが壁内配線されている場合が多くあります。では壁内配線されているケーブルには、どのような種類があるのでしょうか。
電力ケーブル
壁内には、生活に欠かすことができない電力ケーブルが通っています。ここでは、代表的な2つの電力ケーブルについて解説します。
・VVFケーブル
「600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形」とよばれるタイプの電力ケーブルです。低圧の住宅向け電力ケーブルとして広く普及しており、主に15Aまでの照明・コンセント回路への電源供給用として用いられています。
ケーブルの表面色にはグレーを用いることが多く、誤って切断することを少なくしています。また、敷設には、管を通さず配線をする「天井転がし」とよばれる方法が多く採用されています。
・IV電線
IV配線は、屋内配線用のビニル絶縁配線です。用途は幅広く、照明やコンセントへの電源供給のほかに、接地用の電線やスイッチやコンセント類の渡り線としても利用されています。
表面色にはさまざまな色が、電圧種別や相によって使い分けられているケースが多いため、すでに敷設されているIV電線の扱いには注意が必要になります。
信号系ケーブル
・LANケーブル
LANケーブルはインターネットを利用するためのケーブルの1つでもっとも普及している規格のケーブルです。どれも同じような見た目をしているLANケーブルですが、次のような違いがあります。
・カテゴリーの違い
・構造の違い
・ストレートとクロス
・太さと形状
このように、LANケーブルといってもさまざまな種類があります。購入を検討されている場合は、事前に調査して必要なものを選択するようにしましょう。
LANケーブルの違いについては過去のコラム「無線よりも有線?LANケーブルを知って安心の通信環境を整えよう 」をご覧ください。
・同軸ケーブル
同軸ケーブルはテレビを映すために、アンテナから信号を届ける役割をもつものです。高周波信号の伝送用ケーブルであり、テレビだけでなく無線通信機器やネットワーク機器のケーブルとして用いられます。
同軸ケーブルの種類には、伝送できる周波数帯の違いがあります。例えば「5C-FB」とよばれるものは周波数の低いBS放送を伝送できますが、CD放送は周波数が高いため伝送できないケーブルです。購入を検討されている場合は、必要な周波数帯に対応しているか調べた上で購入しましょう。
壁内配線の施工方法
LANケーブルなどの通信用ケーブルであれば資格などがなくても自分で工事することが可能です。では実際に壁内配線はどのようにして行うのでしょうか。既存のCD管がある場合を例に見てみましょう。
点検口から配線する場合
1.点検口から天井裏に入り、モデムやルーターを設置します。
2.CD管を見つけ、ケーブルを通すためにCD管を切断します。このときCD管のなかには、電話線などほかのケーブルが通っているため、切断しないように注意する必要があります。
同時に電話線も工事したいと考えても、電話線の工事には、「電話工事担任者アナログ第3種以上」の資格が必要になるため、工事には十分注意してください。
3.CD管の先の電話線取り出し口を開けておき、天井裏側から通線用スチールをのばします。
4.通線用スチールにLAN ケーブルを付け天井裏側から引きあげルーターに接続します。
集合ボックスから配線する場合
基本的には点検口から配線する場合と同じ流れになります。集合ボックスの場合は、起点となるモデムとルーターの場所が集合ボックスにある、というだけの違いになるため、CD管やLANケーブルの扱いは同様なものになります。
LANケーブルを壁内配線するときのコツ
LANケーブルを壁内配線する際には、通線用スチールと呼ばれるLANケーブルを引っ張るためのケーブルが必要になります。通線用スチールは高価な割にあまり使わない工具のため、できれば使いたくないものです。そこで通線用スチールを使わず壁内配線をする方法をご紹介します。
使用するのは、ビニールひも、ビニールテープ、掃除機です。
まず、ビニールひもをモデム・ルーターがある側からCD管に挿しこみます。このとき最後まで入れる必要はなく、途中まででOKです。
次に、LANケーブルを通したい部屋側から、CD管に掃除機を当て吸い込みます。すると、さきほど挿し込んだビニールひもが出てきます。
最後にこのビニールひもとLANケーブルをビニールテープでつなぎ、またモデム・ルーター側から引っ張れば、通線完了です。
まとめ
LANケーブルなどは室内に通してしまうと見栄えも悪く、掃除などをするときに邪魔になってしまいます。そこで壁内配線をすると、すっきりさせることができます。しかし、壁内には他のケーブルが通っているため、作業には十分注意が必要になります。壁内の状況や自分の経験などから判断して、ときには業者を利用することも手です。
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