近年のインターホンは、外の映像を映すだけではありません。訪問者を知らせてくれるだけでなく、録画機能がついていたり、子機を持ち運んでどこでも確認できたりと、その機能性はどんどん向上しています。
このようにインターホンの機能の向上に伴って、防犯性や利便性を高めるために最新のものへの交換を、ご検討中の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、実際の工事にかかる費用やインターホンの種類など、インターホンの交換工事についてご紹介していきます。今よりも機能のよいインターホンに交換して、防犯性や利便性を高めていきましょう。
目次
自分で交換可能なタイプと対応できないタイプ
インターホンを自分で交換できるかどうかは、インターホンの取り付けられている状況によって異なります。場合によっては、電気工事士の資格を持っていなければ対応できないものもあるのです。
まずは、既存のインターホンが交換できるタイプか確認してみましょう。自分で交換可能なタイプと対応できないタイプのインターホンの種類をご紹介します。
自分で交換することができるインターホン
ご自宅のインターホンが“電源プラグ式インターホン”か“乾電池式インターホン”であれば、交換作業に電気工事士の資格は必要ありません。そのため、交換方法さえわかれば自分で交換可能です。それぞれの特徴を見ていきましょう。
電源コード式インターホン
一般的なインターホンで室内にある親機に電源コードが付いていて、電源にコンセントを利用しています。室内側に設置されている親機がコンセントにつながっている状態を確認することができたら「電源コード式インターホン」です。
交換する際の取り外しや取り付けでは、配線に触れることなく簡単に交換ができます。そのため、電気工事士の資格がなくても自分で交換可能です。
乾電池式インターホン
親機や子機に乾電池ボックスがあるものは、乾電池式インターホンになります。乾電池式インターホンは、親機や子機がワイヤレスでつながっているタイプなので、配線を取り扱うことなく交換することが可能です。難しい知識を必要としないので簡単に交換することができます。
しかしこのどちらかでも、取り外しが困難なものもあります。そのときは無理せずに、業者に相談してください。弊社はインターホンの交換工事をおこなってくれる業者を紹介しています。インターホンの交換を検討していて、自分では困難と感じた場合は一度、ご相談ください。
自分では交換ができないインターホン
インターホンの交換工事には、“電気工事士の資格”や“専門知識”が必要なものもあります。ご自宅のインターホンが以下のようなタイプであれば、自分で交換するのは難しいと考えておきましょう。
電源直結式インターホン
電源プラグ付きコードがなく乾電池を入れるところもない場合、壁の中から直接電源をとっている可能性が高くなります。この場合、取り外しや取り付けのときに配線を触る必要があり、その際に感電してしまうおそれがあります。
そのため、電源直結式インターホンから別のインターホンへと交換する場合、電気工事士の資格がなければなりません。安易に配線を触ってしまうと、自宅全体の電気を使用できなくなることもあるので、無理に自分で交換をおこなうのはやめておきましょう。
その他の機器と連動しているインターホン
インターホンによっては、熱探知機やガス警報器と連動しているものもあります。規格が合うものでないとそれらの機器と連動できないため、専門家のアドバイスがあった方がいいでしょう。
インターホンではなくてドアチャイムを使用している
通常のドアチャイムは高いところについているため、インターホンに交換するなら配線の延長工事が必要になるでしょう。インターホンの電源をとるためにコンセントも必要なので、電源工事も伴います。
固定電話と接続している
インターホンと固定電話を接続して電話機で呼び出しに応対している場合も専門家のアドバイスを聞いたほうがよいでしょう。電話機での応対ができないものもあります。また、配線工事が必要になることもあります。
外構に埋め込まれた特殊なインターホン
玄関子機が壁に埋め込まれているときや二世帯住宅に対応するなど、特殊な取り付け方法をするインターホンもあります。その場合、壁への埋め込みを伴う交換工事や、配線工事が必要になります。
集合住宅のインターホンと連動している
集合住宅にお住まいで、マンションのオートロックや集合ドアホンなどと連動している場合は専門の業者でないとインターホンの交換ができません。個人や量販店では交換工事ができないので、管理組合や管理業者に相談してください。
インターホンの配線工事は資格が必要
インターホンの配線工事は、誰でもおこなっていいものではありません。先にお話ししたように、インターホンのタイプによっては自分で交換が可能です。
しかし、配線工事が必要なものについては、交換作業を自分でおこなうのは非常に危険です。作業には電気工事士の資格が必要です。資格をもっていない人が安易にDIYをしてしまうと、危険なうえに法律違反にもなります。
電気工事士とは
ビルや工場、一般住宅などの電気設備を安全に保つために、電気工事士法によって資格が定められています。その資格をもつ人が「電気工事士」です。
資格を取得するためには、難しい試験があります。先にあげたインターホンの配線工事は、この試験に合格して資格をもつ電気工事士でないとおこなってはいけない作業です。素人が手をだすのは危険なためやめておきましょう。
インターホンの取付工事にかかる費用相場
インターホンの交換工事は、本体とは別に設置費用がかかってきます。作業費のみをタイプ別で比較していきましょう。選ぶインターホンによって作業に必要な費用が異なってきます。
インターホン設置の費用相場
インターホンを交換する際の費用相場 | |
インターホン → インターホン | 8,000円~20,000円 |
インターホン → テレビドアホン | 20,000円~40,000円 |
ドアチャイム → テレビドアホン | 20,000円~40,000円 |
テレビドアホン → テレビドアホン | 20,000円~40,000円 |
※作業費だけの費用相場
同じタイプのインターホン同士の交換は、配線をそのまま使用することができるので、工事費用を抑えられます。ドアチャイムからほかのタイプのインターホンに交換する際は、配線工事が必要となることもあるため、設置費用が高額になることが多いようです。
本体と工事をセットで購入した場合の費用相場は、本体価格に加えて30,000~60,000円が上乗せされた料金になるようです。工事だけを依頼するよりも高くなりがちですが、交換工事だけでなく古いインターホンの引き取りなど、ほかのサービスもセットになっています。
費用が高くなってもすべての作業を任せたいという方には、本体と工事がセットになっているプランがおすすめです。逆に少しでも費用を抑えてインターホンの交換工事をしたいという方は、本体だけを購入して、工事は別で依頼するのがよいでしょう。
また、外構に取り付けるインターホン工事の費用相場は、30万円前後が相場になるようです。外構に取り付ける場合は、設置場所によっては配線を伸ばす必要があり、配線工事が必要になるので費用が高額になります。
配線を伸ばす長さで費用は大きく変わってくるので、依頼する業者に見積りをお願いしましょう。取付工事は作業費や本体の費用のほかにも、出張費などの費用が別途でかかることもあるので、事前に確認しておくと安心です。
集合住宅インターホンの交換工事の費用相場
マンションなどの集合住宅インターホンの交換工事でかかる費用もみていきましょう。マンションやアパートのオーナーで、修繕工事と一緒にインターホンの交換を検討している方は、ぜひこちらの費用相場を参考にしてください。
集合インターホン交換工事の費用相場 | |
20戸 | 250万円~300万円 |
30戸 | 300万円~400万円 |
50戸以上 | 500万円~600万円 |
1戸あたり、10万円~15万円ほどが相場になっています。こちらも交換するインターホンによって、費用が大きく変動するようです。また、集合住宅のインターホンは15年ほどが交換目安となっています。
交換目安を過ぎると、故障する頻度が多くなり、防犯面に不安が出てくることでしょう。また、メーカーでも部品の取り扱いが終わってしまい、簡単に修理することもできなくなってしまいます。
インターホンには多くの人を守る役割もあるため、故障する頻度が多くなる前に交換を検討するとよいでしょう。住人との余計なトラブルを回避することにもつながります。
費用をおさえるポイント
とくにメーカーにこだわりがないのなら希望する機能をもつ機種をいくつか選んで、その中から安価のもの決めるとよいでしょう。とにかく費用をおさえたいというのであれば、型落ちの製品などから探してみるのもおすすめです。
取付や交換工事を業者に依頼する場合は、費用に差が出てくることもあるので複数の業者に見積りを出してもらうとよいです。複数の業者に見積りを依頼することで、作業内容や費用を比較することができます。業者が多く、業者選びにお困りの場合は一度、弊社にご相談ください。弊社の加盟店がインターホンの交換工事をサポートいたします。
インターホンをDIYで交換する方法
インターホンの交換でDIY可能かどうか判断できたら、さっそく交換していきましょう。インターホンの種類にもよりますが、基本的には交換したいインターホン本体とドライバーがあれば交換することができます。
基本的な交換手順をご紹介しますので参考にしてみてください。今回は、DIYが可能な電気コード式のものを例に説明していきます。あくまでも基本的な交換方法ですので、交換するインターホンに付属している説明書を確認してからおこないましょう。
玄関側(子機)のインターホンを交換する手順
交換作業をおこなう前に玄関側のインターホンが電源コード式のものであれば、安全に作業するためにあらかじめ電源コードを抜いておいてください。
1. 既存のインターホンを取り外す
まず電源と配線を確認し、もともと設置されている子機を取り外します。配線がつながれた状態になっているので、ドライバーを使って接続部分のネジを緩めていきます。
2. 配線・取付枠を外す
子機を外し、モニター映像や音声を送る配線と取付枠も外していきます。インターホン本体の裏にある端子接続部分にあるボタンを押すと、配線を簡単に引き抜くことができます。
このとき、子機と親機をつなぐ配線を壁の中に落としてしまうと引き出すことが困難になることがありますので、落下に注意して作業をおこないましょう。
3. 新しい取付枠をネジで固定する
取り外すことができたら、新しく取り付ける子機の取付枠をネジで固定します。取付枠を設置したらモニター映像や音声を送る配線を子機につなげます。最後に取付枠の金具に子機をしっかりと固定すれば取付は完了です。
室内側(親機)のインターホンを交換する手順
次に親機のインターホンの交換する手順をみていきます。本体を取り付ける前に電源コードを接続しないように注意して作業をおこなってください。電源コードを先に接続してしまうと、感電などのトラブルになるおそれがあります。
1. 既存のインターホンを取り外す
親機をスライドさせるように持ち上げると、設置用金具から取り外すことができます。同時に親機からモニター映像や音声を送る配線も外しましょう。外すときに配線が壁の中に落ちてしまわないよう注意してください。
2. 親機の設置用金具を取り付ける
親機本体を取り外したら、壁についている設置用金具を取り外し、そこに新しい親機の設置用金具を取り付けます。
3. 配線をつなぎ、本体を取り付ける
金具を設置したら親機と配線をつなぎ、設置用金具に親機本体を取り付け固定しましょう。最後に電源コードをコンセントに接続して交換完了です。
ワイヤレスインターホンに交換するときの注意点
ワイヤレスインターホンへの交換も基本的には同じ交換方法になります。ワイヤレスインターホンに交換する際に注意したいのが、設置する親機と子機の距離や電波状態です。
設置する場所を間違えてしまうと、映像や音声に影響が出てしまうので電波状態をしっかり確認しましょう。
また、ワイヤレスインターホンに交換する場合は、今まで親機と子機をつないでいたチャイムコードという配線が不要になります。
配線がむき出しになっている部分をビニールテープでしっかり巻き、絶縁処理をおこないましょう。感電のおそれもあるので、インターホンにつながっているブレーカーを必ず落としてから作業してください。
配線工事が不要なワイヤレスインターホン
最近では電気配線を必要としないワイヤレスタイプの製品も普及されています。また、次のような追加機能を持つようなワイヤレスインターホンもあるようです。
ワイヤレスインターホンの特徴
ワイヤレスインターホンの特徴をみていきましょう。便利な機能が搭載されているため交換を検討している方にもおすすめです。
家の中のどこでも、外出中でも来訪者の確認ができる
手持ちのタブレットやスマートフォンがドアホンになるため、呼び出しへの応対がどこにいても可能な機種があります。電気錠と連動させておけるタイプであれば、その場で解錠もできてしまうようです。
二世帯住宅でも簡単に使用ができる
接続の端末を複数台設定できる機種があり、二世帯住宅でも面倒な配線がなく使用できます。
玄関だけでなく、室内どこでも確認可能
無線LANに接続することによってドアホンだけでなく、家のなかにワイヤレスカメラを設置して様子を確認することなどが可能な機種があります。玄関先だけでなく、小さいお子さんを見守るなど応用して使用することができます。
おすすめのワイヤレスインターホン2選
数多いインターホンの中でも、おすすめしたいのがワイヤレスインターホンです。ワイヤレスインターホンは電池式なので配線に触れなくても交換することができ、手軽に導入することができます。インターホン選びにお困りの場合は参考にしてみてください。
パナソニック(Panasonic) ワイヤレスモニター付テレビドアホン VL-SWH705KS
モニターが付いている親機は充電して使用するタイプで、充電ができていれば家の中で自由に持ち歩くことができます。録画機能がついているため、留守中の訪問者を確認することもできます。
アイホン ワイヤレステレビドアホン WL-11
取付がネジ2本のみで簡単に設置することができます。無線タイプなので、電波が届く場所なら、どこにでも設置することが可能な便利なインターホンです。
新しいインターホンの2つの選び方
インターホンの交換にかかせないのが、新しく設置するインターホン選びです。インターホン交換をDIYしたいけど、「どんなインターホンを選べばよいかわからない」という方もいるのではないでしょうか?
ここでは選び方のコツをご紹介していきますので、インターホンの交換を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
インターホンを交換する目的から選ぶ
近年インターホンは高機能なものも増え、利便性が高いものが多くなっています。そのため、目的にあわせてインターホンを選ぶと、後悔のない交換をすることができるでしょう。
ここでは、インターホンを使用する目的にわけて、おすすめのインターホンをご紹介していきます。
訪問客を確認したい
玄関を開ける前に誰が訪ねてきたのか確認したい方には、モニター付きインターホンがおすすめです。玄関にあるインターホンにカメラとマイクがついており、呼び出しボタンを押すと玄関を開けずに室内から訪問客を確認できます。マイクがついているので、要件を室内からうかがうことも可能です。
そのため、セールスや勧誘などを玄関まで出なくても対応することができます。直接対応することでトラブルに発展してしまうケースがあるようですので、直接対応しなくてもよいモニター付きインターホンがあれば安心です。
防犯性を高めたい場合
防犯の面でもモニター付きインターホンはおすすめです。カメラがついていることで、不審者が寄り付きにくくなります。一人暮らしをしている女性の防犯対策としてもよいでしょう。スマホと連動することができるワイヤレスタイプもあり、留守中の訪問客を確認できるなど利便性が高くなっています。
呼び出しができればよい
呼び出しだけができればよい場合は、チャイム式のインターホンを選んでもよいでしょう。本体費用も抑えることができるので、多くの機能を求めない場合にはおすすめです。
しかし、既存のインターホンがチャイムではない場合、配線工事が必要となることが推定されます。
家のどこにいても来客に対応したい
二世帯住宅や二階建てなど居場所によっては、インターホンまで時間がかかるというお悩みがある場合は、ワイヤレスの子機があるタイプがおすすめです。ワイヤレスの子機は持ち歩きができるので、家のどこにいても対応することができます。
インターホンのメーカーから選ぶ
どのインターホンに交換するべきか迷ったときは、利用の目的以外にメーカーから選ぶ方法もあります。メーカーによって販売しているインターホンに異なる特徴があるため、目的にあったインターホンを絞りやすくなるのです。
ここでは、さまざまな種類のインターホンを扱っている、大手2社の特徴をご紹介していきます。
パナソニック
パナソニックは大手メーカーなのもあり、取り扱っているインターホンの種類も充実しています。配線工事が不要なワイヤレスタイプのインターホンや外出中に来客対応ができるものなど、目的に合わせて選ぶことができます。
アイホン
アイホンはインターホン専業のメーカーなので、搭載されている機能にこだわりがあります。LEDライトを搭載しているインターホンが販売されており、夜間であっても訪問客の顔もしっかり確認することが可能です。
人物検知センサーなどの機能が備わっているインターホンもあり、防犯性を重視したインターホンも充実しています。機能にこだわってインターホン選びをしたいという方は、アイホンから選んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
ただのインターホンと思っても、調べてみるといろんな機能があります。時代の変化にあわせて、インターホンも進化しています。ただ来訪者を確認するだけの道具ではなく、家族や家の安全をまもる機能も備えています。
また、インターホンの交換はDIYできるものとできないものがあります。インターホンの種類によっては、電気工事士の資格が必要な場合がありますので、そのような場合はインターホン工事のできる業者に相談しましょう。
DIYをおこなう際は、今回ご紹介した手順を参考に交換してみてください。あくまでも基本的な交換方法ですので、説明書をよく読んでから交換に取り掛かってください。自分では難しいと思ったら無理をせず、インターホン工事のできる業者に依頼しましょう。
家族のライフスタイルに合わせて、便利に使えるものを選べるといいですね。交換工事をご検討中の方、この機会に業者に相談してみてはいかかでしょうか。必要な工事や向いている機種など、ご自身に適したものを提案してもらいましょう。
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