エアコンの効きが悪いときには、室外機を確認してみましょう。室外機の置き場所が悪かったり汚れていたりすると、エアコンの効きが悪くなるからです。
ここでは、エアコンの稼働効率を上げる室外機の正しい置き場所や対策をご説明します。また、室外機の置き場がなくて困っているという方のために、おすすめの設置方法もご紹介します。
「エアコンの効きが悪い」「エアコンの室外機の設置場所がなくて困っている」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
エアコンの室外機には理想的な置き方がある
室外機には理想的な設置条件があります。そこで、まずは室外機の理想的な置き方をご紹介します。エアコンの効きが悪いときは、ご自宅の室外機がこれらの条件からはずれていないか確認してみてください。
置き方1.水平に設置する
エアコンは、水平に設置するのが理想です。斜めになるとファンの回転に負担がかかり、モーターが傷んで劣化してしまうのです。
また、エアコンは常に振動しているため、斜めになると騒音が大きくなってしまいます。すると、近所の方の迷惑になることもあります。モーターの劣化や騒音を防ぐためにも、エアコンの室外機は水平な場所に置いてください。
置き方2.室外機の周りに十分なスペースを取る
室外機には、冷房を使う際にエアコン本体から出る熱を排出して、代わりにエアコンに冷たい空気を送る役割があります。
しかし、室外機の周りにものが置いてあると、排出した熱がこもったままになります。その結果、排出した熱を再び吸い込んでしまい、エアコンの効きが悪くなるのです。
エアコンに冷気を送るためにも、室外機を置く際は、周りに十分なスペースを取ってください。
置き方3.直射日光や雨が当たらないようにする
室外機は、直射日光や雨が当たらない環境に置くことも大切です。直射日光が当たると、室外機の近くの空気が温まってしまいます。すると、エアコン本体に送られる空気も温まってしまい、エアコンの効きが悪くなってしまうのです。
また、雨が当たる環境に室外機を置いておくと、雨が室外機の中に入ってしまうことがあります。その結果、室外機が故障してしまうおそれがあるのです。故障を防ぐためにも、雨が当たらない場所に置いておきましょう。
置き方4.エアコン本体と近い位置に設置する
室外機は、エアコン本体との距離が離れていると、冷房の効きが悪くなります。なぜなら、エアコン本体と室外機との距離が離れていると、冷たい空気がエアコン本体まで運ばれているうちに温まってしまうからです。冷房の効きが悪くならないよう、室外機はエアコン本体と近い場所に設置しておきましょう。
ここまで、室外機の理想の置き方をご紹介してきました。ただ、中には「室外機を動かすのは大変……」という方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、「室外機カバー」を使うことをおすすめします。そこで、以下からは室外機カバーについて詳しくご紹介します。
室外機の移動は大変!そんなときは室外機カバーを活用!
室外機カバーは、適切な場所に室外機を動かせないとき、便利なアイテムです。ここでは、室外機カバーの効果や取り付けポイントを以下にまとめました。
室外機カバーの効果とは
室外機カバーを取り付けることで、室外機に直射日光が直接当たることを防ぐことができます。つまり、室外機周辺の空気が温まって、エアコンの効きが悪くなることを防止できるのです。
室外機カバーの取り付けポイント
室外機カバーを取り付ける際は、以下のポイントを守ってください。
【室外機カバーは屋根型を選ぶ】
室外機カバーには、室外機の上に設置する屋根型と、室外機の側面を覆う箱型があります。箱型の場合、直射日光があたることは防止できますが、熱を逃がしにくくなるため、エアコンの効きが悪くなるおそれがあります。そのため、室外機カバーは屋根型を選ぶとよいでしょう。
【室外機よりも大きなものを選ぶ】
室外機カバーを選ぶときは、室外機よりも大きなものを選んでください。なぜなら、室外機よりも小さなものを選ぶと、カバーから室外機がはみ出て直射日光が当たってしまうからです。
室外機カバーを購入する際は、事前にサイズを測り、室外機全体を覆うことができるサイズを確かめておくとよいでしょう。
室外機の置き場所がない!困ったときの設置方法4つ
「新しくエアコンを設置したいけど、室外機を置くスペースがない……」というときは、設置方法を工夫してみてください。ここでは、エアコンを置くスペースがないときの設置方法を4つご紹介します。
【1】壁掛け
壁掛けとは、壁に専用の棚を取り付け、室外機を設置する方法です。壁掛けでは、家の外壁に取り付けるため、「どこにも設置する場所がない!」というときでも取り付けることが可能です。
ただ、室外機が専用の棚に囲まれるため、熱がこもったままになり、エアコンの効きが悪くなってしまうことがあります。また、壁掛けをおこなう際は足場が必要になるので、2階や3階での取り付けは難しくなります。エアコンの設置業者によっては、2階や3階の壁掛けに対応していないところもあるようです。
【2】天吊り
天吊りとは、ベランダの天井に専用の棚を取り付け、室外機を設置する方法です。天吊りでは、室外機の周りにものがなくなるため、空気がうまく循環することができます。その結果、エアコンの効きがよくなります。ただし、直射日光があたりやすくなるため、ベランダが南向きの場合には不向きです。
【3】立ち下ろし
立ち下ろしとは、1階の地面に室外機を置いて、2階以上のエアコン本体まで配管を伸ばす方法です。1階に室外機を置くスペースがあれば、エアコンが2階にあるときでも立ち下ろしをおこなうことが可能です。
ただ、1階と2階以上を配管でつなぐ場合、室外機とエアコン本体の距離が遠くなるため、エアコン本体に送っている途中で空気が温まり、エアコンの効きが悪くなることがあります。
【4】2段置き
2段置きとは、室外機を2段重ねに置く方法です。「エアコンをもう1台追加したい」というときに使われる方法です。
2段置きにすれば、1台分のスペースで2台の室外機を置くことが可能です。ただし、下側に置かれる室外機は、上に熱を排出することができないため、エアコンの効きが悪くなります。
室外機不要の窓用エアコンという選択肢も!
室外機を置くスペースがない場合、室外機がいらない「窓用エアコン」を設置するという選択肢もあります。窓用エアコンとは、壁ではなく窓に取り付けるタイプのエアコンです。
窓用エアコンでは、エアコン本体と室外機が一体化しているので、室外機用のスペースがなくても、窓さえあれば設置可能です。また、通常のエアコンとは異なり、壁に穴を開ける必要もありません。
ただし、窓用エアコンは、室外機と一体化しているため、通常のエアコンに比べて動作音が大きいです。窓用エアコンの動作音は、扇風機の強風モードとほぼ同じ音量だといわれています。
ここまで、室外機を置く場所がない場合の設置方法や、室外機不要な窓用エアコンについてご紹介してきました。それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、自分に合った取り付け方法を見つけてみてください。
また、壁掛け・天吊り・立ち下ろし・2段置きは、標準の設置方法ではないため、業者に工事を依頼したときは追加で費用がかかることがあります。正確な費用を知るためにも、ぜひエアコン取り付け業者から見積りを取りましょう。
生活110番では、エアコンの取り付け業者をご紹介します。生活110番の加盟店は、見積りは無料でおこなっております。「費用を聞いてから依頼するか決めたい」という方でも、お気軽にご連絡ください。
エアコンの効きアップには室外機の「掃除」も欠かせない
室外機が汚れていると、空気がうまく循環できなくなり、エアコンの効きが悪くなることがあります。置き場所や室外機カバーなどの対策はもちろん大切ですが、掃除も定期的におこなうようにしましょう。掃除は、年に2回おこなえばきれいに保つことができるでしょう。掃除のタイミングは、エアコンの冷房と暖房を使い始める前がおすすめです。
ここでは、自分でできる室外機の掃除方法をご紹介します。エアコンの室外機をきれいに保ち、エアコンの効きが悪くなることを防ぎましょう。
室外機の表面
室外機の表面の汚れやゴミを、ほうきなどで払い落としましょう。次に、プロペラのカバー(網目の部分)の汚れを歯ブラシでこすったり、掃除機で吸い取ったりします。最後に、表面についた泥などの汚れを、雑巾で拭き取ってください。
室外機の周り
室外機の周りにものが置いてあると、熱の排出がうまくできなくなり、エアコンの効きが悪くなります。そのため、室外機の周りにものが置かれている場合は、片付けておいてください。
水抜き穴も忘れずに!
水抜き穴とは、室外機内部で結露した水を排出するための穴です。水抜き穴が詰まっていると、室外機の内部に水が溜まったままになり、壊れてしまうおそれがあります。水抜き穴の詰まりを防ぐためにも、汚れを歯ブラシなどで取り除いておいてください。
まとめ
エアコンの効きが悪いときには、室外機の設置方法に問題があるかもしれません。室外機は、水平な場所・直射日光や雨が当たらない場所・周りにものがない場所・エアコン本体と距離が近い場所に置くのが適しています。また、室外機カバーを使うことで、直射日光が当たることを防ぐことができるので、ぜひ試してみてください。
エアコンの室外機を置く場所がないときには、壁掛け・天吊り・立ち下ろし・2段置きなどの設置方法がおすすめです。また、室外機を置く必要がない窓用エアコンを取り付けるのもよいでしょう。
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