ご自宅などにエアコンを新しく設置する際には、ただ取り付けるだけではなく、「真空引き」という作業を忘れずにおこなう必要があります。なぜかというと、エアコンの真空引きをすることによって、本来の性能を十分に発揮することができるからです。
本コラムでは、エアコンの真空引きを自分でおこなう際の手順や、プロへの依頼方法について紹介しております。より効果的にエアコンを稼働させるためにも、真空引きについてしっかり理解しておきましょう。
目次
エアコンの真空引きとは?
真空引きとは、エアコンを設置する際におこなう作業のことです。真空ポンプを使い10分程度、室外機・室内機などの内部に残っている空気を吸いだすことをさします。エアコンの内部を真空状態にすることで、配管内部の汚れやゴミ、湿気による水分を取り除くことができるのです。
エアコンを設置するうえで、この真空引きと呼ばれる作業は必須項目です。ここからは、「真空引きはどうしてしなくてはいけないの?」と疑問に感じる方に向けて、必要性について見ていきましょう。
なぜ真空引きが必要なの?
エアコンを設置する際に真空引きが必要な理由は、エアコンの故障や異常を防ぐためです。仮に、真空引きをせずにゴミや水分が残った状態でエアコンを稼働するとします。すると、配管内部のゴミが凍ってしまい、エアコンが故障する原因となってしまうのです。
凍ったゴミや不純物によって、冷暖房の効果が下がってしまったり、不純物によって配管内部が破損し、故障・漏電につながったりすることもあるでしょう。
エアコンの内部は不純物のない冷媒ガスだけの状態が、もっとも効率的に稼働することができます。そのため、真空引きはエアコンを設置するうえで必ずおこなう必要があるのです。
真空引き以外にも、真空状態にする作業がある
真空引きのほかにも、エアコンを真空状態にする方法があります。ここでは、ふたつの作業についてご説明しましょう。
真空乾燥
真空ポンプを使い、真空状態にすることを真空乾燥といいます。作業の仕方は真空引きと同じですが、真空乾燥は1時間ほどかけておこなうので、より真空状態を徹底することが可能です。
通常10分~15分程度の真空引きに比べて長時間作業をおこなうため、配管内部によって起こる故障や不具合などはさらに減らすことができるでしょう。
エアパージ
真空ポンプを使わずにおこなうエアパージは、配管内に冷媒ガスを放つことで、真空状態にすることができる方法です。簡単におこなうことができるので、以前はよく使われていましたが、フロンガスを放出してしまう問題があるためあまり使われなくなりました。
真空引きはどのように行う?手順を確認しよう!
エアコンの設置をするうえで、真空引きが大切であるということがわかりました。ここからは、実際に真空引きをおこなう手順についてご紹介します。
まずは必要な道具を準備!
スムーズに作業をおこなうために、どのような道具が必要なのか確認しておきましょう。エアコンの真空引きをするときに必要な道具は以下のとおりです。
・真空ポンプ
エアコンの配管内を真空状態にするときに使います。ホームセンターやネット通販でも売られていますが、レンタルをすることもできます。
・ゲージマニホールド
内部の真空度を測定するための道具です。
・チャージングホース
エアコンに真空ポンプやゲージマニホールドを接続する際に使います。
真空引きの手順
1.準備した道具をそれぞれ接続する
真空ポンプに、ゲージマニホールドとチャージングホースをつなげましょう。
2.室外機にチャージバルブを取り付ける
チャージバルブはチャージングホースの片方にあります。このチャージバルブを室外機の側面に接続します。
3.真空引きをおこなう
真空ポンプに電源を入れ、ゲージを0に合わせましょう。
4.ゲージマニホールドのメモリが動かなければ完了
15分ほど真空引きをおこない、メモリが-0.1MPaになるのを目指します。メモリが0に向かって動いてしまう場合は、接続部が不十分であることが多いので、ゆるんでいないか確認してみましょう。
メモリが-0.1MPaになってそのまま15分ほど経過したら、取付工事をおこなうことでエアコンを使用することができます。
真空引きはプロに任せた方がいい?
ここまで、エアコンの真空引きの必要性や手順などをご紹介してまいりました。実際に、「自分でエアコンの真空引きはできるの?」と感じる方もいるかもしれません。結論からいうと、真空引きは自分でおこなうより、プロに任せるべきです。
真空引きは作業が難しく、あいまいな状態で作業をするとエアコンが壊れてしまうおそれもあるでしょう。それ以外にも、プロに依頼した方がいい理由が多くあります。ここからは、エアコンの真空引きをプロに任せた方がよい理由についてご説明します。
慣れていないと時間がかかる
真空引きに慣れていない人が作業をすることで、エアコンの設置に時間がかかってしまうでしょう。必要なときにすぐに使うことができないだけでなく、なかなか真空状態にならず、何度もやり直さなくてはならないかもしれません。
とくに、作業がうまくできない原因として配管などに問題がある場合は自分で解決するのは困難です。真空引きになれていない場合は迅速かつ柔軟に対応できる業者へ依頼することをおすすめします。
専門的な道具をそろえる必要がある
先ほど、真空引きをおこなう際に必要な道具をご紹介しました。しかし、ご自宅に道具がすべてそろっているという方は少ないでしょう。実際、真空引きに使う道具は専門的なものが多く、頻繁に使わない道具を作業のために用意する必要があります。
真空引きに必要な道具はレンタルもありますが、何かの拍子で壊してしまったり、紛失・破損がみられたりする場合は賠償金がかかってしまいます。さらに、レンタル品は時期によってすぐに借りることができるとは限らないので、エアコンの真空引きをおこなうまでに時間がかかってしまうかもしれません。
業者であれば必要な道具はもちろん、使用方法や作業に関する知識に長けているので、安心してエアコンの設置に要する真空引きをおこなうことができます。
真空引きをプロに依頼する方法
エアコンの真空引きは自分でおこなうよりも、プロへ依頼する方が確実であるということをお伝えしてきました。ここからは、真空引きをプロに依頼する方法についてご紹介したいと思います。状況に合わせて依頼することができますので、自分にあった方法を選んでみましょう。
エアコンの設置と同時に任せる
新しいエアコンを購入したときに、設置工事の内容に含まれていることがあります。業者によってサービス内容が異なるため、必ずしも入っているわけではありません。依頼する際に、真空引きをおこなってもらえるか確認しましょう。
エアコン設置と真空引きを同時に任せることで、自分でおこなったり、真空引きのみで依頼したりするよりも安く済むかもしれないというメリットもあります。エアコン設置と真空引きを業者へ依頼すると、約9,500円~13,000円でおこなってもらうことができます。
真空引きのみを任せる
エアコンの設置は自分でおこない、真空引きのみプロに任せることも可能です。「真空引きに必要な道具がない」という方や、「真空引きをし忘れてしまった」という方も、気軽に依頼することができるというメリットがあります。
真空引きのみの費用は約6,000円が料金の目安 です。エアコン設置と同時の場合よりは安く済みます。「エアコンの設置はできるが、真空引きには自信がない」という方であれば、より経済的・効率的でしょう。
まとめ
今回は、エアコンの真空引きについて紹介してきました。
真空引きはエアコンを設置する際、性能をしっかりと発揮するためにも必ずおこなうべき作業です。自分で真空引きをおこなうこともできますが、専門的な道具や知識がないといざというときに手の施しようがなくなってしまうことがあります。
間違った方法で真空引きをおこなってしまい、配管の内部が故障してしまったり、結果としてエアコンの寿命を縮めてしまったりしては元も子もありませんよね。そのため、確実な真空引きをおこなうためにも、プロの力を借りることをおすすめします。
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