「影が薄い」が原因ではない?自動ドアが反応しないときの対処法

2021.4.30

「影が薄い」が原因ではない?自動ドアが反応しないときの対処法

「影が薄いのか、自動ドアにすら無視されます……」というお悩みを、さまざまな場所で耳にすることがあります。目の前に立ってもジャンプしてみてもうんともすんともいわず無反応を貫かれると、周りの視線もあって非常につらいものです。

しかし、自動ドアが反応しない原因は影の薄さなどではありません!自動ドアが判別しやすい人としにくい人には、ちゃんと原理を説明できる理由があります。

本コラムでは、店舗などで自動ドアを設置している方の視点から、自動ドアが反応しない際の対処と故障のチェックについて解説いたします。

そもそもどうして自動で開くのか

自動ドアは、その名のとおり通行人の存在を感知して自動で開け閉めを行うドアのことです。開くのも閉じるのも自動で行われるため、自動ドアが反応しないとそこを通ることができず、本末転倒な事態となってしまいます。

きちんと動作してくれれば、両手に荷物を持っていても通ることのできる便利な自動ドアですが、そもそもどういった原理で通行人が近づいたことを察知しているのでしょうか。

現在普及しているタイプの自動ドアは、主に2種類の検知方式で開け閉めするかどうかを判断しています。

タッチ式の仕組みと特徴

人が近づいただけでは開かず、ドア表面についたスイッチやパネルに触れることで反応するタイプの自動ドアです。メーカーによって呼び方はそれぞれ異なりますが、俗に「タッチ式」と呼ばれています。

タッチ式自動ドアは軽く触れるだけで反応する「タッチスイッチ」が使われていて、スイッチに触れるとスイッチから信号電波が飛び、信号を受け取った自動ドアの開閉装置が作動する仕組みになっています。

タッチ式の特徴は、スイッチやパネルに触らない限りは反応しないということです。後ほど解説するセンサー式は人が接近するだけで開くため、たとえばドアを通るつもりはないけど近くを通り過ぎるといった人にも分け隔てなくドアが開いてしまいます。

自動ドアがあまりにも頻繁に開け閉めを繰り返すと、ドア自体の老朽化が早まります。また室内でエアコンをつけている場合は、開け閉めするたびに快適な温度の空気が外に逃げていってしまいます。

そのため、自動ドアの周囲で人の往来が頻繁にある場所、ドアの前の通路が狭い場所などでは、必要なときに必要な人にだけドアを開けられるタッチ式の自動ドアが使われています。

センサー式の仕組みと特徴

タッチ式とは対照的に、通行する人が近づいただけで完全に自動で開け閉めを行うようになっている自動ドアは、一般的に「センサー式」と呼ばれています。

センサーは主に、「体温」や「超音波」、「レーザー光」などで人の接近を感知します。熱は誤作動が多く、超音波は雨風が強く吹いていると感度が落ちるため、屋内と屋外とをつなぐ自動ドアにはレーザー光を使った「光学センサー」によるセンサー式自動ドアがよく設置されています。

光学センサーは、自動ドアの手前のあたりに常に目に見えないレーザー光を放射し続けています。人間が自動ドアの手前に立つと、その人の身体にレーザー光が反射し、反射したレーザーを受け取ったセンサーが「ここに人がいる」と判断してドアを開け閉めします。

センサー式自動ドアの利点はなんといっても通る人がまったく触れることなく、ドアの前に立つだけでドアが開くという利便性です。両手に大荷物を抱えていても問題なく、またタッチ式のようにドアの前で足をとめてスイッチに触れる必要もないため、通行の流れを途切れさせることがありません。

センサー式はその特徴から、タッチ式の利点である誤作動の防止が必要ない、開けた場所での設置に向いているとされています。

      そもそもどうして自動で開くのか

自動ドアが反応しない理由と対処法

現在主流となっている2種類の自動ドアの動作方式をおさらいしたところで、次はなぜ自動ドアが反応しないことがあるのかについて解説いたしましょう。それぞれの動作方式によって反応しない原因はいくつか分かれています。

タッチ式自動ドアの場合

タッチ式自動ドアが反応しない場合、たいていはスイッチ側に異常が発生していることが原因です。軽く押し込むタイプのスイッチは、スイッチのカバーの内部に埃やゴミが入っていて接触不良が起きていると反応してくれません。

また、スイッチから自動ドアの開閉装置へ信号電波が飛ぶ際に、なんらかの原因で電波がうまく飛ばないとドアが反応しないことがあります。電波発信機構の異常のほか、近くに強力な電波を発する機械があって混線してしまうケースもあります。

押すタイプのスイッチではなく、触れるタイプのタッチパネルの場合、パネルに触ったかどうかは静電気を使って検知していることが多いです。

そのため、手のひらが極端に乾燥している、手袋を付けているなど、「スマホのタッチパネルが反応しない」ケースと同様に、自動ドアのタッチパネルも反応しないことがあります。手袋をつけている場合は、外してもう一度タッチパネルにさわってみましょう。

センサー式自動ドアの場合

設置数の多い光学センサー式の自動ドアは、誤作動が少ないとはいえうまく反応してくれないケースは珍しくありません。

レーザー光の反射をセンサーがとらえて人の接近を感知するため、着ている服が光を吸収しやすい黒い服だった場合、レーザー光がうまく反射せずにセンサーが感知できないことがあります。黒い服を着ているときは、手のひらなど素肌の部分をかざしてみると反応してくれることもあります。

また、センサーのレーザー光はドアの上部から地面に向けて放たれています。そのため、黒い髪の毛に光が吸収されてしまうといったケースもあります。この場合、自動ドアの上部を見上げるようにして顔の角度を変えると、より反応しやすい肌の色を検知して反応してくれることがあります。

      自動ドアが反応しない理由と対処法

まさか故障?自動ドアの故障チェック

前項でご紹介したような対策を行っても自動ドアが反応しない場合、自動ドアのどこかの部品に故障が発生している可能性があります。

自動ドアが故障しているかどうかのチェックはプロに任せるのが一番ですが、ある程度自分で確認することもできます。

タッチスイッチの電池を交換する

スイッチは電池式になっていることが多いため、スイッチの電池が切れていても、やはり動作しません。電池を交換してみて、きちんと反応するかどうか確かめましょう。

光学センサーのレンズを掃除する

光学式センサーはレーザー光を発射して反射した光を捉えて感知を行います。そのため、レーザー光の「発射部」と「反射光の受け取り部」のどちらに汚れが付着していてもちゃんと動作してくれません。やわらかい布などでセンサーのレンズ部分を拭いてみましょう。

上記の対処をほどこしても自動ドアが反応しない場合、故障が起きているかもしれません。自動ドア修理の業者に相談して、異常の改善をはかりましょう。

まとめ

自動ドアが反応しにくいのには理由があり、それは決して影の薄さなどではなく、かならず別に原因があります。

自動ドアが反応せず困っているときは、何か反応をさまたげるような理由がないか、自分の身体を確認してみましょう。手が乾燥していたり、黒い服を着ていたり、黒い帽子をかぶっているときは、それらを改善するとドアが反応しやすくなるかもしれません。

自分でできることを試してみても反応しない場合は、自動ドアの修理の依頼をご検討ください。

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依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「自動ドア修理」をご覧ください。



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