建物の顔となる自動ドア。工事に向けて知っておきたい知識をご解説

2021.4.30

建物の顔となる自動ドア。工事に向けて知っておきたい知識をご解説

店舗や病院、商業ビルなどの出入り口に欠かせない、「自動ドア」。通行の流れを途切れさせることなく多くの客を受け入れ、オープンなイメージを建物に印象付けられるため、建物の顔ともいえる非常に重要な部分です。

人の出入りの多い場所にはぜひとも導入したい自動ドアですが、いざ設置するとなると気になるのが、「どんな工事を行うのか」や「いくらくらいの費用がかかるのか」ということではないでしょうか。

本コラムでは、これから自動ドア の導入を検討されている方向けに、自動ドアの工事内容や施工費用について、かんたんに解説いたします。

業者に依頼できる自動ドア工事の内容

自動ドアの設置は大掛かりな工事となり、出入り口の大きさに合わせたオーダーメイド仕様が必要なケースが多いため、ほとんどの場合は建設業者や自動ドア設置の専門業者に依頼することとなります。

業者に依頼できる自動ドアの設置工事の内容としては、以下のようなものが挙げられます。

大型重量自動ドア取り付け施工

ビルや店舗の玄関口に用いられる、幅広でサイズの大きな自動ドアです。エントランスの様子が外からでもよく見えるよう、全面がガラス張りであることが多く、その分重量も大きくなるため、開け閉めを行う機構にはハイパワーと高耐久性が求められます。

またエントランスの自動ドアは当然屋外に面した位置に取り付けられることとなるため、長期間雨風にさらされても問題ない耐候性や防水性も必要となります。センサーで人の往来を検知するタイプの場合、自動ドアの前のどこに人が立っても反応するような広範囲のセンサーが使われます。

軽量自動ドア取り付け施工

店舗やオフィスにおける小部屋の間仕切りなどに使われる、比較的小型な自動ドアです。書類や荷物を持った人が頻繁に出入りすることを想定されているため、通行をさまたげないようスムーズで素早い開け閉めが求められます。

主に屋内に設置される自動ドアであるため、サッシをアルミ製、ガラスの厚みを薄くするなどして重量が軽くなるよう設計し、頻繁な開け閉めに適した省エネルギー、高耐久を実現しています。

押しボタン式自動ドア取り付け施工

多目的トイレなどに使用されている、スイッチを押して開け閉めするタイプの自動ドアです。お子様や車いすの方にも押しやすい大きくわかりやすいデザインのスイッチや、使用中であることが一目でわかるような表示の設置などの工夫も併せて凝らされています。

手動ドアから自動ドアへの改修工事

すでに設置されている、手で押し開くタイプの手動ドアを、自動ドアに改修する工事です。人の出入りの多いショッピング街や商業ビルなどでは、手荷物を抱えた方がスムーズに通行できるように利便性向上の一環としてこうした改修を行うケースが多くあります。

既存の自動ドアの改修工事

すでに設置されている自動ドアを、老朽化に伴う設備更新やデザイン面での刷新などを目的として新しい自動ドアへと改修する工事も依頼することができます。

センサー式の自動ドアが人通りの多い通路では誤作動をよく起こすため、手でスイッチに触れるタッチ式に変更するなどといった施工のケースもあります。

自動ドアの修理

破損や老朽化などで不具合の起きた自動ドアの修理施工では、各部の清掃や部品の交換など、故障の状況によってさまざまな施工を行います。

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自動ドアの調整もおまかせ

自動ドアを取り扱う業者には、設置や改修だけでなく自動ドアの調整といった施工も依頼することができます。現在使っている自動ドアを、人通りの流れや頻度にあわせてより快適に通行できるように、開け閉めの仕方を調節する工事です。

開閉速度の調整

自動ドアが人の接近を検知して開く速度、通行を終えたあとに閉じる速度を調整します。

自動ドアの開閉速度は、ゆっくりすぎるとドアが開ききるまでドアの前で待たなければならず、通行の流れが止まってしまいます。また、お子様や急いでいる方が駆け込もうとしてドアに激突し、ガラスを割ってしまって大けがにつながる事故のおそれもあります。

一方で、開閉のスピードが速すぎると、今度は通行途中で人が立ち止まった際に自動ドアに挟まれてしまう事故や、ドアのそばに立っている人に開いたドアが激突してしまう、ドアと壁との間に服が挟まって引きずりこまれてしまうといった事故の可能性があります。

そのため、普段からどのくらいの人数がドアをくぐるのか、付近に人が留まるような要因はないか、お年寄りやお子様が通る頻度はどの程度かなどの条件を吟味し、適切なスピードで開閉するよう調整する必要があります。

開放タイマーの調整

自動ドアが開ききってから、どの程度の時間で再び閉まり始めるかを決めるには、「開放タイマー」を調節する必要があります。これもまたタイマーの時間が短すぎれば通行者を挟んでしまう事故につながり、長すぎれば外のホコリやゴミの侵入、室内の空調効率の低下などが発生するため、適切な時間の調節が必要です。

検出範囲の調整

センサーを使って人の接近を検出するタイプのドアは、ドア付近のどのくらいの範囲にセンサーを走らせるかの調節を行うことができます。

検出範囲の広さは、人の接近からドアが開くまでの時間と比例関係にあります。検出範囲を広くとることで、人が接近してから余裕をもってドアを開き、スムーズに通行を行うことができますが、反面ドアを通らない人が近くを横切っただけでも開閉してしまい、電力や空調が無駄になってしまうことがあります。

こうしたスムーズな通行と電力効率のバランスをとるために行うのが、センサー検出範囲の調整です。

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自動ドア工事の費用相場

設置や修理を行う自動ドア工事の費用については、業者やドアの種類によって大きく変動します。一般的な小型の自動ドアの取り付けを行う場合、70万円から125万円程度が相場とされています。

修理を行う場合、各部品の清掃やセンサーの再調整だけで済ませられるのか、大規模な部品の交換が必要なのか、ガラス張り部分の交換を行うのかなど、金額の変動する条件が多数あります。

そのため、一概にこの金額なら工事をしてもらえる、と明言することはできず、ケースバイケースで都度業者に見積もりをとってもらった方が無難です。

相見積もりの詳細については、こちらの記事をご参考になさってください。
自動ドア修理の基本は相見積もり!現地調査だけなら無料で実施!

自動ドア工事後の保証・保守も大事

自動ドアは毎日稼働し、また長年の使用が前提となっている設備です。そのため、自動ドア工事を行ったあとの保守点検や保証といったアフターサービスが非常に重要になります。

施工費用自体は安くとも、アフターサービスが充実していない業者の場合、故障時や月ごとの点検などに別途で高額な費用が発生してしまうケースもあるため、どの程度保証が効くかはとても大切です。

自動ドアは便利な反面、開け閉めの頻度が大きく、故障が起きた際は多くの人の通行に影響を与える設備です。ガラス張りの自動ドアが多いことから、事故が起きると大けがにつながることもあり、しっかりとした点検とメンテナンスが必須となります。

後から起こり得るトラブルをふせぐためにも、しっかりと吟味して業者選びをしましょう。

まとめ

自動ドアの導入に向けた基本知識として、自動ドア工事の内容をかんたんにご解説いたしました。多くの人を迎え入れる玄関口となる自動ドアですから、導入後のメンテナンスも含めて入念に運用計画を立てて導入を行いましょう。

自動ドア修理を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「自動ドア修理」をご覧ください。



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