
日産のエクストレイルは、日常生活だけでなくレジャーなどでも活躍するSUVです。エンジンが停止しているときも電装品が使えるオートACC機能などが搭載されており、人気の車種といえます。しかし、オートACC機能中に電装品を使い過ぎると、バッテリー上がりを起こしてしまうことがあります。
この記事では、エクストレイルがバッテリー上がりを起こしてしまったときの対処法について紹介します。対処法がわかれば、自分で直すことも可能ですよ。
エクストレイルのエンジンが始動しないとき、まず試したいこと
エクストレイルのエンジンがかからなくなってしまった場合は、まず4つのことを確認してみましょう。エンジンがかからない原因は、エクストレイルのバッテリー上がりではないかもしれません。
ハンドルロックがかかっていないか
エクストレイルのハンドルロックがかかっていると、エンジンを始動させることはできません。ハンドルロックとは、鍵がない状態でエンジンをかけようとするとハンドルが固定されて動かせなくなる防犯機能です。
スマートキーを使用しているときの解除方法は、シフトポジションをP(パーキング)に入れてから、ハンドルを左右に動かします。ハンドル自体はロックがかかっていてあまり動かないため、動く範囲で動かせば問題ありません。
また、リモコンキーに対応したエクストレイルのハンドルロックの解除方法は、キーを差し込みハンドルを振れる範囲で左右に動かしながら、キーを回してください。ハンドルを動かしながらキーを回したりエンジンボタンを押したりすれば、ハンドルロックは解除され、エンジンがかかるようになるでしょう。
スマートキー(インテリジェントキー)が反応しているか
スマートキーを持っていてもエンジンをかけることができない場合、電池切れになっているおそれがあります。スマートキーの電池は自分で交換できるので、気づいたら交換するようにしましょう。
出勤やお出かけの前で電池交換している時間がないときは、次の方法でエンジンをかけましょう。現行のエクストレイルは、エンジンボタンにスマートキーをタッチさせてエンジンをかけることができます。
ディーゼル車などの旧型のエクストレイルは、エンジンをかける鍵をさす部分にイグニッションノブといわれるつまみのようなものはついています。普段はこのイグニッションノブを回せばエンジンをかけることができます。
しかし、スマートキーが電池切れを起こしている場合はエンジンをかけることができません。このような場合は、イグニッションノブのキャップを外し、スマートキーについている鍵を差し込みます。そのまま「ON」の表記がされている部分まで回しましょう。
予熱灯が点灯するまで待ち、点灯後「START」位置まで回してください。エンジンがかかれば走行することが可能です。
バッテリーの接続部分がゆるんでいないか
バッテリーには、ケーブルをつなぎやすいようにターミナル端子が取り付けられています。ターミナル端子とは、バッテリーの電極に通すための穴が空いた板状の金具です。このターミナル端子がゆるんでいたり、汚れていたりするとうまくエンジンがかからなくなってしまいます。
バッテリーのターミナル端子がゆるんでいれば締め直すことで、エンジンがかかるようになります。また、ターミナル端子が汚れて接触不良を起こしている場合は、きれいにふき取って掃除してあげましょう。
燃料はちゃんと入っているか
燃料切れが起こっている場合も、エンジンはかかりません。燃料ランプや燃料計を確認して燃料などが入っているか確認してみましょう。燃料を入れてもすぐ燃料ランプがついてしまう場合は、燃料漏れが起こっているおそれがあるため、業者に依頼して修理してもらわなくてはなりません。
ハイブリッド車はジャンプスタートの方法が特殊?
エクストレイルがバッテリー上がりを起こしてしまったときに気をつけなければならないのが、乗っているエクストレイルがハイブリッド車かどうかです。ハイブリッド車のバッテリー上がりは、いくつかの注意事項があるため把握しておきましょう。
ジャンプスタートをすることは可能
バッテリー上がりしたエクストレイルがハイブリッド車である場合、ジャンプスタートでバッテリー上がりを解消することができます。ジャンプスタートとは、救援車やほかのバッテリーの電力を借りてエンジンをかける方法です。
ハイブリッド車は、ガソリン車を救援車にしてバッテリー上がりの解消をすることができます。しかし、自分が救援車となってガソリン車を救援することはできないのです。ハイブリッド車はモーターを動かす駆動バッテリーと、ライトやエアコンなどに電気を供給する補機バッテリーを積んでいます。あがることが多いのは補機バッテリーですが、補機バッテリーはガソリン車のエンジンをかける際の大電流に耐えることができません。
そのため、ハイブリッド車でガソリン車の救援をしようとすると、大きな電流が流れてしまい、ハイブリッド車が故障してしまうおそれがあるのです。ハイブリッド車は救援してもらうことはできますが、ガソリン車を救援することはできないことを頭に入れておきましょう。
バッテリーが車両後方にある
エクストレイルのハイブリッド車の補機バッテリーは、車の後方に設置されています。しかし、内部を見てもバッテリーがどこにあるのか見つけられない方が多いかもしれません。補機バッテリーは左後部座席の下あたり、駆動バッテリーの隣に設置してあるので確認してみましょう。
ジャンプスタート時はエンジンルームの救援端子を使う
バッテリーが上がったエクストレイルのハイブリッド車を救援してもらうときは、救援端子につなぎます。エクストレイルの救援端子は、バッテリーと同じくエンジンルームのヒューズボックスにあるので、あらかじめ位置を確認しておくとよいでしょう。
エクストレイルのジャンプスタート方法
エクストレイルのバッテリー上がりを解消するには、正しい手順でジャンプスタートする必要があります。ジャンプスタートの方法について見ていきましょう。
必要なもの
ジャンプスタートをおこなうには、ブースターケーブルと12Vのバッテリーを持つ救援車、もしくはジャンプスターターを準備しなくてはなりません。ブースターケーブルは、赤と黒の2本のケーブルが1対になって販売されています。日ごろから車に乗せておくと、いざというとき安心です。
救援車は、エクストレイルの補機バッテリーと同じ12Vでなくてはなりません。電圧が違うバッテリーにつなぐと故障の原因になるので、気をつけましょう。
ジャンプスターターは、救援車がなくてもバッテリー上がりを解消できる持ち運び型のバッテリーです。このジャンプスターターを購入する際は、エクストレイルのバッテリーと同じ電圧のものを選ぶようにしましょう。
手順1:ブースターケーブルを接続する
まず、ブースターケーブルのつなぎ方から見ていきましょう。
(1)救援車をバッテリーがつなげる距離まで近づけ、エンジンを止めてください。
(2)バッテリー上がりを起こしたエクストレイル(故障車)のバッテリーのプラス端子に赤のブースターケーブルをつなぎます。故障車がハイブリッド車の場合は、ヒューズボックスの中にあるプラスの救援端子につなぐようにしましょう。
(3)赤のブースターケーブルの反対側のクリップは、救援車のバッテリーのプラス端子につなぎます。
(4)黒のブースターケーブルを救援車のマイナス端子に接続してください。
(5)黒のブースターケーブルの反対側のクリップは、故障車のエンジンルームの金具に挟みます。
これでブースターケーブルの接続は完了です。順番を間違えると発火・火災などのトラブルが起こるおそれがあるので、正しい手順を守るようにしてください。
手順2:救援車のエンジンをかける
ブースターケーブルが正しく接続されていることがチェックできたら、救援車のエンジンから始動させましょう。ジャンプスタートをおこなう際は、必ず救援車からエンジンをかけてください。救援車のエンジンをかけることで、救援車で発電がおこなわれ故障車のバッテリーに電力をわけることができます。
手順3:エクストレイルのエンジンスイッチを入れる
救援車のエンジンをかけて5分ほどしたら、バッテリー上がりしたエクストレイルのエンジンもかけてみましょう。エンジンがかかれば、ジャンプスタート成功です。ただし、バッテリーの電力はまだ十分ではないので、このときはまだエンジンを切らないようにしましょう。
手順4:充電走行をする
エクストレイルのエンジンがかかったら、しばらく走らせて充電するのがおすすめです。車のバッテリーは、エンジンをかけることで発電機であるオルタネーターが稼働してバッテリーに充電されるしくみになっています。
オルタネーターはエンジンの回転数に応じて電力を発生させるので、アイドリングよりも走行させたほうがたくさん発電できるのです。目安としては、30分程度は走行させて充電するようにしましょう。
ジャンプスタートでもエンジンがかからない
正しい方法でジャンプスタートをおこなってもエンジンがかからない場合は、ほかに原因があるおそれがあります。たとえば、ヒューズが切れている場合です。ヒューズとは、過剰な電流が流れないように止めてくれる部品です。このヒューズが切れてしまうと、エンジンがかからなくなってしまいます。
ヒューズボックスの中のヒューズは、自分で交換することもできます。しかし、ヒューズが切れた原因を確かめなくては、再びヒューズ切れを起こしてしまうおそれがあります。
また、エンジンがかからない理由として、オルタネーターやスターターの故障のおそれも考えられます。
オルタネーターが故障すると、発電がおこなわれずバッテリーの充電がおこなうことができません。さらに、エンジンを動かすためのスターターが壊れていると、バッテリー上がりが直ってもエンジンは動かないのです。オルタネーターやスターターの故障は自分で直すことは難しいため、業者に依頼して直してもらいましょう。
また、ジャンプスタートがうまくできない場合は、プロがおこなえば解決することもあります。生活110番には、ジャンプスタートができるカーバッテリー業者が多数加盟しています。24時間365日電話受付していますので、時間を問わずご連絡ください。
バッテリー上がりを起こさないようにする注意点
今後エクストレイルがバッテリー上がりを起こさないにするためには、3つのことに気をつけるとよいでしょう。うっかりミスなどでバッテリー上がりを起こさないように注意しておけば、リスクは少なくなるはずです。
オートACC機能に注意!
エクストレイルには、オートACC機能が搭載されています。オートACC機能とは、エンジンを切った状態でもカーナビやオートのサイドミラー、オーディオなどの電装品が使用できる状態に自動で切り替えてくるものです。
オートACC機能は、電装品が何もついていなければ13分ほどで切れるようにできています。しかし、うっかり音楽やライトなどをつけたまま車から離れてしまうと。オートACC機能が作動したままになってしまうのです。
オートACC機能もバッテリーの電力を消費しているため、エンジンがかかってない状態だと充電がおこなわれず減っていく一方です。車を離れる前は、電装品が切れているか、しっかり施錠できているかを確認するようにしましょう。
定期的に走行させてバッテリーを充電する
エクストレイルを運転しないまま放置しておくと、バッテリー上がりを起こしてしまうことがあります。車は停車中も時計やナビのメモリー保存などで自然に電力を消費しています。
しかし、エンジンをかけていないエクストレイルはオルタネーターが作動せず、バッテリーの充電がおこなわれません。要するに、バッテリーの電力は消耗されていくだけになるのです。このような自然放電によるバッテリー上りを防ぐには、週に1回程度、30分は運転して車を走らせるようにしましょう。
バッテリーの状態を定期的にチェック
バッテリーの状態をチェックしておくのも、バッテリー上がりの予防になります。バッテリーの寿命はおよそ2~3年といわれており、寿命を超えると電力が十分に蓄えられずバッテリー上がりが起こりやすくなります。
バッテリーの寿命を見逃さないためにも、月1回の点検は重要です。バッテリーの点検をおこなう際は、バッテリー液の残量や電圧、ターミナル端子の汚れはないかなどを確認します。
バッテリー液が減っていると電力を十分にためることができなくなってしまうため、補充するようにしてください。また、電圧の正常値は12.5~13Vなので、下回るようであれば充電や交換をしてあげましょう。さらにターミナル端子は汚れたりゆるんだりすると接触不良を起こしてトラブルの原因になります。汚れやゆるみがないようにチェックしましょう。
まとめ
エクストレイルがバッテリー上がりを起こしたときは、ジャンプスタートで解決することができます。ただし、ハイブリッド車である場合はブースターケーブルの接続位置や救援車にはなれないことを頭に入れておきましょう。
自分で解決するのが難しい場合は、業者に依頼して直してもらうことをおすすめします。自分ではできないジャンプスタートも、プロの技術があれば解決してくれることもあります。
バッテリー上がりは停車中などの電装品の使い過ぎなどをしないようにすれば、予防することもできます。普段からバッテリーの点検をこまめにして、トラブルが起こらないようにしましょう。
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