バッテリー上がりを放置するとどうなる?6つの症状と回復方法

2023.2.9

バッテリー上がりを放置するとどうなる?6つの症状と回復方法

「なぜかバッテリー上がりが起きてしまった!」
「しばらく放置したら自然に直らないかな?」

急に起こることがあるバッテリー上がりのトラブル、急ぎで車を使わないからといって放置で対処しようとしてませんか?

結論から言いますと、バッテリー上がりを放置で対処しても改善できません!
なぜなら、バッテリー上がりは電力の供給不足から起きるトラブルのため、時間経過で解決することはないからです。

この記事では、バッテリー上がりを放置することによる変化やデメリット、バッテリー上がりの解決策を詳しく紹介します。
放置してもいいことがないので、記事を参考にしてバッテリー上がりをすぐに直しましょう。

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バッテリー上がりは放置しても復活しない!

車のバッテリーをスマートフォンのように日常的に充電することはありませんよね。車のバッテリーを日常的に充電する必要がないのは、オルタネーターとよばれる発電機が搭載されているからです。

オルタネーターは車のエンジンをかけることによって発電し、バッテリーが充電されます。そのため、バッテリーが上がった車を放置しても、一向に電力は回復しません。それどころか悪化してしまうこともあるのです。

また、何度もエンジンをかけようと試みるのも、あまりよい手ではありません。エンジンをかけるにはキーを回して、セルモーターという機器を動かす必要があります。このセルモーターを動かすのにも、電力が必要です。

しかし、バッテリーが上がっていると、電力が足りないためセルモーターは動きません。むしろ、ただでさえ少ない電力をセルモーターに使うことで、エンジンをかけようとするたびに、さらに電力は減っていってしまいます。

バッテリー上がりをしてすぐの状態でしたら回復できる可能性があるため、放置するのではなく早めに対処しましょう。バッテリー上がりは、放置すればするほどバッテリーの寿命が短くなってしまうおそれがあります。

バッテリー上がりを放置することで起こる6つの症状

バッテリー上がりをすぐに回復させず、放置するとどのような症状があらわれるのでしょうか。考えられる6つの症状を解説します。

【症状1】バッテリーの寿命が短くなる

バッテリー上がりは、バッテリーに負荷がかかっている状態です。その状態で放置すれば、徐々にバッテリーが劣化してしまいます。劣化したバッテリーは、たとえ充電したとしても元の状態まで回復できず、再びバッテリー上がりを引き起こすおそれがあります。バッテリーが劣化したら元に戻すことができないため、新品のバッテリーへ交換しなければなりません。

バッテリー上がりを放置することで起こる6つの症状

【症状2】エンジン部品のオイルが乾いてしまう

エンジンを全く動かさない状態が長く続くと、エンジン部品にコーティングされているオイルがなくなっていきます。
オイルはエンジンを稼働させることで部品へ供給されるため、適度に動かさなければなりません。

オイルがなくなった状態でエンジンをスタートさせると、オイルの潤滑がないまま強い摩擦で部品を回すことになるので、部品の劣化や故障のおそれがあります。

そのため、エンジン部品のオイルが乾く前に早めにバッテリー上がりを直すようにしてください。

【症状3】部品が固着する

車をしばらく乗っていないと、車の内部にあるあらゆる部品は固着してしまいます。例えば、サイドブレーキ内部の部品が固着すると、ブレーキの解除ができないトラブルが発生することがあります。

【症状4】車の鍵が開かなくなる

車を走行していない間もバッテリーは電力を消費しています。車にはセルモーター以外にも、電力によって支えられている機器がたくさんあるからです。特に、近年の車はリモコンキーになっているので、完全にバッテリー内の電力がなくなってしまうと、鍵を開けることもできなくなります。

【症状5】タイヤが変形する

車を長期間使用しないと、タイヤの地面に接している部分がつぶれていきます。伸びたゴムの部分は元に戻らないため、徐々に劣化してしまうのです。最悪の場合、タイヤを新しく交換しなければならなくなるため、余計な出費にもつながります。

【症状6】ガソリンが劣化する

長期間車を放置していると、半年あたりからガソリンが劣化し始め、腐ってしまいます。ガソリンが腐るとエンジンがかかりにくくなり、強烈な刺激臭を発生させます。

バッテリー上がりの適切な対処法

バッテリー上がりを放置するのはよくないことがわかりました。では、バッテリー上がりを解決するにはどうすればよいのでしょうか。この章からは、バッテリー上がりの解決方法をご説明していきます。

1.外部から電気をもらう

バッテリーが上がってから時間がたっていないようでしたら、外部から電気をもらうことによって、エンジンの始動ができます。エンジンさえかかれば、あとはしばらく車を走行させることで、発電と充電ができます。また、アイドリングでも1時間ほどエンジンをかければ、車を走行させたときと同じように充電ができます。

外部から電気をもらうには、ブースターケーブル(バッテリー同士をつなぐケーブル)という道具と救援車が必要です。バッテリーが上がった車と救援車をケーブルでつないで、救援車の電気を分けてもらうのです。

または、ジャンプスターターという道具を使う方法もあります。ジャンプスターターは、車用の小型外付けバッテリーのようなものです。バッテリーが上がった車にジャンプスターターをつなげることで電力供給が可能となり、エンジンをかけられるようになります。

詳しい方法は、本記事「外部から電気をもらってエンジンをかける方法」でご紹介します。

2.バッテリーを交換する

バッテリーの寿命が近づいていた場合や、バッテリーが上がってしばらくたっていて劣化している場合は、バッテリーの交換がおすすめです。

ただし、バッテリーの交換は手順を誤るとショートする危険があります。また、バッテリー自体に重量があるため、作業が大変かもしれません。

JAFや自動車保険が提供しているロードサービスに依頼すれば、バッテリーを交換してもらうことができます。自分でおこなう必要がないので、安全に新しいバッテリーと交換できます。

3.プロに助けてもらう

外出先でバッテリーが上がってしまい、近くにブースターケーブルをつなげてくれる車がない場合や、ジャンプスターターを持っていない場合はプロに来てもらいましょう。
プロの業者に依頼すれば、外出することなくバッテリー上がりのトラブルを解決できます。

代表的な例が、JAFをはじめとした車のあらゆるトラブルを解決してもらえるロードサービス
バッテリー修理対応が可能なロードサービスに加入していれば、安くバッテリー上がりを直せます。

ただし、事前の加入が必要のため、未加入の場合はバッテリー修理業者へ依頼することになります。

業者探しにお困りであれば【生活110番】にお任せください!
弊社にご相談いただければ、全国多数の加盟店からバッテリー上がりを確実に解消してくれる優良な業者をご紹介します。

お電話1本でバッテリートラブルをすべて解決できるので、面倒な手続きも必要なく便利です。

外部から電気をもらってエンジンを始動する方法

外部から電気をもらってエンジンをかける方法を、ジャンプスタートといいます。この方法は、道具と救援車があれば自分でおこなうことが可能です。バッテリー上がりは放置せず、一度この方法を試してみてはどうでしょうか。

ジャンプスタートができる条件

ジャンプスタートをするには3つの条件があります。1つずつ確認していきましょう。

①「救援車」または「ジャンプスターター」が準備できる
ジャンプスタートをするには、電気を分けてもらう救援車が必要です。ただし、救援車にハイブリッド車や電気自動車は使えません。ガソリン車のバッテリーとハイブリット車または電気自動車のバッテリーをつなぐと大量の電気が流れ、故障の原因になってしまうのです。そのため、救援車にはガソリン車を選びましょう。

また、ジャンプスターターという道具を使う方法もあります。この道具は小型の外付けバッテリーなので、救援車を必要としません。

②ブースターケーブルがある
ブースターケーブルは、救援車のバッテリーとつなぐためのケーブルです。このケーブルには、プラス端子同士をつなぐ赤いケーブルと、マイナス端子同士をつなぐ黒いケーブルの2本があります。

外部から電気をもらってエンジンをかける方法

③充分なスペースを確保できる
最後に必要な条件は、救援車を近くに停められるスペースがあることです。ブースターケーブルが届く距離にないと、バッテリー同士をつなぐことができません。

ジャンプスタートの手順

ブースターケーブルと救援車、またはジャンプスターターが準備できたらいよいよ車とつないでいきます。手順を誤るとショートなどの危険もあるので、細心の注意を払ってください。

ブースターケーブルを使う方法

  1. 赤いケーブルをバッテリーが上がった車のプラス端子、救援車のプラス端子の順につなげます
  2. 黒いケーブルを救援車のマイナス端子、バッテリーが上がった車のマイナス端子の順につなげます
  3. 救援車のエンジンをかけます
  4. バッテリーが上がった車のエンジンをかけます
  5. エンジンがかかったらそのままの状態で、つなげるときと反対の順でケーブルを外していきます
  6. 車を30分以上走行させて充電をします(もしくは1時間ほどアイドリング)
ジャンプスタート 救援車

ジャンプスターターを使う方法

  1. 赤いケーブルをバッテリーのプラス端子、黒いケーブルをマイナス端子につなげます
  2. 両方のケーブルをジャンプスターター本体につなげます
  3. ジャンプスターターの電源を入れます
  4. エンジンをかけます
  5. エンジンがかかったらジャンプスターターの電源を切り、黒いケーブル、赤いケーブルの順にバッテリーの端子から外します
  6. 車を30分以上走行させて充電をします(もしくは1時間程アイドリング)
ジャンプスターター つなぎ方

バッテリー上がりが起こる原因と予防法

バッテリー上がりを放置するのはよくないことと、対処法などをご説明してきました。最後に、バッテリーが上がってしまう原因もご紹介していきます。次のような使い方をしていると、再びバッテリーが上がりかねません。ぜひ気を付けて車を使ってみてください。

電気の使いすぎ

車には電気を使うシーンがたくさんあります。例えばヘッドライトや室内灯、エアコン、オーディオ機器などです。バッテリー上がりの原因として特に多いのは、ヘッドライトなどの照明機器を点けたままエンジンを切り、気付かず放置してしまうことです。

エンジンが止まっていると電気は充電されず、電気が消費していく一方であるため、バッテリーが上がってしまうのです。

ヘッドライトを消し忘れた場合、約3~5時間でバッテリーが上がってしまうと考えたほうがよいです。エンジンを止めるときは、電気の消し忘れに気を付けましょう。

バッテリー上がりが起こる原因と予防法

車を走らせなかった

車を長期間使用しないと、自然放電で徐々に電気が減っていきます。そのため、久しぶりに車に乗ろうとしたところ、バッテリーが上がっていてエンジンがかからないというケースも多いです。あまり使うことがない車でも、バッテリーを充電させるために、1ヵ月に1度は30分以上の走行をするようにしましょう。

バッテリーが弱っていた

バッテリーの寿命が近いと、蓄電できる容量が小さくなっているため、バッテリー上がりが起こりやすくなります。この容量を回復させる方法はないため、寿命が近くなったら、新しいバッテリーと交換するしかありません。電池器具の安全性向上などのために組織されている一般社団法人電池工業会ではバッテリーの寿命を約3年とし、こまめな点検や交換を推奨しています。

いきなりバッテリーが上がるのを防ぐためにも、定期的にバッテリーの点検をして、状態を把握しておきましょう。点検では、バッテリー液の量や変形していないかなどを確認します。ガソリンスタンドなどでもおこなってもらえます。給油のついでにお願いしてみてはどうでしょうか。

また、バッテリー内にあるバッテリー液は寒さに弱いです。温度が下がると性能が落ちるため、冬場は特にバッテリーが上がりやすいです。バッテリー用の保温材などを使って、なるべくバッテリーを冷やさないようにしましょう。雪が降る地域では、こまめな車体の除雪も大切です。

車はどれくらい放置するとバッテリーが上がるの?

車を放置してバッテリー上がりの可能性が高くなる期間は、3ヵ月ほどが目安です。ただ、バッテリーは車の使い方によって蓄電できる容量が変わるため、一概にはいえません。新品のバッテリーでも、半年ほど放置するとバッテリー上がりを起こすことがあります。車の突然のバッテリー上がりを防ぐためにも、定期的に走行もしくはアイドリングをおこないましょう。

どうしても長期間車を放置しなければならないときは、バッテリーのマイナス端子を外してください。マイナス端子を外せば、バッテリーの電気消費がなくなるため、バッテリーが劣化しにくくなるのです。ただし、オーディオなどの設定がリセットされてしまったり、不具合が生じたりするおそれがあるため、心配な方はディーラーなどに相談してみましょう。

まとめ

バッテリー上がりの状態は、電気の供給不足が原因で起きるトラブルのため放置で直ることはありません。
以下6つのデメリットがあるので、できるだけ早めにバッテリーを修理するのが最善です。

放置のデメリット
  1. バッテリーの寿命が短くなる
  2. ドライスタートで摺動部分に損傷を与える
  3. 部品が固着する
  4. 車の鍵が開かなくなる
  5. タイヤが変形する
  6. ガソリンが劣化する

また、修理する方法は「外部から電気をもらう」「バッテリー交換」「プロに依頼」の3つの選択肢があります。
「プロの業者に依頼したい!」という場合はぜひ【生活110番】のサービスをご利用ください。

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