マンションなど住宅の屋根やベランダなどに鳩が住み着くことで、「フンの臭いや汚れが気になるが、なかなかキレイに落とせず困っている」という方は多いのではないでしょうか。
また、「同じ場所で何度もフンをするため掃除をしてもキリがない」とお困りの方もいらっしゃると思います。鳩のフンは、適切な方法で掃除しなければキレイに落ちません。
そして、フン害を抑えるためには、鳩の行動とフンをする場所の関係を理解することが重要です。フン害でお困りの方々の参考となるよう、鳩が同じ場所にフンをする理由、フン掃除の方法と注意点についてご紹介いたします。
目次
同じ場所にフンをするのはなぜ?
鳩のフンというのは、ベランダの片隅、庇(ひさし)の上など特定の場所に集中する傾向があるようです。これには、鳩の習性が大きく関わっています。
鳩は、毎日同じ動線で行動するため、安全に休める場所、巣を作るのに最適な場所、鳩にとって居心地のいい場所を見つけては毎日訪れるようになるのです。その目印としてフンをします。
また、鳩は仲間のフンがあると安心します。そのため、自分のフンではなくても仲間のフンがあれば「安全な場所」と認識し集まるようになるケースもあるのです。掃除をしないままでいると、目印を残すことになるので被害が拡大してしまいます。
鳩のフンが原因で健康被害が起こることも!?
鳩のフンを放置しておくことは、家の美観を損なうほか、建材が傷む原因にもなります。そして、人間の健康面にも被害を与えることがあるのです。特に、体力や免疫力が弱い小さな子どもやご高齢の方は病気のリスクが高まります。どのような被害があるのかは、次に挙げるとおりです。
喘息や過敏性肺炎などのアレルギー症状の原因の1つになる
鳩のフンが原因で起こる代表的なアレルギー症状は、以下のとおりになります。
過敏性肝炎
過敏性肝炎は何らかのアレルゲンを吸い込むことによって、肺胞が炎症を起こすアレルギー疾患です。過敏性肝炎を発症すると咳、痰、呼吸困難、悪寒、発熱、倦怠感などを引き起こします。
喘息
鳩のフンから喘息を引き起こすことはあまりありませんが、鳩の羽毛やダニ・シラミから喘息を引き起こすことがあります。喘息を引き起こすと咳や呼吸困難などが代表的な症状です。
クリプトコックス症
クリプトコックス症とはクリプトコックス菌によって起こされる感染症です。症状は体全体の倦怠感、疲労感や食欲不振、発熱・頭痛、嘔吐などがあります。
トキソプラズマ症
トキソプラズマ症とはトキソプラズマという寄生虫によって起こされる感染症です。症状には悪寒や高熱、頭痛、痙攣といったものがあります。
サルモネラ菌
サルモネラ菌は食中毒の原因として考えられ、感染すると激しい腹痛や嘔吐、発熱、下痢などの症状が現れます。
鳥インフルエンザ
鳥インフルエンザは鳥類を中心に感染するA型インフルエンザウイルスによって起こる感染症です。通常、鳥インフルエンザが人間に感染することはあまりありませんが、世界では人に感染した例はいくつもあります。
乾いた糞ほど危険
さまざまな感染症を引き起こす鳩のフンですが、乾いた状態のほうが危険です。乾燥したフンは空気中に舞いやすくなるため、鼻・口といった呼吸器管を通して人間の体内にも侵入しやすくなるのです。なので、鳩のフンは濡らして掃除をすることが大事です。掃除機やホウキで掃除をしてはいけません。
正しい手順で掃除を行う
乾燥した鳩のフンは、アレルギー症状の原因となる病原菌が潜んでいるといったことから、すぐにでも掃除をしたいと思うのではないでしょうか。しかし、正しい手順で掃除をおこなわなければ菌を体内に侵入させてしまう恐れがあります。次に、鳩のフン掃除の手順とコツをご紹介します。
準備するもの
鳩のフンの掃除は、フンを体内に取り込んでしまうおそれがあるため、しっかりと準備物をそろえてから行うのがおすすめです。どれもホームセンターやインターネットで購入できるものなので、掃除の前に準備しておきましょう。
・使い捨てのマスク
・使い捨て手袋
・キッチンペーパー、新聞紙、雑巾など
・消毒用エタノール(スプレータイプが便利)
・塩素系漂白剤(キッチン、浴室の掃除用のもの、スプレータイプが便利)
・ぬるま湯(ペットボトルやバケツなどに入れておく)
・ゴミ袋
5つのステップで掃除をする
掃除のための準備ができたら、さっそく鳩のフンの掃除に取り掛かりましょう。ここでは鳩のフンをきれいに除去するための5ステップを紹介するので、順番に試してみてください。
STEP1.フンを落としやすくする
フンが乾燥したままでは、落としにくいだけではなく菌が空中に舞うので、ぬるま湯をかけ、キッチンペーパーや新聞紙などをのせ、しばらくそのままにします。水分をかけすぎると後で拭き取るのが大変なので湿らす程度にしておきましょう。
※感染対策にマスク、手袋を必ず着用し、長袖の衣服を着て肌を露出しないようにしましょう。
STEP2.柔らかくなったフンを拭き取る
フンが柔らかくなったら、のせているキッチンペーパー、新聞紙ごときれいに拭き取ります。一度で拭き取れない場合は、再びぬるま湯をかけて様子をみましょう。このときも手袋を着用することと使い終わったものはすぐに捨てることを徹底しましょう。
STEP3.消毒をする
フンが付着していた部分に、消毒用エタノールを吹きかけて消毒します。汚れがひどい場合には塩素系漂白剤を使用します。
※塩素系漂白剤は、強力な洗剤のため吹きかける場所の材質によって変色・腐食を起こすことがあります。製品の取り扱い説明書をよく確認してから使用しましょう。
STEP4.仕上げの水拭き
ぬるま湯または水で湿らせたキッチンペーパー、新聞紙などで水拭きをします。
STEP5.ゴミを処分する
掃除で使用したキッチンペーパーや新聞紙、マスク、手袋などには、菌が付着している恐れがあるため使い回しをしないで、すぐに処分しましょう。これで、フン掃除は終了です。
キレイにしたあとも油断はできない
鳩は自分たちのフンがある場所を安全な場所と認識し近づきます。フンを見つけたら早急に掃除、整理整頓をすることで駆除、対策にも繋がります。しかし、掃除だけで完全に対策できるというわけでもありませんので、防鳥ネットや剣山といった対策グッズを使いながら、鳩が寄りつかない環境にする必要があります。
鳩のフンに悩まされたら鳩自体に対策をしよう
鳩のフンの被害が酷い所では「掃除をしてもしたりない」「キリがない……」と毎日のように増え続ける鳩のフンに掃除を諦めてしまう方も中にはいらっしゃると思います。そんな鳩のフンですが、掃除を諦めても鳩対策はまだ諦めないでください。鳩のフン被害が深刻な場合は鳩自体に対策を施すといいでしょう。
鳩が集まりやすい所は自然と鳩もフンをまき散らします。鳩自体に対策してしまえばフンの数は対策前に比べれば圧倒的に減ります。
鳩が集まりやすい所に剣山を置いておくことやベランダに侵入しないようにネットをかけておくなど自分にできる最大限の鳩対策をおこなってみましょう。
それでも鳩被害が改善されない場合は鳩被害を扱う業者などに相談してみるのもひとつの手段です。
また過去コラム「鳩退治はどうやればいい?鳩を寄せつけないようにしましょう!」など、当サイトには鳩の対策としてさまざまなコラムを提供しています。被害の度合い別に対策方法を紹介しているので、ご自宅の鳩被害に適した対策が見つかるはずです。こちらもぜひお読みください。
まとめ
今回は、鳩が同じ場所にフンをする理由、フンの掃除方法と注意点をご紹介いたしました。鳩のフンは、放置しておくと住宅の見栄えが悪くなるだけではなく、健康への被害をもたらす恐れがあります。また、掃除だけではなく、対策を施しておくことが的確な駆除へと繋がります。掃除には手間がかかり、対策をしたくても自分ではうまく防鳥ネットなどを設置できないという新たな悩みが発生するかもしれません。そんなときは、業者を頼ってみてはいかがでしょうか。業者であれば、駆除や対策に関する知識・技術が豊富なほか、フンの掃除・消毒も任せることができます。
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