市街地に出没する鳥といえば、やはりカラスが有名でしょう。ふと空を見上げると、無数のカラスが空を飛んでいたりするのは、珍しい光景ではありません。
そんなカラスですが、庭の木や電柱などで巣を見かけたことはありませんか?カラスは子育てするために巣を作っていますが、知識不足で無理やり撤去したりすると襲われてしまったり、怪我をしてしまうリスクも負うことでしょう。
このコラムでは、カラスの特徴や邪魔なカラスの巣の撤去についてご紹介します。
目次
カラスの巣ができたらどうすればいい?
カラスの巣というと、1年中そこを住処にしているイメージがあります。ですが、実はカラスは繁殖期以外では巣を利用しません。カラスの巣は家というより、子供を落ち着いた環境で育てるための場所なのです。
カラスが巣を作る場所は
近くにあるはずのカラスの巣を撤去したいが、なぜか見当たらない……。そんな場合は、非常に見つけにくい場所にカラスの巣があると考えられます。カラスがおもに巣を作る場所は以下のようになっているので、見つからない場合はこれらの場所を確認してみてください。
・葉や枝が多い街路樹や庭木
・お店の看板
・屋根と太陽光パネルの隙間
・電柱
しかし、繁殖期のカラスは外敵に敏感なので、巣に不用意に近づけば襲われるおそれがあります。巣を探す場合には、カラスがどこから飛び立っているのか様子を見てみておくか、双眼鏡などを使って遠くから確認するようにしましょう。
カラスの巣はどうやってできてるの?
カラスの巣は直径50~80cmの皿状になっており、柔らかい内側の巣と硬い外側の巣の2つで構成されています。カラスの巣作りの時期は3,4月とされており、各所からさまざまなものを持ってきて巣の材料にしてしまうのです。
頑丈な造りにしておく必要がある外巣は、おもに小枝や木片によって作られています。小枝をうまく敷き詰めることで、クッション性のある頑丈な巣ができあがるのです。ですが近年では、針金やハンガーなどの金属を材料にした巣も確認されています。
そして、ヒナや卵の住処となる内巣は、犬の毛などの柔らかく保温性がある素材が使われており、卵やヒナが育ちやすい構造になっています。
カラスの巣ができてしまったときに起こるトラブル
カラスの巣が家屋やその周辺に巣をできてしまった場合、以下のようなトラブルが起こることが予想されます。
生ごみの散乱
カラスは動物の肉を好むほか、木の実などの植物や小さな害虫、さらには人間が食べた弁当の食べ残しさえも食べる雑食性です。そのため、人間が日常的に出す生ごみはカラスにとっては貴重な栄養源となっています。
カラスはゴミ袋の中にある食料を取り出すために、器用にくちばしを使ってゴミ袋を破ってしまいます。そのため、ゴミ出しの日に各家庭が出したゴミ袋の中身が、ゴミ袋をまとめている場所で散乱していることがあるのです。
物干し竿にかけていたハンガーなどがなくなる
カラスは丈夫な巣を作るために、人の家の物干し竿にかけているハンガーを盗み、自分の巣の素材として利用することがあります。たとえ衣服をかけてあったとしても、器用に衣服だけを振り払い、ハンガーだけを盗んでしまうことさえあるのです。
いつの間にかハンガーがなくなってしまう場合は、カラスの仕業を疑うべきでしょう。中でも針金ハンガーやアルミハンガーが盗難被害に遭いやすいため、カラスの巣作りの時期には、ハンガーを屋内にしまっておくようにしましょう。
巣に近づいた人間を襲う
繁殖期のカラスは非常に敏感になっているため、巣の前を通っただけで威嚇したり、攻撃を仕掛けたりする場合があります。「カッ、カッ、カッ」と鳴きながら頭上を飛んでいる場合、カラスが威嚇を始めている合図なので、ゆっくり後ろに下がりながら逃げましょう。
巣から半径20~100m内部がカラスの縄張りとなるため、なるべくその範囲内には入らないようにしましょう。もし威嚇に気づけなかった場合、カラスは後ろから後頭部を蹴ってくるので、日傘などを使って後頭部を守るようにしてください。
電線のショート
カラスは電柱の上に巣を作る場合があります。先ほども述べた通り、巣の材質には頑丈な針金ハンガーや金属類が使われる場合があります。これらの材料が電柱の機器に触れてしまうと、電柱がショートを起こして停電が発生することがあるそうです。
もし電柱にカラスの巣を発見した場合、お近くの電力会社に連絡するようにしましょう。このとき、電柱の高さ3mほどの部分にある3桁の電線番号も伝えておくと、カラスの巣の撤去作業がスムーズに進むはずです。
農作物へのダメージ
都会の鳥というイメージが強いカラスですが、田畑にも出没することも多いです。雑食性のカラスは野菜や果実などを食べるため、畑を荒らされてしまうおそれがあります。事実として、カラスは平成21年度だけでも、約23億円もの農作物被害を出しているのです。
ですので、農作物を趣味や生活の一部として育てている方は、カラス対策を施しておきましょう。防鳥ネットやテグスなどを活用することで、カラスが農作物を食い荒らすのを防ぐようにしてください。
このように、カラスが巣を作ってしまえば、こういったトラブルが起こることが予想されます。カラスの巣を早期発見するようにして、すぐにカラスの巣を撤去してしまいましょう。
カラスの巣を撤去するうえでの注意点
カラスの巣ができた場合は早めに撤去することをおすすめしますが、撤去する際にいくつか注意点があります。この注意点を把握しておかないと、後々トラブルの種となってしまう場合があるのでしっかりと把握しておきましょう。
カラスの巣の撤去はタイミングが重要
カラスの巣の撤去する際、必ず確認しておかなければならないのがヒナや卵の有無です。なぜ確認が必要なのかというと、カラスは「鳥獣保護法」と呼ばれる法律によって守られているからなのです。
この法律を簡単に説明すると、むやみやたらに動物を傷つけたり保護しようとしたりしてはいけないというものです。カラスのみならず、鳩やコウモリなど、一部を除いた野生動物はこの法律によって無許可の殺傷や保護が禁じられています。
カラスの巣の中にあるヒナや卵が入っている状態の巣を勝手に撤去してしまうのは、動物を殺傷する行為に該当します。当然ながら法律違反になってしまうため、懲役1年以下、または100万円以下の罰金が科せられるおそれがあるのです。
トラブルにならないために!まずは巣の中に卵かヒナがいないか確認
法律に違反しないようにカラスの巣を撤去するためには、「なにもない状態」の巣を撤去しなければいけません。ですので、巣を撤去する下準備としては、巣の中に卵やヒナがいないかどうかを確認しておく必要があります。
しかし、様子を伺おうと不用意に巣へ近づこうとすると、カラスの攻撃に遭うおそれがあります。先ほども述べた通り、繁殖期のカラスは警戒心を強めているものです。そのため、直接巣の様子を確認しに行くのは控えるべきでしょう。
では、どうやって巣の様子を確認するのかというと、カラスの行動を見極めることが重要になります。カラスは卵を温めるときは巣の中でじっとしていますので、こういった行動をしていれば「巣の中に卵がある」と判断できるでしょう。
もし、カラスの巣の中に卵やヒナがいれば、巣立ちまで私たち素人では撤去することが難しいです。こういったときは、すなおにカラス駆除のプロに相談しましょう。
カラスの巣を自力で撤去するにはどうすればいい?
もしもカラスの巣にヒナや卵がなかったり、ヒナが巣立って無人になったりしている場合は、自力でカラスの巣を撤去することが可能ではあります。
用意するもの
自力で鳥の巣を駆除する場合、必要なものか以下の通りになります。鳥の巣は衛生環境が非常に悪いので、必ず防具を装着したうえで撤去に臨むようにしてください。
用意するもの | 参考 |
ゴーグルやメガネ | 糞に付着した病原菌が目に入らないようにしましょう。 |
手袋 | 素手で巣に触れると健康被害が起こるおそれがあります。 |
ゴミ袋 | 撤去した巣はこの中に入れて捨てましょう。 |
消毒液 | 巣や巣の付近に付着したフンに浴びせて消毒します。 |
いらない布 | 消毒したフンを拭う際に使います。使ったら必ず捨てましょう。 |
侵入防止グッズ | テグスや防鳥ネットでカラスの再来を防ぎましょう。 |
カラスの巣は非常に不潔!
カラスに限らず、野生の鳥にはダニやシラニなどの寄生虫が取り付いているものです。ですので、カラスの巣にそういった害虫が残っているおそれがあります。もしもカラスの巣に素手で触れると害虫に噛まれてしまうため、必ず手袋を着用するようにしましょう。
また、カラスの巣やその周辺は糞で汚れていますが、これらの汚れをほうきや掃除機で掃除すると、乾燥した糞に付着した病原菌が舞い上がるおそれがあります。ですので、そうした汚れは消毒液で湿らせた後、布などで拭うようにしましょう。
カラスの巣を作らせないためには予防も必要!
カラスの巣が作られてしまえば、撤去するための準備などに手間や時間がかかってしまいます。それらを避けるためにも、カラスの巣ができにくい環境作りが必要になってくるでしょう。そこでこの章では、カラスの巣を作らせないための予防法を紹介していきます。
・庭木などはこまめに剪定をしよう
枝や葉がたくさんある木は、カラスの絶好の営巣場所です。家の庭木などは日ごろからこまめに剪定をおこない、カラスが巣を作りにくい環境を目指してください。とくに、カラスは木の枝の三つ又になっている部分に巣を作る傾向があるため、そこを剪定しておくのがおすすめです。
・生ごみなどを放置しない
カラスが巣を作る前に、カラス自体を近寄らせない地域作りも大切です。カラスは無防備に外に放置してあるゴミを狙い、散らかしますので、ゴミ収集車がくる前にゴミを出すなど、カラスがゴミを散らかす隙を作らせないようにしてください。また、カラスが巣を作3~5月はハンガーを外に放置しないようにしましょう。
・地域管理を徹底的に
カラスの営巣場所の傾向として、人の背より高くて人目に付かない場所を選ぶというものがあります。こういった場所は毎日点検することは無理でも、日ごろからこまめに気にかけ、カラスが巣を作る前兆などがないか確認するようにしてくださいね。
・対策グッズを活用しよう
カラスは利口な動物なので、たとえ巣を撤去しても同じ場所や付近にまた巣を作ろうとする習性があります。そのため、一度カラスの巣を撤去したとしても、油断せず対策を施しておくようにしましょう。防鳥ネットを張ったり剣山を敷いたりして、カラスが停まるのを防ぐのがおすすめです。
カラスの巣の撤去はプロに相談
カラスの巣の撤去はタイミングが非常に重要になりますし、卵やヒナがある状態の巣を撤去すれば法律に違反しかねません。また、巣の場所によっては、個人ではどうすることもできない場合もあるでしょう。
もし今すぐカラスの巣を撤去したい場合は、カラス駆除をおこなう業者に被害相談をしてみることをおすすめします。プロの業者はこの手のトラブルを幾度も解決に導いてきた集団ですので、安心してトラブル解決を任せることができるでしょう。
また、自治体によってはカラスの巣の撤去を請け負ってくれることもあります。自治体のホームページを調べて、巣の撤去に応じてくれるかどうか、費用負担が必要なのかどうかなどを確認しておきましょう。
まとめ
カラスの巣が家の近くに作られてしまえば、カラスが引き起こすトラブルに悩む日々が増えてしまうことでしょう。生ごみへの被害から農作物への悪影響まで、近くにカラスがいることによって発生するデメリットは計り知れません。
カラスのせいで日々の穏やかな生活が壊されてしまえば悲しいですし、憤りも感じることでしょう。その一方で、もし巣にヒナや巣ができていた場合は、法律の関係上無許可で巣の撤去はできません。ヒナが巣立つまで、カラスの巣の撤去は控えるようにしましょう。
もしすぐにでもカラスの巣を撤去したい場合には、業者に撤去を依頼するようにしてください。プロに任せれば、適切な手続きで確実にカラスの巣を取り除いてくれることでしょう。
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