「天井裏から物音がする」「電気コードがかじられてむき出しになっている」「異臭がする」などは、もしかするとねずみによる被害の可能性が高いかもしれません。
このコラムでは、家に侵入したねずみを駆除する方法として、毒エサである殺鼠剤を使う方法と、ねずみの好物を使って捕獲する方法をご紹介していきます。それぞれの方法のメリット・デメリットを理解して、状況にあった方法を実践してみましょう。
また、ねずみを家に侵入させないための方法についてもとりあげていくので、予防対策として参考にしてみてください。
目次
ねずみ駆除の重要ポイント!ねずみの種類やエサを知っておこう
ねずみを効果的に駆除するために、まずはねずみの種類と生態について知っておきましょう。家に侵入するねずみのおもな種類は、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミの3種類です。
ねずみを姿を見たことがないけれど、ねずみのフンらしきものを発見した方は、そのフンの特徴でねずみの種類をつきとめるとよいでしょう。
・クマネズミ
3種類のなかでは中型の大きさになります。住宅に住みつくねずみのほとんどがこのクマネズミのようです。家の柱などを垂直に登ることができるため、屋根裏のような高い場所でよく発見されます。好物は米やパンにイモ、果物や加工製品のチーズやソーセージなどです。
・ドブネズミ
3種類の中でもっとも大きな体をしています。湿った場所を好み、泳ぎが得意です。登ることは得意ではなく、屋根裏などにはあまり侵入しません。そのかわり、水回りや地下倉庫などに侵入することが多いです。好物は肉や魚などの動物性の高たんぱく質なものです。
・ハツカネズミ
3種類の中でもっとも小さいです。他の種と比べると、家に侵入するケースは少ないようです。しかし、高いジャンプ力を有しており、小さな体でわずかな隙間から侵入することがあります。好物は植物などの種子に米やパン、チーズやソーセージなどです。
・3種類のねずみのエサ場所
3種類のねずみがエサを求めてやってくる場所は、上記でご紹介したそれぞれの侵入場所にくわえて、エサとなる食材が得られやすいキッチン周辺があげられます。たとえば、食品を保管している棚、冷蔵庫の下や裏などです。
殺鼠剤やワナを設置する際には、ねずみの種類ごとの活動場所や、キッチンまわりを中心に設置するようにしてください。
【駆除方法その1】殺鼠剤(毒エサ)を食べさせて駆除する方法
ひとつめにご紹介するのが、ねずみに殺鼠剤を食べさせて駆除する方法です。殺鼠剤とは、毒性がある薬物をふくんだねずみ用のエサで、粉や固形タイプの商品が販売されています。この方法の特徴や商品の選びかたについてみていきましょう。
殺鼠剤を使う方法のメリット・デメリット
この方法は、殺鼠剤を食べたねずみは死んでしまうため、自分でトドメをささないでよいことがメリットとしてあげられます。しかし、ねずみがどこで死んでいるかがわからないため、回収しきれなかった死骸がある場合、腐敗して虫が発生してしまうというデメリットもあります。
また、クマネズミのなかには殺鼠剤が効かない「スーパーラット」と呼ばれる個体がいることです。そのため、家にいるねずみがスーパーラットである場合、殺鼠剤で駆除できないこともあるでしょう。
状況に応じて殺鼠剤の種類を選ぼう
市販の殺鼠剤はおおまかに、毒性が強いタイプと弱いタイプにわけられます。毒性が強いタイプは即効性が高く、駆除効果が比較的はやくあらわれます。しかし、毒性が強い成分にねずみが危機感をもち、食べられにくくなることもあるといわれています。また、あやまって口にするとたいへん危険なため、小さい子どもやペットがいる家庭での使用は十分注意が必要です。
その点で、毒性が弱いタイプはわずかな毒性がありながらも、安全面で使いやすいタイプだといえます。しかし、ねずみが口にしてから効果が出るのに時間がかかるため、駆除効果は比較的遅いといわれています。
このように、殺鼠剤は毒性の強いものと弱いものがあります。ご家庭の状況を考え、使いやすい商品を選ぶようにしましょう。
おすすめの殺鼠剤
通販サイトで購入できる、おすすめの殺鼠剤の商品を3つご紹介します。
・デスモアプロ 投げ込みタイプ
毒性の強いジフェチアロールという成分を使用した殺鼠剤で、スーパーラットにも効果を発揮しやすいでしょう。屋根裏や隙間に投げ込むタイプなので、手が届きにくい場所にも使いやすい商品です。
・チューコロ
毒性の弱いワルファリンという成分を使用した殺鼠剤です。速効性は高くありませんが、ねずみが食いつきやすい配合でつくられています。
・ネオラッテクイックリー
リン化亜鉛という成分を使用している、毒性が強く速効性も高い商品です。いちど口にするだけで効果を発揮するので、早くねずみを駆除したい方におすすめです。
殺鼠剤での駆除を成功させるためのポイント
殺鼠剤を使う駆除では、ねずみに殺鼠剤を食べさせることが必須です。より確実に殺鼠剤を食べさせるために、下記の3つのポイントを意識してみてください。
・殺鼠剤は複数のエサ場に設置する
殺鼠剤はねずみに見つけてもらいやすいよう、複数のエサ場や行動場所に設置しましょう。また、口にする確立を高めるために、殺鼠剤以外のエサとなるものは撤去しておくとよいです。
・ねずみの好物を併用する
毒性の強い殺鼠剤を設置する場合や、毒性が弱い殺鼠剤を設置したのにねずみが食べない場合は、ねずみの好物を使ってみてはいかがでしょうか。殺鼠剤にねずみの好物である穀物や加工食品をふりかけると、ねずみが食べやすくなるかもしれません。
・食べられた形跡がなくてもしばらくは動かさない
ねずみは警戒心が強いため、エサ(殺鼠剤)を見つけてもすぐに食べないことがあります。食べられた形跡がなくても、殺鼠剤を設置してから1週間程度はそのまま様子を見たほうがよいです。1週間以上たってもまだ食べられた形跡がない場合は、違う場所に設置しなおしましょう。
【駆除方法その2】エサとワナを使って捕獲する方法
ふたつめにご紹介していく駆除方法は、エサとねずみをワナまでおびき寄せて捕獲する方法です。この方法の特徴や重要なポイントをみていきましょう。
捕獲する方法のメリット・デメリット
この方法のメリットは、殺鼠剤を使う方法とちがい、ねずみの死骸を確実に回収できる点です。デメリットは、使用するワナの種類によってはねずみが生きているため自分でトドメをさす必要があったり、つぶれたねずみの死骸を目にしてしまったりすることです。
殺鼠剤を使う方法と比べながら、どちらの方法がよいか考えてみてください。
捕獲グッズ
ねずみを捕獲するワナは、粘着シート、捕獲カゴ、バネ式罠などのタイプがあります。それぞれの特徴と、おすすめ商品をいくつかご紹介します。
粘着シート
ねずみの通り道に置いて、粘着質な床でねずみを捕らえます。シートを折り込んでねずみを挟み込めるタイプが多いため、ねずみに触れることなく、そのまま生ごみとして処理することが可能です。
・業務用粘着式ネズミ捕り プロシートA 1箱(20枚入) 耐水性
真ん中から折りたためるブック型のシートになります。シートは20枚と多いため、ねずみの通り道を網羅して設置できるでしょう。
・イカリ 耐水チュークリン業務用 5枚入
折り目がいくつもついているため、四角や三角の筒状にもできます。そのため、狭い隙間にも設置することが可能です。
・シンセイ 強力ねずみ捕り 6枚入
この粘着シートには、ピーナッツの匂いがつけられています。誘因効果があるため、たとえねずみの通り道を特定できなくとも捕まえることができるようです。
捕獲カゴ
捕獲カゴのようなねずみ捕りは、エサでねずみをおびき寄せ、カゴの入口を閉めることで「生け捕り」にします。繰り返し使用することができるものがほとんどですが、紙製のものでそのまま生ごみとして処理することができるものもあります。
・高儀 ねずみ捕獲カゴ 角型 小
シンプルな鉄製の捕獲カゴになります。繰り返しの使用が可能です。網目が小さく作られているため、小型のねずみにも対応しています。
・コンパル チュー・ハウス型
少し大きな、鉄製のドーム型捕獲カゴになります。このねずみ捕りは、餌でおびき寄せ、横の扉を閉めて閉じ込める捕獲方法と、上部にある捕獲用の穴で落ちてきたねずみを捕らえる捕獲方法があります。
・Everteco ネズミ捕獲器
細長い筒状の捕獲カゴになります。前後の扉は金属で補強され、筒の部分は透明なABSプラスチックが使われているため、ねずみが中にいるかが一目でわかります。繰り返し使うことができる商品です。
バネ式ワナ
このタイプのワナは、置いたエサにねずみが近づくとバネが閉じるしくみとなっています。そのため、ワナにねずみがかかったときにはつぶれた死骸を処分しなくてはなりません。
Haierc-鼠捕獲器 4セット
水洗いが可能なので、繰り返しつかえる商品です。また、2個セットなので複数の場所に同時にワナをしかけられます。
捕獲を成功させるためのポイント
ねずみ捕りを仕掛ける際には、以下のような点を注意して、設置場所や設置方法を工夫するとねずみ捕りの効果をアップさせることができるでしょう。
ねずみの多くは壁際や部屋の隅を通ります。その通り道にねずみ捕りを仕掛けることで捕獲できる可能性がアップします。
・設置場所を掃除しない
ねずみの通り道などの掃除をしてしまうと、ねずみの匂いを消してしまい、ねずみが警戒してしまいます。
・一か所にエサを多く置かない
突然現れた餌にねずみは警戒します。ねずみ捕りで使う餌は少しの量をさまざまな場所に仕掛けましょう。
・ねずみ捕りはずらして設置する
ねずみ捕りはすき間を少なくしつつ、少しずらして並べましょう。粘着シートをきれいに一直線に配置した場合には、粘着面がない部分をねずみが通ってしまいます。
・粘着シートは複数枚設置する
大きなねずみとなると、一枚の粘着力よりも力が強く、逃げられてしまうことがあるようです。複数設置することで、捕獲できるようになります。
駆除・捕獲したねずみを処分する際には衛生面に十分注意しよう
ねずみ捕りでねずみを捕獲すると、困ってしまうことがあります。それは、ねずみの死骸の処理です。
粘着シートや捕獲カゴなどでねずみを捕獲した場合は、まだ生きていることが多いでしょう。そのため、逃げられないようにして生ごみとして出したり、捕獲カゴを水没させて溺死させたりする必要がでてきます。
ねずみにはノミやダニ、病原菌が無数に住み着いていたり、排せつ物にも病原菌がいたりするため、注意が必要です。黒死病として有名なペストも、ねずみが媒介しているものになります。
そのため、ねずみを処分する際には絶対に素手で触らないように、マスクや手袋をつけて感染を防ぎましょう。そして、捕獲したねずみを処理した後に、捕獲場所の消毒や殺菌をしたら処理の完了です。
ねずみ捕り設置の際の注意点
ねずみ捕り周辺には新聞紙を広めに敷くことをおすすめします。ねずみ捕りから出ようともがいたりして、ねずみから排せつ物などがまき散らされたりすることがあるからです。ゴミとして出す際にも、新聞紙ごと出すことで処理が少し楽になります。
また、さまざまな場所にねずみ捕りを設置すると、子どものケガに繋がるおそれがあります。足をとられて転んだり、仕掛けを作動させて指を挟んだり、ねずみ捕りは目の届きづらいところに設置するため注意し続けることも困難です。
小さなお子さんやペットのいるご家庭だと、ねずみ捕り用の餌を誤って食べてしまうおそれもあります。お子さんやペットのいるご家庭でねずみ捕りを使用する際は、細心の注意が必要です。
家にいるねずみの退治とセットで侵入対策もおこなおう
ねずみ被害のお悩みを解消するためには、家のなかにいるねずみの駆除だけではなく、侵入対策もおこないましょう。今回は、ねずみの侵入対策において重要なポイントを3つご紹介します。
ねずみの侵入経路を塞ぐ
ねずみは排水溝、通気口、エアコンの排水ホースなど、さまざまな経路から侵入してきます。侵入経路を塞ぐ際には、場所ごとに適した方法があります。たとえば、通気が必要な場所には金網やブラシを使ったり、通気が不要な場所にはパテを使ったりします。
エサとなるものをなくす
ねずみが侵入しやすい家の要因のひとつとしてあげられるのは、エサとなるものが豊富な家です。そのため、エサとなるものをなくすことは、侵入対策につながります。具体的には、いちど開封した食材は冷蔵庫で保管したり、食べかすが床に落ちていないようこまめに掃除するようにしましょう。
忌避剤を使う
忌避(きひ)剤とはねずみが嫌いなニオイを使った薬剤のことです。忌避剤を使うことによって、家にいるねずみを追い出したり、ねずみを寄せ付けなくしたりする効果があります。
忌避剤にはさまざまな商品がありますが、燻煙(くんえん)タイプやスプレータイプがよくみられます。それぞれのタイプの特徴を知って、使いやすい商品を選んでください。
はやめに解決したい方はねずみ駆除業者への依頼がおすすめ
一匹だけが家に侵入したのならいいですが、ねずみが繁殖を始めてしまった場合は、まさにねずみ算式に数が増えてしまうため、個人でおこなうねずみ捕りだけでは駆除が間に合わなくなってしまいます。
長い期間ねずみに悩まされている方は、業者に依頼したほうがいいでしょう。個人で集団のねずみを退治するのは非常に困難です。しかしねずみ退治をおこなってくれる業者ならば、一網打尽にしてくれます。
また、全ての侵入口を塞がなければ、ねずみ被害をなくすことができません。自分で全ての侵入口の特定は難しいでしょう。侵入口の特定や塞ぐ作業は業者に頼んだ方が確実です。
ねずみのいる気配がしなくても、ねずみ捕り用の餌がすぐになくなるようなら、業者に頼みましょう。どこからか侵入して、餌を食べているかもしれません。
子どもがいる家庭の方も、業者に頼んだ方が安心です。ねずみはアレルギーの原因になることもありますし、なによりおそろしい病気を媒介します。駆除後の消毒や殺菌もしっかりと行う業者に頼むことで、健康な生活を送ることができるでしょう。
まとめ
家に侵入するおもなねずみは、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミです。それぞれの種類の好物は少し違うため、エサを使って駆除する際には、家に侵入したねずみの好物を使うとよいでしょう。
エサを使う駆除方法は、毒エサである殺鼠剤を食べさせる方法と、エサとワナを使って捕獲する方法があります。殺鼠剤には毒性が強いものと弱いものがあります。毒性が強いほうが速効性も高いですが、安全面を考えると、毒性が弱いもののほうが使いやすいでしょう。
エサとワナを使って捕獲する方法については、粘着シートや、捕獲カゴでねずみを生け捕りにします。ただ設置するだけではねずみを捕獲することはできません。配置場所や配置方法の工夫が必要です。また、ねずみが病気を媒介する生物であることを忘れずに、適切に処理しましょう。
今回はエサを使った駆除方法の解説が中心でしたが、ねずみの被害を解消するためには、侵入経路を塞ぐなどの対策もおこなうとよいです。また、ねずみの数が多いときは、個人で駆除することはあきらめたほうがよいケースもあります。駆除の手間、後処理の手間を考えると業者に頼んだ方が素早く、再侵入も防いで確実に駆除してくれるでしょう。
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