あたりが薄暗くなると、どこからともなくやってくるコウモリ。ひらひらと空中をさまよう姿をよく見かけるという方もいらっしゃると思います。
日本に生息しているコウモリは主にアブラコウモリという種類で、夜行性であることから「なんとなく不気味」というイメージを持つ方もいるでしょう。
じつは、蚊や蛾などの害虫を捕食してくれる「益獣」でもあります。
しかしコウモリは民家の屋根裏などに集団で住み着いてしまうことがあり、その対策に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、コウモリ駆除に焦点を当てコウモリよけネットの活用方法や注意点について、分かりやすくご紹介していきます。
「コウモリの糞がひどくて困っている」とか「コウモリの鳴き声をどうにかしたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
コウモリは個人で駆除できない、野性鳥獣保護法について
コウモリは私たちの人家周辺や、田んぼに生息する蚊や蛾などの害虫を捕食してくれるありがたい生き物「益獣」です。
しかしコウモリは人家の屋根裏に集団で住み着いてしまうことがあります。
ひとたびコウモリが住み着いてしまうと、屋根裏は大量の糞尿で汚染され悪臭を放つばかりではく、カビやダニが発生し健康被害を招く恐れがあります。
さらにコウモリが病原菌を持っていたりウイルスに感染していたりする可能性もあるため、こうした状態は衛生上よくありません。
また夜間にコウモリの羽音や鳴き声が響けば、騒音被害に悩まされる事態にもなりかねません。こうした側面をみるとコウモリは「益獣」であると同時に「害獣」としての側面も持っているといえるでしょう。
コウモリが家に住み着くなどして被害を受けた場合は、すぐに駆除したいところですが、コウモリは「野性鳥獣保護法」という法律で保護されています。
したがって個人では特別な許可なしに駆除できないという点に注意しなければなりません。
【野性鳥獣保護法とは】
野性鳥獣保護法を簡単に説明すると「鳥類・哺乳類・すべての野生生物」が対象であるため、コウモリも保護対象にあてはまります。
そのため個人がコウモリを「捕獲・飼育・殺傷」することは法律で禁止されているのです。
そのためコウモリが住み着いたときの駆除方法はあくまでもコウモリよけネットを設置するなどして「追い出す」というやり方に限定されるということを覚えておきましょう。
コウモリよけネットの効果は
つぎに野性鳥獣保護法に抵触しないやり方で、コウモリを駆除する方法として「コウモリよけネット」を設置するという方法があります。
コウモリよけネットの効果についてみていきましょう。
泰東 カラス対策・カラスよけゴミネット イエロー・おもり(65g/m)入り (1.5m×1.5m)
コウモリに限らず「スズメ・ハト・カラス」などの鳥よけに効果的なネットです。
ネットの網目が細かいため、体の小さなコウモリの侵入を防ぐのに一定の効果を発揮します。
マンションやアパートによっては鳩よけネットが禁止な場所も
体の小さなコウモリの侵入を防ぐのに一定の効果を発揮するコウモリよけネットですが、一方でコウモリよけネットを設置した場合は、建物の外観を損ねる恐れがあります。
そのため、マンションやアパートなどの集合住宅においては「鳩よけネット・カラスよけネット・コウモリよけネット」などを設置することを禁止している場合もあるそうです。
そのため集合住宅にお住いの場合は、コウモリよけネットを設置する前に管理会社や管理人にあらかじめ確認することをおすすめします。
コウモリよけネットをしても侵入してくることもある
ここまでコウモリを撃退する方法として、網目の細かいコウモリよけネットの設置をご紹介してきました。
しかしコウモリは2~3㎝程度のわずかな隙間でも侵入することができるといわれているため、コウモリよけネットを設置しただけでは万全とはいえません。
そのためコウモリよけネットを設置する場合の注意点としては、隙間なくコウモリよけネットを張るということが重要です。
しかし、コウモリよけネットを隙間なく設置したつもりでも、コウモリが侵入してきて被害が収まらないという場合もあるかもしれません。
そんなときはコウモリの侵入経路を突き止めて、隙間をしっかりと防ぐなどの対策を取らない限り、神出鬼没のコウモリを完全に駆除することは難しいと思います。
コウモリよけネットで対策できなかったらプロに依頼を
もしも自宅の屋根裏にコウモリが住み着いてしまったら、まずは個人でできる対策として「コウモリよけネット」を活用してみることをおすすめします。
しかし、それでも駆除できない場合は害獣駆除のプロに依頼しましょう。
コウモリ駆除のプロの場合でも「野性鳥獣保護法」が適用されるため、コウモリだけでなくネズミやイタチなどの野生生物を勝手に殺傷することは許されません。
コウモリ駆除のプロに依頼した場合は、「捕獲や殺傷」をすることなく、下記のような駆除を行うことができるといわれています。
(1)コウモリが住み着いている場所の特定
(2)煙などでコウモリを追い出す
(3)コウモリの死骸を撤去
(4)コウモリの糞を清掃
(5)汚染箇所の殺菌・消毒
(6)コウモリの侵入経路(隙間)を閉鎖する
個人のコウモリよけネットでの対策が効果的でなかった場合は、害獣駆除のプロに依頼して上記のような駆除を行ってもらえれば、安心だと思います。
多少費用はかかりますが、ひとたび住み着いたコウモリを放置しておくと被害は拡大するばかりですから、できるだけ早い段階で依頼するとよいでしょう。
まとめ
今回はコウモリ駆除に焦点をあてコウモリよけネットの活用方法や注意点についてご紹介してきました。
コウモリよけネットは通販で誰でも購入することができるうえ、設置方法も比較的簡単ということもあり、個人が最初におこなう「駆除方法」としてはおすすめです。
一方でコウモリはわずかな隙間から侵入することができるため、このようなコウモリよけネットを設置しても、完全には駆除できない場合もあると思います。
そんなときは無理せず、害獣駆除のプロに相談してみることをおすすめします。
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