コウモリはなぜ逆さま?頭に血が上らない理由と疲れない足の秘密

2021.4.30

コウモリはなぜ逆さま?頭に血が上らない理由と疲れない足の秘密

コウモリは逆さまで1日の大半を過ごします。睡眠をとっているあいだも逆さまで、食事のときに飛ぶ以外は逆さまです。

人は逆さまになると気分が悪くなることが多いですが、コウモリはなぜ不調にならないのでしょうか?その秘密はコウモリの体の構造に隠されています。

コウモリにとっては、ぶら下がっている状態は非常にリラックスしているうえに、飛び立つときのエネルギーを抑えることもできるのです。

当記事ではコウモリが逆さになっている理由など、コウモリに関する疑問についてご紹介します。コウモリの生態を知ることで、コウモリの対策がおこないやすくなるでしょう。

コウモリは逆さまで頭に血が上らないの?

多くの生き物は頭の位置を下にすると気分が悪くなりますが、コウモリは逆さまにぶら下がっても頭に血が上ることはありません。

たとえば人間の場合、平均的な成人の体内には5リットルほどの血液が流れています。逆さまになると大量の血液が頭部に勢いよく流れてしまい、負荷がかかって身体的な不調につながるのです。

ご存知のとおり、コウモリは空中を飛行する生き物です。そのため体は非常に軽く、比例して流れる血液も少ないので逆さまでも頭に血が上ることがないといわれています。

>哺乳類のコウモリは逆さまで頭に血が上らないの?

コウモリの足はほかの哺乳類と違う!逆さまでも疲れない理由

私たち人間が何かにつかまってぶら下がると、腕や手が疲れてしまいます。どんなに体力がある人でも、1日中ぶら下がり続けることはできませんよね。ではなぜ、コウモリは1日の大半を逆さまで過ごすことができるのでしょうか?その理由は、大きく分けて以下の2つです。

・体重がとても軽い
・腱が発達している

体重がとても軽い

前述のとおり、コウモリは飛行するために体重がとても軽くなっています。世界最小の種は2グラムほどであり、世界最大種ですらおよそ1.1キログラム程度です。この軽さは、長時間逆さまでぶら下がることを可能にしている大きな要因といえるでしょう。

腱が発達している

長時間ぶら下がるといっても、コウモリは力でつかまっているわけではありません。「筋肉は重い」というのを聞いたことはありませんか?軽量化したコウモリの体には、筋肉がほとんどないのです。その代わりに、コウモリのは独自の進化をしています。

「腱」とは一般的に、骨と筋肉とを結びつけている白い丈夫な繊維のことを指します。コウモリの腱が特殊なのは、ノコギリの刃のようなギザギザがあることです。

コウモリが逆さまにぶら下がったとき、腱のギザギザは腱を包む「腱鞘」とぴったりかみ合います。すると、足がぴんと伸びた状態でしっかりと固定され、いわばフックを引っかけた状態になるのです。

ほとんど力を使わずにぶら下がることができるため、コウモリにとって逆さまでいることはとても楽な姿勢だといえるでしょう。睡眠も、後ろ足を引っかけて逆さまにぶら下がったままとることができます。

ただし、コウモリの足は歩くことには向きません。極限まで筋肉をなくして腱を発達させた足では、立つことさえままならないのです。そのため、空を飛ぶことができない緊急事態には、地面を這うようにして移動します。

赤ちゃんコウモリも逆さまでいるの?

生まれて間もないコウモリも逆さまの状態で過ごします。赤ちゃんコウモリは発達した指で母コウモリにしがみつき、母コウモリと一緒に逆さまになるのです。母コウモリが餌を取りにいっているあいだには、洞窟の天井などに自力でぶら下がることもあります。

コウモリの繁殖

メスのコウモリは、妊娠から70日~80日かけて初夏ごろに出産します。1回の出産で3、4匹の赤ちゃんコウモリを生み、その後約1年でふたたび交尾が可能になります。

家に住みつくコウモリの寿命はおよそ3年から6年ほどなので、個体数がどんどん増えてしまい、気がついたときには建物内に数百匹いた……ということもあるようです。

コウモリは逆さまで排せつできるの?

コウモリはぶら下がった状態で排せつをします。ただし、逆さまのままでは排せつ物が自分にかかってしまいますよね。そこで、排せつをおこなうときには前足でぶら下がり、頭を上にするのです。

コウモリは空を飛行するうえ、天井にぶら下がるので体重を軽くする必要があります。そのため、食べた餌はすぐに消化されて排せつされます。

コウモリの糞害

コウモリの個体数が多いと糞の量も必然的に増えます。たくさんのコウモリに住みつかれると、糞尿の汚れが天井ににじみ出てくることもあるでしょう。悪臭が発生したりカビの原因となったり、場合によっては天井が傷んで抜けてしまうこともあるのです。

また、コウモリの糞にはさまざまな病原菌が含まれています。乾燥して舞ったコウモリの糞を吸い込めば、健康に大きな影響を与えかねません。

まとめ

コウモリは餌を求めて飛行するとき以外は、ほとんどの時間を逆さまになって過ごしています。コウモリが長時間逆さまでいられるのは、「体の軽さ」と「腱が発達した足」のおかげです。

体の重さを減らし、循環する血液を減らすことで逆さになっても体調に影響が出ません。また、独自に発達した腱によって、長時間ぶら下がってもエネルギー消費が少なくすむようになっています。ぶら下がったまま寝ることもでき、なんと死んでもなお逆さまにぶら下がったままのこともあるのです。

コウモリは人を襲うことはほとんどないといわれています。しかし、住宅に住みつかれてしまうと、糞尿による建物への被害や健康被害のおそれがあるため駆除が必要です。ただし、コウモリは鳥獣保護法によって守られており、あやまって殺傷すれば罰せられてしまうかもしれません。

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