罠の設置には資格が必要なことも!有害鳥獣の狩猟免許試験や合格率

2023.11.7

罠の設置には資格が必要なことも!有害鳥獣の狩猟免許試験や合格率

大切な農地を害獣から守るためには、罠免許を取得しましょう。免許がなくても設置できる場合もありますが、罠の種類が限られます。免許があればさまざまな種類の罠を仕掛けることができ、自分で対処できる幅が広がるのです。

罠の免許を取得するためには試験に合格し、さまざまな手続きや登録をおこなう必要があります。試験の実施回数は自治体によって異なり、一度取り逃すと半年待つことになる場合もあるため、しっかり準備しておくのが大切です。必要な手続きや費用、試験の内容についてまとめましたので、しっかり覚えておきましょう。

害獣を捕獲するには罠の免許が必要

害獣を捕獲するにあたって、銃、網、罠などの猟具を使用する場合は狩猟免許が必要になります。じつは捕獲する行為自体には免許は必要ないため、素手で捕獲するなら免許は不要です。しかし現実的には素手で捕獲するのは難しいため、実質的に免許が必要という認識でよいでしょう。

また大前提として、捕獲してよいのは狩猟鳥獣として定められた動物のみで、狩猟期間内、なおかつ狩猟区域内でおこなう必要があります。これは免許の有無に関係なく守らなければなりません。

罠を使うのに免許が不要な場合もある

先ほど説明したとおり、猟具を使用して害獣を捕獲するには基本的に免許が必要です。しかし、以下の場合は例外的に免許や許可がなくても罠を使うことが可能です。

*狩猟期間中で、塀や囲いがある住宅の敷地内で狩猟鳥獣を捕獲する場合
*狩猟期間内で、農林事業者が事業への被害防止を目的とする場合であって、自身の所有する農林事業敷地内に設置した囲い罠を使用して狩猟鳥獣を捕獲する場合

農林事業者とは、農林業で一定の収入を得ている者のことです。囲い罠とは、箱型の罠の天井部分がないもののことで、イノシシやシカの捕獲に有効なものです。

つまり、害獣被害に困っている農家の人が、狩猟期間中に自分の農地に囲い罠を設置する場合は免許が不要なのです。とはいえ、使えるのは囲い罠のみで、イノシシやシカ以外の害獣にはあまり効果がありません。ほかの害獣を駆除したい場合は、やはり免許が必要になります。なお、例外となる条件は自治体によって異なる場合もありますので、気になる方は問い合わせてみましょう。

罠の設置には免許が必要!狩猟免許試験の内容から合格率や費用まで!

狩猟免許試験は3科目!受験資格も必要

狩猟免許を取得するには、試験に合格する必要があります。ここでは狩猟免許試験を受けるのに必要な受験資格と試験の内容について解説していきます。

受験資格

わな猟免許の場合、受験資格はおおむね以下のとおりです。

*18歳以上である
*精神障害、意識障害をともなう病気にかかっていない
*知的障害、麻薬、覚醒剤の中毒者でない
*過去3年以内に、狩猟免許の取り消し、鳥獣法違反による罰金以上の刑を受けていない

受験申し込み手続き

受験資格を満たしていれば、狩猟免許の受験を申請することができます。届出先は各都道府県の自治体です。ホームページから担当部課と場所を確認してみましょう。

わな猟免許の受験申し込みの際には免許の申請書のほか、以下のものが必要になります。

*医師の診断書
*証明写真
*収入証紙5,200円分

申し込みが完了したら、受験日まで勉強しましょう。各地で開催されている事前講習会を受けるのもよいでしょう。受験当日は3科目の試験を受けることになります。次は各試験の内容について見ていきましょう。

罠の設置には免許が必要!狩猟免許試験の内容から合格率や費用まで!

知識試験

知識試験は狩猟や鳥獣の保護・管理の制度や法令に関する知識のほか、鳥獣の生態に関する知識について出題されます。問題数は30問、制限時間90分で、正答率70%以上で合格です。テキストや問題集が販売されていますので、それを使って勉強するとよいでしょう。

適性試験

適性試験は、視力、聴力、運動能力が基準を満たしているかを確認する試験です。どちらかというと試験というより検査に近いものです。わな猟の場合の基準は以下のとおりです。

*視力:両目0.5以上。片方が見えない場合は1眼の視力が0.5以上、視野角150度以上であること
*聴力:10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること
*運動能力:四肢の屈伸、挙手、手指の運動が可能であること

技能試験

わな猟の技能試験では、鳥獣判別、猟具の取り扱いの実技試験をおこないます。取り扱いの実技試験では、使用可能な猟具か、禁止猟具かの判別と、猟具の設置を実施します。減点方式でおこなわれ、合格基準は70%以上です。

合格率は8割!でも取得費用は意外と高い

法令や鳥獣の生態など、専門的な分野の試験だけに、難易度や合格率が気になる方もいるでしょう。また、狩猟免許の取得、実際に罠を設置できるようになるまでには、受験手数料以外にも多くの費用がかかります。ここでは、狩猟免許試験の合格率と、かかる費用についてお伝えしていきます。

狩猟免許の合格率

狩猟免許試験の合格率は、自治体によっても差があるようですが、平均して8割といわれており、資格試験のなかでは簡単な部類に入るでしょう。とはいえ、専門的な分野ですので、勉強せずに合格するのは難しいです。

また、各自治体や猟友会が受験者を対象に開催している、事前講習会というものがあります。講習会ではテキストや問題集を使った座学の勉強のほか、猟具を使った実技の講習をおこなうこともあるようです。講習会を受ければほとんど合格するといわれているので、取得を考えている方はぜひ講習を受けましょう。

狩猟免許の取得費用

続いて費用についてです。費用は受験するまでにかかる費用と、合格後にかかる費用に分かれ、それぞれ以下のようになります。

受験までにかかる費用
*診断書:3,000円~6,000円
*試験手数料:5,200円
*テキスト代・講習会費:4,000円~13,000円

テキスト代・講習会費については団体ごとに大きな差があります。自治体によっては狩猟免許試験への補助金が出ていることもあり、そういった自治体がおこなう講習会はテキスト代のみで参加できることもあるためです。

合格後にかかる費用
*狩猟者登録手数料:1,800円
*狩猟税:8,200円
*猟友会費:7,000円~10,000円

無事試験に合格しても、すぐに狩猟できるわけではありません。実際に狩猟をおこなうには、自治体への狩猟者登録、狩猟税の納付が必要です。また、狩猟者登録をするには3000万円以上の賠償能力があることを証明する必要があり、共済や賠償保険に入るのがほぼ必須です。猟友会員になることで共済にも同時に加入できるため、その費用も必要なのです。

また、実際にわな猟をおこなうには当然猟具も必要です。捕獲対象の種類にもよりますが、小動物であれば数千円ほど、サル、イノシシ、シカなどのなか・大型動物であれば数万円ほどが相場のようです。

猟具代を除いて、受験から実際のわな猟を始めるまでの費用は合計約30,000円~50,000円となります。猟具代も含めると最低でも約60,000円は必要になると考えましょう。

駆除が目的なら業者に依頼しよう

このように、罠免許の取得には意外と費用がかかります。上記の費用に加え、免許の更新手数料や、罠のメンテナンス、工具代などの維持費、手間暇もかかります。

長期的に農地を守りたい場合は免許を取得するのもよいですが、突発的な害獣被害で、一時的な駆除が目的であれば、害獣駆除業者に依頼するのも賢い選択かもしれません。

罠を使った捕獲は簡単ではなく、設置場所やエサの選び方など、害獣の生態を熟知したうえでの経験がなければ、すぐに害獣に罠の存在を見抜かれてしまうこともあります。業者であれば、豊富な経験でより早く確実に駆除できるのは容易に想像できるでしょう。

弊社には全国の数ある害獣駆除業者のなかから、信頼できる業者が加盟しており、そのなかから要望に沿う業者を紹介致しております。相談、お見積りは無料ですので、お気軽にご相談ください。

罠の設置には免許が必要!狩猟免許試験の内容から合格率や費用まで!

まとめ

罠を使って害獣を駆除するには、基本的に罠免許が必要です。受験資格を満たしたうえで3科目の試験に合格し、各種手続きを経ることで狩猟をおこなうことができます。

罠を使った害獣対策にはおよそ60,000円と勉強や手続きの手間暇が必要です。一時的に困っているという場合には、業者に依頼したほうが安上がりかもしれません。

いずれにせよ、狩猟にはケガのリスクがともないます。たとえ小動物であっても野生動物をあなどらず、万全の対策を心がけましょう。

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