天井裏から物音が…原因は屋根裏害獣?種類の特定方法と対策について

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天井裏から物音が…原因は屋根裏害獣?種類の特定方法と対策について

深夜、突然天井裏から大きな物音が。泥棒?と思ってしまうかもしれませんが、よくよく考えてみるとアパートならともかく、一軒家であれば外部から人が天井裏に侵入できるスペースはほとんどありません。ただ人が通れなくても、動物であれば十分通れることは少なくないのです。

それでも動物なら安心、「天井裏で走り回っているだけなら……」とあなどってはいけません。天井裏の住人はただ潜んでいるだけでなく、家やわたしたちの生活環境に対してさまざまな害を及ぼします。といってもまずは何が住みついているかを確認しなくては、どうにも対策の取りようがありません。

今回は天井裏の物音やさまざまな痕跡から住みついた動物を特定し、対策する方法を確認していきます。

天井裏から物音、動物が潜んでいる場合はどんな音?

天井裏から物音が聞こえたとき、とくに深夜に突然大きな音がし始めたときは動揺してしまう方も多いはず。とくにひとり暮らしや女性のみでの生活の場合、不安に感じてしまうのも無理はないでしょう。

しかし天井裏の物音の原因は動物のことが多いというのが実情。ここでは動物別にどのような音が考えられるか、「鳴き声」「足音」「そのほかの音」に分けまとめてみました。

ネズミの音

天井裏まで上がってくるネズミはハツカネズミ・クマネズミがその多くを占めます。ネズミが潜んでいる場合の音の特徴として、体重が軽いため比較的足音が小さいこと、一生伸び続ける歯を削るため、柱や壁を削る音も聞こえることが挙げられるでしょう。また被害は天井裏に留まりません。

【鳴き声】
ネズミの種類によっても若干違いがありますが、一般的に「キイキイ」や「キュッキュッ」といった高い鳴き声を出します。

【足音】
体重が軽いため、比較的軽い音です。ただし天井裏を運動場さながら走り回っている場合もあり、その場合は物音が大きく目立つでしょう。

【そのほかの音】
歯を削るため、もしくは穴を開けるために柱や壁をかじることも多く、カリカリといった音が聞こえます。

なおネズミはわたしたちでも駆除が認められている動物です。鳴き声と具体的な駆除方法については「ネズミの鳴き声は「チューチュー」じゃない!?鳴き声の見分け方」でも取り上げていますので、こちらもぜひご覧ください。

ハクビシンの音

ジャコウネコ科のハクビシンは天井裏に侵入してくる動物の中でも体が大きい種類のため、発する物音もそのぶん大きくなることが見分けるポイントです。また住宅街では1か所にとどまらず、短期間に多くの住みかを渡り歩く傾向も確認されています。一時的に物音がなくなったからといって、油断はできません。

【鳴き声】
「キッキッ」といった鳴き声を発します。

【足音】
ドタドタといった物音です。ハクビシンは体重が重く、発する音もそのぶん大きく目立つのが大きな特徴でしょう。

アライグマの音

ペットとして飼われたものが逃げ出した・捨てられたと考えられるアライグマは特定外来生物に指定されています。かつては郊外の生息が中心でしたが、近年都心部でも増加しニュースになることも増えてきました。

【鳴き声】
「クルルル」「クックックッ」といった鳴き声です。

【足音】
天井裏に潜む動物にしては大型のため、ハクビシンと同じくドスドスと大きな音を立てて歩きまわったりします。

そのほか考えられる音について

イタチやコウモリなども天井裏に住みつくおそれのある動物です。そのため軒下などの隙間から侵入した場合、物音として現れる場合が多いです。こうした動物もフンなどを天井裏にためるため、できれば追い出しておきたいところ。

木材のきしむような音もどこか柱が折れてきているのではないかと、私たちを不安にさせるかもしれません。実はこの音、使われている木材が収縮をするから。とくに新築当初の木材住宅で目立つ音です。また照明器具などで熱が発生した場合でも同様に、部材が音を鳴らす場合もあります。

ポタポタと音がする場合は雨漏りの可能性を疑ってみましょう。なお天井裏が響きやすい構造になっている場合、雨漏りしておらず受け部に雨水がしたたる音が聞こえていることも否定できません。

音だけではない!天井裏の住人を特定する手掛かり

天井裏から聞こえる物音だけでは何が潜んでいるかわからない場合も多いです。しかし天井裏の住人は音以外にも見える形で証拠を残していることが多く、特定の手掛かりにつながることが少なくありません。

ラットサイン

ネズミが体の表面が汚れている場合が多く、狭いところではその汚れが移動経路の壁などに付着することが少なくありません。その黒ずみとフンを合わせて「ラットサイン」と呼び、ネズミの存在を裏付ける証拠になります。

ネズミは天井裏だけではなくキッチンなどへも侵入し、食材や生ゴミを荒すなど放置すると被害が大きくなる害獣です。黒ずみや家の内部での被害があるときはまずネズミ被害を疑ってみましょう。

ためフンの習性

ハクビシン・アライグマ・イタチといった屋根裏に潜むことの多い動物には共通して「ためフン」という習性があります。これは特定の1か所にフンや尿をすることで縄張りなどを主張する性質なのです。一方ネズミなどは移動中などにフンをすることが多く、移動経路を特定する手掛かりになります。

特定箇所にフンが集まることによりその部分の腐敗が進み、天井などにシミとなって現れることも多いです。最悪の場合天井が抜けてしまうことにつながるため、こちらも放置は禁物です。

フンの特徴

害獣とひとまとめにくくられることも多い屋根裏の住人ですが、食べるものの違いなどからフンにはそれぞれ特徴があります。天井裏に住みつくことの多い害獣のフンについてまとめてみました。

主な害獣の種類 大きさ ためフンの習性 その他特徴
クマネズミ 8mm前後 細長い 茶~灰 なし フンが散らばっている
ハツカネズミ 5mm前後 米粒状 なし においが強め
ハクビシン 5~15cm前後 棒状 黒~茶 あり 種子が多く混じる
アライグマ 5~18cm前後 食べたもので変化 あり 動物の骨などが未消化で残る
ニホンイタチ 7mm前後 細長い あり においが強い・水分が多く、毛が混じる
アブラコウモリ 8mm前後 長円状 あり 乾いている

天井裏などでフンを見つけたときはその特徴を確認し、種類の確認に役立ててみましょう。

      塗り直すのは数年後
      

天井裏に動物が住みつきやすい理由とは?

そもそもなぜ、人が住んでいる天井裏にわざわざ害獣は足を運ぶのでしょうか。それには大きなメリットがあります。

天井裏が暖かい

人間はより快適に生活を送るため、冷暖房によって部屋の温度を調整します。暖かい空気は上へ上と昇っていくことから、天井裏に関してもその熱が伝わり動物にとっても過ごしやすい状況になっていることが多いのです。

とくに最近の住宅では断熱性を上げるため、屋根の裏側などに断熱材を張ることも増えています。野生動物も過ごしやすい場所と知っているため、避寒のために寄ってくるのです。

虫が寄ってくるのでエサになる

暖かさを求めてやってくるのは害獣だけではありません。害虫の代表ともいえるゴキブリは熱帯性の昆虫。暖かい環境は虫たちにとっても好環境です。

また天井裏に潜む害獣の多くはその虫たちを食べながら生き抜いています。このことを考えれば天井裏はとくに冬場、貴重なエサが得られる環境といえるでしょう。

天井裏を実際に確認したい。どこから?必要なものは?

物音がしたらその正体を確かめたいもの。しかし天井裏はどうやって確認すればよいのでしょうか。

天井裏に入るには主に「押し入れの入り口」「点検口」を利用することが多いです。

押し入れの入口

天井裏は普段利用することのない空間です。そのため多くの場合、部屋から直接天井裏にはアクセスできないようになっています。

しかし配線工事や構造点検など、天井裏に入らなければならない機会というのも少なからずあります。そのため押し入れの上部や壁など、直接見えない場所に点検用の入り口が設けられていることが多いのです。屋根裏の広い空間が取れる部分を中心に一度探してみましょう。

浴室などの点検口

最近では内装と設備が一体化しているユニットバスを採用している住宅が多くなっています。一体化した構造のユニットバスは点検も考慮し、天井に開口部が設けられていることが多いです。

また配線工事などを見越して部屋内に点検口を設けている場合もあるため、天井に四角い枠がないかもよく確認してみてください。

確認に必要なものは?

天井裏は普段入らない空間のため、年々積もったほこりや劣化した断熱材などが飛散するおそれがあります。また害獣がいる場合は乾燥したフンなどを吸い込むことも考えられることから、万全な対策をしましょう。

【服装】
・マスク・保護ゴーグルなど顔面を保護するもの
・軍手
・作業着(必要に応じて使い捨てできるもの)
・作業靴(釘などが刺さる危険性があるため)

【作業用具】
・懐中電灯(ヘッドライト)
・脚立(高さがある点検口の場合)
・カメラなど記録ができるもの

なおタイミングによっては害獣に直接遭遇する場合もあります。しかし捕まえようとすると抵抗して引っ掛かれる・噛まれるおそれがあるため、見かけた場合でも静かにその場を引くのが無難です。とくに子育て中の動物は害獣であろうと神経質になっているため、無理に直接追い出すのは避けてください。

      屋根裏に住みつきやすい理由

天井裏に潜む害獣の対策ポイント

もしも天井裏の物音の正体が害獣だった場合、どう対策をすればよいのでしょうか。その対策方法は2段階に分けて考えると実行しやすいでしょう。

まずは「追い出す」対策を

天井裏に害獣が住みついている場合、まずはその害獣を追い出さなければ被害は拡大する一方です。しかしネズミ以外の害獣は鳥獣保護管理法の規定上、わななどを使って捕獲・駆除するには狩猟免許や自治体の許可が必要になってきます(アライグマは特定外来生物のため、自治体の許可のみでわな駆除ができる場合も)。

そのため私たちができる対策として「忌避剤」などを利用しましょう。多くの動物が嫌がる煙のにおいを閉じ込めた木酢液・竹酢液や、食物連鎖の上位に位置する天敵・オオカミの尿を利用した忌避剤などがあります。また人間が聞こえない帯域を利用した超音波での対策、光を利用した対策(ハクビシンを除く)なども併用し、住みにくい環境を作りたいところです。

次に「寄せ付けない」対策へ

追い出した後は、二度と家に入れないための対策に移ってください。そのためには先ほどの忌避剤を利用した対策に加え、侵入経路をふさぐことが重要です。

家の周りに小さな隙間はありませんか。こんな小さな隙間、と考えがちですが、ハクビシンなどは通気口などの小さな穴でも頭が通ってしまえば、後は柔軟に胴体が抜けてしまいます。またアライグマは手先が器用なため、通気口のふたを外してしまうことも少なくありません。またネズミは自分で穴を開け侵入してくることを考えれば、思い込みを捨て、考えられる箇所はすべて点検してふさぐつもりでかかりましょう。

ただ先ほどの通気口含め、単純にふさぐだけでは天井裏の環境が悪化してカビが大発生するなど別の問題も絡んでしまいます。必要なところは金網を利用して空気が通るようにするなどして、柔軟に対策をおこなってください。

ハクビシンやアライグマの場合、地域全体に問題が深刻化していることも。彼らはひとつの家に留まらず、いくつかの家を寝床にしながらエサ場を巡回する性質をもっているためです。とくに空き家は寝床になりやすいため、自分の家だけでなく地域全体で対策を考えることも重要でしょう。

対策する動物の性質を熟知した対策が必要

しかし手段を誤れば対策も逆効果になることが少なくありません。そのため対策する動物の性質を熟知することが大切です。

たとえば夜行性動物は一般的に光を嫌がります。しかしハクビシンは夜行性ですが、近年の研究において光に対しての反応が鈍いことがわかってきました。研究では逆に光に興味を引かれる可能性についても提示されており、これを踏まえると光による対策のみでは効果が薄くなるでしょう。相手を知らなければ、対策も難しいのです。

屋根裏の害獣については、その駆除を担当するプロが頼りになります。害獣の種類が特定できない、有効な対策が取れないという場合には一度相談をしてみましょう。被害が深刻化している場合でも消毒など後処理も含め、力になれる可能性があります。

まとめ

天井裏の物音の正体は何らかの害獣の場合がほとんどです。しかしどの害獣か特定できなければ、対策も難しいでしょう。そのためまずは足音や鳴き声・さらにはフンなどの特徴を確認し、種類を見極めることからはじめてください。

といっても法律上、プロでなければ抜本的な対策ができないことも確かです。被害が深刻化しているようであれば一度害獣駆除のプロと相談し、適切な対策、そして害獣が去った後の後処理も任せることを検討してみましょう。

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依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「屋根裏害獣」をご覧ください。

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