玄関のドアガードは防犯目的ではない!?一度家庭の対策を見直そう

2021.4.30

玄関のドアガードは防犯目的ではない!?一度家庭の対策を見直そう

ドアガードは、ドアが完全に開かないようにする効果がありますが、ゆえに「無施錠でも安心」と思われがちです。しかし、ドアガード自体は防犯性が低いといわれています。そのため、ドアガードだけをかけて扉を開けっぱなしにしていると、侵入されるおそれがあるのです。

そこで、今回はドアガードの防犯性が低い理由と、役立つ対処法についてご紹介します。本来、ドアガードは防犯以外の目的で使用されるもののため、鍵の代用にはなりません。ほかの対処法を知って、侵入犯から住まいを守りましょう。

ドアガードの本来の目的は?防犯対策に使えない理由

ドアガードは本来、防犯ではない別の目的で使用します。そのため、防犯対策として使っていると、簡単に突破されることがあるのです。そこで、以下ではドアガードが防犯に使えない理由をご紹介します。

ドアガードは訪問販売対策に作られた

ドアガードの本来の目的は?防犯対策に使えない理由

ドアガードは本来、訪問販売や勧誘の対策として作られた機能です。訪問販売や勧誘の場合、ドアを開けると家に入られるおそれもあります。ドアガードをつけることで、侵入されることなく相手を確認できるのです。

ただし、ドアガードは「住人がその場にいる前提」で作られています。住人がその場にいない状態で、ドアガードをつけて扉を開けていると、外側から開錠される危険があるのです。

工夫次第で外せてしまうことが多い

侵入犯の手口のなかには、ドアガードを外して入ってくる、という方法もあります。チェーン式のドアガードの場合、工具で切ることができるのです。さらに、U字ロック式の場合も、外側からU字のすきまにヒモを通すことで、簡単に開錠できてしまいます。

半開きのままその場を離れるのは危険!

ドアガードをつけて玄関を開けるときは、住人がその場にいることが大切です。換気や、夏場の節電のために玄関のドアを開けていると、ドアガードを開錠されて、知らないうちに侵入される危険があります。近年では防犯対策としてドアガードの外し方を紹介する動画が公開されましたが、それを侵入犯に悪用され、実際に入られたという事件も起こっているのです。

ベストな防犯対策は「鍵閉め」「複数の鍵利用」!

ドアガードでは防犯効果が薄いため、しっかりと対策をしたい場合は、施錠や鍵の増設が大切です。空き巣はセキュリティの強そうな家を嫌うため、十分に対策をすることで予防につながるでしょう。そこで、以下では鍵の防犯対策についてご紹介します。

家にいるときも鍵を閉める習慣を付けよう

ベストな防犯対策は「鍵閉め」「複数の鍵利用」!

当たり前のことですが、在宅時でも欠かさず施錠をして、防犯しましょう。犯罪者の侵入経路は玄関や窓が大半を占めており、侵入される原因には「扉の無施錠」が多く挙げられているのです。そのため、鍵を閉めておくだけでも、侵入犯が入る危険を減らせるでしょう。

また、鍵は在宅時でも外出時でも、常にかけておくことが大切です。家に人がいるからと安心しがちですが、万が一にも、侵入犯と住人が居合わせてしまった場合、大きな事件に発展するおそれがあります。近くのコンビニやスーパーに行くときは、うっかり施錠を忘れることもあるかもしれませんが、そのわずかなスキに侵入されるケースもあるのです。

複数の鍵を付けて侵入を防止しよう

鍵をいくつも付けておくことで、侵入犯を手間取らせる効果が期待できます。侵入犯は開錠に5分以上かかると、あきらめる場合が多いのです。そのため、鍵をいくつも付けることにより、侵入を断念させることができるでしょう。鍵は既存のものに加えて、新しい鍵を増やすことができます。

鍵自体を防犯性の高いものに交換しよう

防犯性の高い鍵を選ぶなら、ディンプルキーをおすすめします。ディンプルキーとは、鍵の金属部分にいくつもの凹みがついたタイプです。

古いタイプの鍵だと、鍵穴に針金を差し込むことで開錠されることが多くあります。しかし、ディンプルキーは鍵穴の構造が複雑なため、針金では開けにくいのです。そのため、侵入を諦めさせることができるでしょう。

ポイントは「開けられるすきを作らないこと」

ドアガードだけをつけて鍵を閉め忘れていたり、玄関のドアの鍵が1つしかついていなかったりすると、侵入されるすきが生まれてしまいます。侵入されるすきを作らないためには、常にドアの施錠を心がけたり、補助錠をつけて鍵の数を増やしたりすることが大切です。また、防犯性の高い鍵に交換するのも、侵入犯をよせつけないポイントになります。

穴あけ不要の補助鍵も市販されている

鍵の増設では、ドアに穴を開けなくてはならないため、賃貸住宅では許可がおりない場合もあります。また、一戸建てでも、増設を自力でおこなうのは難易度が高いです。

もし、増設が難しい場合は、「補助錠」の使用をおすすめします。補助錠とは、ドアに穴を開けることなく設置できるタイプの鍵です。賃貸住宅で設置しやすいうえ、自力での取り付けが可能です。最近ではディンプルキーの補助錠も出ているため、高い防犯効果が期待できるでしょう。ただし、設置をする際には管理人や管理会社から許可を取ってからおこないましょう。

鍵を追加・交換するための費用はどれくらいかかる?

ドアガードでは防犯性が低いため、鍵を増やしてさらなる防犯対策をしましょう。鍵を追加したり、交換したりする作業は、業者に任せるのがおすすめです。自力でできる場合もありますが、失敗のリスクが大きいため、専門知識のある業者に任せたほうが確実といえます。

しかし、業者に依頼をするとなると、費用が気になる人もいるでしょう。業者に依頼をする場合、鍵の追加・交換にかかる費用の相場を知ることも大切です。相場を知ることで、業者に任せたときのおおまかな金額を把握できるでしょう。

新しく玄関ドアに鍵を追加する料金の相場

鍵を追加・交換するための費用はどれくらいかかる?
玄関の鍵を増やしたい場合は、おもに鍵自体の部品代と、作業代、出張代がかかります。部品代と作業代、出張代を含む費用は鍵の種類によって変動するため、双方の費用相場を理解しておくと役に立つでしょう。

・ロータリーディスクシリンダーキー:約10,000円~15,000円前後
・ディンプルキー:約35,000円~40,000円前後

ロータリーディスクシリンダーキーとは、鍵穴(シリンダー)にキーを入れて、開錠するタイプの鍵です。鍵の金属部分がギザギザした形をしています。

ロータリーディスクシリンダーは、ディスクシリンダーから防犯対策のために改良された鍵です。おもに、針金でシリンダーを開錠する「ピッキング」という手口に対して、効果を発揮するといわれています。また、防犯性の高さに対して安価なため、入手しやすいのも魅力のひとつです。

一方、ディンプルキーは構造が複雑なうえに、合鍵の複製が難しいため、合い鍵に寄って侵入する手口を難しくします。また、ピッキングにも強く、ピンシリンダー以上の防犯性の高さが強みです。そのぶん、価格や作業難易度も高いため、費用が高額になります。

玄関ドアの鍵を交換する料金の相場

玄関ドアの鍵を交換するときは、鍵の追加をするときと同様に、部品代・作業代・出張代が含まれます。以下では、交換した際の料金相場をまとめてみたので、よろしければ参考にしてみてください。

・ロータリーディスクシリンダーキー:約10,000~15,000円前後
・ディンプルキー:約35,000~40,000円前後

鍵の交換では、既存の鍵の型番に合ったものを選ぶ必要があります。なぜなら、型番やメーカー名の違う鍵は、ロックをかける部品の形も違うため、取りつけができないおそれがあるのです。

そのため、業者に依頼するなら、部品の準備まで業者に任せるのがおすすめです。専門知識のある業者に任せることで、既存の型番が同じ鍵を選び出し、交換してくれるでしょう。

作業してもらう前に一度見積りを出してもらおう

業者に作業してもらう前に、見積りを出してもらい、作業内容や金額を確認しましょう。作業内容があいまいなままだと、余計な作業があったり、追加料金が発生したりして、トラブルになるおそれもあるのです。そのため、あらかじめ見積りをもらい、作業内容や最終的な金額を確認しましょう。

鍵以外の防犯対策も念入りにおこなうことが大切

侵入犯はさまざまな手を尽くして室内へ入ろうとします。「こんなところから?」と思うような場所に目をつけて侵入することもあるため、鍵やドアガード以外の防犯も徹底することが大切です。そこで、以下では鍵以外の場所で防犯しておくべきポイントをご紹介します。

ドアスコープ(のぞき穴)の対策はとくにしっかりと

ドアガードの本来の目的は?防犯対策に使えない理由
ドアスコープは、侵入犯が目をつけやすい位置でもあります。侵入の手口として、なかの様子を覗き見たり、ドアスコープに穴を開けて、穴から工具を入れて鍵を回したりする方法があるのです。

そのため、のぞき防止のために部屋側のドアスコープに目隠しをするか、ドアの内側にある「サムターン」という鍵のつまみ部分に、専用のカバーをしておきましょう。ドアに穴を開けられると、穴から工具を入れて、サムターンを回せてしまうのです。そのため、円筒型の専用カバーをつけると、サムターンを覆って回しにくくできます。

カメラ付きインターホンなら訪問者の確認ができる

防犯効果を高めるなら、カメラ付きインターホンを設置するのもおすすめです。カメラ付きのインターホンなら、室内から外の様子を確認できるでしょう。ドアスコープだと、ドアの外から室内を確認できるだけですが、カメラ付きインターホンならば外から見られる危険がないのです。また、カメラがついていることによって、侵入犯を威嚇する効果も期待できます。

カメラ付きインターホンの設置をお考えなら、業者に依頼するのがよいでしょう。業者に任せることで、迅速かつ的確に作業ができるのです。

しかし、業者への依頼方法がわからなかったり、時間がなかったりして、依頼が難しい人もいるでしょう。そんな時は、ぜひ弊社へご相談ください。弊社ではお電話いただいたお客さまに、業者をご紹介させていただくことができます。

まとめ

ドアガードは防犯効果が薄いため、別の対策が必要になります。なぜなら、ドアガードは訪問販売員の対策として作られたもののため、鍵の補助としての役割はないのです。

玄関の防犯性を強化するなら、針金で開錠しにくいディンプルキーに交換するか、補助錠をつけて鍵の数を増やすことをおすすめします。侵入犯は開錠までに5分以上かかると、犯行をあきらめることが多いのです。

また、侵入犯が嫌がるカメラ付きインターホンを導入したり、窓ガラスを強化シールで守ったりすることで、防犯性が高まるでしょう。

しかし、鍵やインターホンの設置には、専門的な技術が必要です。そのため、設置をお考えなら、業者に依頼をして施工してもらいましょう。


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