剪定料金の仕組みは、大きくふたつのパターンにわけられます。剪定職人1人につき、1日あたりで価格が決まる日当制と、剪定する木の1本あたりで価格が決まる単価制の2種類です。
できるだけ安く・きれいに剪定をしてもらいたいのなら、このふたつの料金システムの特徴や相場について知っておきましょう。庭木や植木、生垣や植え込みの剪定をお考えの方は必見の内容です!剪定の業者選びで損をしないために、ぜひこの記事をお役立てください。
目次
剪定の料金システムは2種類!どっちを選ぼう?
日当制と単価制、それぞれのメリット・デメリットを簡単にご紹介します。費用にこだわって業者選びをするなら、まずは料金システムについてきちんと理解し、どちらの料金システムのほうが自分に適しているか考えていきましょう。
日当制のメリット・デメリット
デメリット:職人さんの腕次第で高くついてしまうことも
日当制では、職人1人あたりの日給(もしくは時給)が決まっており、職人さんを何人呼んで何日(何時間)作業してもらうかという計算をします。お庭全体を整えたい場合は、箇所ごとに料金が追加されていく単価制よりも、安くなるかもしれません。
経験豊富な職人さんなら、仕上がりがきれいで作業も迅速でしょう。しかし、経験の浅い職人さんでは、剪定に時間がかかって、費用が高くついてしまうおそれがあります。口コミなどを参考にして、信頼できる業者を選びましょう。
単価制のメリット・デメリット
デメリット:追加料金がかさんで高くついてしまうことも
単価制では、剪定したい木の本数やお手入れしたい場所の面積によって料金が決まります。料金の仕組みがわかりやすいため、日当制よりも納得感が高いかもしれません。また、庭木数本の剪定であれば、日当制の職人さんを呼んで時給を支払うよりも、安くなることが多いでしょう。
ただし、剪定のついでに芝刈りなどのほかの作業もやってもらいたいとお考えの方は要注意です。ひとつひとつの作業単価は安く見えても、合計してみると案外高くなってしまうこともあるからです。
相談のしやすさを重視してもよい
剪定業者選びの際は、職人さんの人柄や話しやすさを決め手にしてもよいかもしれません。多少ほかの業者より費用が高くても、お庭のお手入れのことや剪定料金のことなどを気兼ねなく相談できて、わかりやすく説明してくれるところであれば、安心して依頼できるでしょう。
また、剪定は一度やったら終わりではありません。木の品種にもよりますが、年に数回依頼することになるかもしれません。そのたびに業者探しをするのは手間でしょうから、これからも気持ちよくお付き合いができそうかどうかも、業者選びの際の重要なポイントのひとつです。
お庭の剪定料金相場(日当制)
ここからは、日当制の剪定料金相場や、料金にまつわる注意点についてご紹介していきます。以下の表は、日当制をとる剪定業者5社のホームページを見て、それぞれの料金をまとめたものです。
剪定業者の日当平均
業者 | 職人1人あたりの日当 |
業者1 | 18,000円 |
業者2 | 20,000円 |
業者3 | 19,000円 |
業者4 | 18,000円 |
業者5 | 25,000円 |
剪定業者5社の日当平均は約20,000円となります。ただし、この料金に加え、剪定した枝葉の処分費用がかかります。お庭全体を整える場合、軽トラックでの運搬が必要な量の剪定ゴミが出てしまうことも珍しくありません。
剪定ゴミの処分費用は安い場合で5,000円(軽トラック1台分)、高い場合では15,000円(2tトラック1台分)となる場合もありました。そのほか、諸経費がかかったり、伐採などの特殊作業は別料金になったりすることもあるようです。
各種剪定の料金相場(単価制)
ここでは、単価制をとる剪定業者5社のホームページの料金表をまとめています。単価相場を知るための参考として、ぜひご確認ください。
庭木・植木の剪定単価相場
剪定業者5社を調査し、木1本の剪定にかかる費用を高さごとにまとめました。5社の平均額は以下の通りです。
~1m | ~2m | ~3m |
3,800円 | 3,800円 | 6,000円 |
~4m | ~5m | ~6m |
8,550円 | 8,950円 | 18,600円 |
詳細は以下の通りです。
(※印がついているのは、別途処分費用が発生すると明記されている業者です)
(木の高さが7m以上になると別途見積りとなる業者が多いようです)
木の高さ | ~1m | ~2m | ~3m |
A社(※) | 1,000円~5,000円 | 1,000円~5,000円 | 1,000円~5,000円 |
B社(※) | 4,000円 | 4,000円 | 4,000円 |
C社(※) | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
D社(※) | 4,000円~ | 4,000円~ | 4,000円~ |
E社 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 |
木の高さ | ~1m | ~2m | ~3m |
A社(※) | 4,500円~7,000円 | 6,500円~9,000円 | 9,000円~13,000円 |
B社(※) | 8,000円 | 8,000円 | 20,000円 |
C社(※) | 8,000円 | 8,000円 | 17,000円 |
D社(※) | 15,000円~ | 15,000円~ | 30,000円~ |
E社 | 6,000円 | 6,000円 | 15,000円 |
生垣の剪定単価相場
以下の表は、生垣の長さ1mあたりの剪定料金を、高さごとにまとめたものです。高さが2m未満の生垣の場合、長さ1mあたりの単価は3,000円ほどでおさまることが多いようです。
(※印がついているのは、別途処分費用が発生すると明記されている業者です)
(高さが2m以上の場合は、別途見積りとなることが多いようです)
木の高さ | ~1m | ~2m | ~3m |
A社(※) | 500円~/m | 1,000円~/m | 2,000円~/m |
B社(※) | 3,000円/m | 3,000円/m | 別途見積り |
C社(※) | 3,000円/m | 3,000円/m | 別途見積り |
D社(※) | 2,000円~/m | 2,000円~/m | 別途見積り |
E社 | 500円/m | 1,000円/m | 2,000円/m |
植え込みの剪定単価例
植え込みの剪定料金は、各社の表記の仕方は大きくわけて2パターンありました。ひとつは、㎡(長さ×奥行き)単位で単価を定めるパターン、もうひとつは、m(長さ)単位で単価を定めるパターンです。相場を出すことは難しいので、各社の料金設定を例としてまとめました。
㎡単位の単価例
・高さが1m未満の場合、1㎡あたり500円~1,000円
・高さが1m未満の場合、1㎡あたり800円
・高さが1m未満の場合、1㎡あたり1,000円
・1坪3,500円(1㎡あたりに直すと約1,060円)
m単位の単価例
・高さが1m未満の場合、長さ1mあたり500円
・高さが1m未満の場合、長さ1mあたり600円
松や杉などの高木は高額になりがち
7m以上の高木は別途見積りとする業者が多いです。高木の代表例である松や杉は高額になりやすいでしょう。さらに、松は剪定の時期を間違えると枯れやすいなど、ほかの樹木と比べて剪定の難易度が高いため、高さに関わらず別途見積りとする業者が多いようです。
「切って終わり」じゃない!追加料金例
先ほどご紹介した単価相場をご覧になった際に気付いた方も多いと思いますが、剪定料金とは別に、枝葉の処分費用がかかることがあります。
剪定ゴミ処分料金例
・細い枝や葉は45Lあたり500円~800円
・太い枝や幹などは1kgあたり100円
・軽トラック1台分のゴミ4,000円~
さらに、お庭を美しく保つために必須の、芝刈りなどのオプション作業の料金例もご紹介します。先ほど剪定の単価相場をまとめた際に出てきたA社~E社のなかで、もっとも値段が安いものをご紹介します。
オプション作業料金例
・芝刈り:200円~/㎡
・草刈り:200円~/㎡
・伐採:2,000円~/本
・抜根:3,000円~/本
以上のようなオプション作業を依頼する場合は、最低でもこれくらいの追加料金がかかると思っておいたほうがよいでしょう。実際には、木の高さや太さといった要素を鑑みて、さらに料金が高くなることがほとんどです。
また、伐採や抜根作業には、重機が必要になったり、ブロック塀の解体が必要になったりする場合もあります。その場合は別途重機使用料や外構工事費用が発生することもあります。
業者に剪定を依頼したときの費用内訳
剪定する費用にだけに気をとられてしまうと、あとから予想していなかった別料金を請求されてトラブルになってしまうおそれがあります。それを防ぐためには、剪定業者には必ず見積りを出してもらうことが重要です。
費用の内訳は、剪定の技術料や人件費、切り枝の処分料のほか車両代などが含まれてきます。剪定料金がどこまで盛り込まれているのかという、費用の内訳をしっかり把握しておくことが大切です。
剪定料金
剪定の費用は、基本となる価格がありますが、木の品種や状態によっては変動することもあるので気をつけましょう。たとえば、松など手間をかけて仕立てるものは、価格が高くなることがあります。また、剪定する木に害虫が発生してしまっているときは、防除消毒の作業費などを追加されることがあります。
ゴミの処分料金
木が大きくなるほど、切り枝の量も増えていきます。そのため、高木の剪定は処分費用が多くかかると思っておいたほうがよいかもしれません。
業者の駐車料金
剪定する木によっては、切り枝を運搬する車両や高所作業用の車両を必要とする場合もあります。自宅に駐車スペースがないときには、業者に近隣のコインパーキングなどを利用してもらうことで、別途料金がかかる場合もあります。
出張費
地域によっては近くに剪定業者がないこともあります。そういったときは、遠方から訪問してもらって、剪定をお願いするときには出張費がかかることもあります。
業者の剪定料金を抑えるコツ
剪定から後片付けまで一括しておこなってくれる業者は、数多くあります。しかし、剪定する規模や作業内容によっては、高額な料金になってしまうかもしれません。
とくに高木の剪定には費用が多くかかるおそれがあります。しかし、工夫の仕方によっては、負担を減らすことができるのです。
ゴミは自分で処理
剪定は業者にお願いをして、切り枝などの処分は自分でおこなうのもよいでしょう。少しでも剪定の費用を抑えるためには、効果的な方法のひとつです。自治体によって、規定の長さに切りそろえるように指定がある場合や無料で回収してもらえる量が決まっている場合もあります。
現地調査をしてもらう
業者に依頼するときは、事前に現場調査をしてもらいましょう。剪定する木の大きさで使う道具も違いますし、切り枝の量で、それを運搬する車両も変わります。急いでいるからといって、相談して即日での作業を依頼してしまうと、必要な道具が足りず、再度出直すための追加料金がかかってしまうおそれがあります。
相見積りを取る
剪定の費用を少しでも安くしたい場合は、多少の手間をかけてでも、慎重に選ぶことが大切です。複数の業者に見積りを出してもらって比較をしましょう。他社と比較することで相場が把握でき、価格交渉の材料としても知っておいて損はないでしょう。
業者に依頼せず自分で剪定するという手もある
高木の剪定には費用がそれなりにかかるので、自分で剪定して費用を抑えたいという方もいるかと思います。仕上がりは職人のようにいかないかもしれませんが、正しい方法で剪定をおこなえば、自分でもおこなうことができます。
自分で剪定できる木
自分で剪定するには、成長が遅くて、樹高が高くなりすぎない品種の木がおすすめです。さらに、丈夫で病害虫がつきにくい性質であれば、より手間も少なくて扱いやすいでしょう。
逆に成長が早い木は、剪定しなければいけない回数が多くなります。樹高が高く成長する木は、高所での作業が必要となるので、危険がともなうおそれもあります。もし、庭木が高木に育ってしまっているなら、剪定業者に任せたほうが安心かもしれません。
剪定に必要な道具
剪定の道具は、木の大きさや種類によって使うものが異なります。剪定する木になにが必要かを考えて、道具をそろえていきましょう。サイズなどが豊富にあるので、自分にあったサイズを選ぶことをおすすめします。
〇植木バサミ
木バサミとも呼ばれる、持ち手の大きいハサミです。1センチくらいの細い枝は、この植木バサミが使いやすく、1丁あると重宝します。
岡恒 植木鋏D型 No.221
〇剪定バサミ
植木バサミでは切れないような、太い枝を切るときに便利です。持ち手にバネがついていて刃が自然と開くことから、初心者のかたにも扱いやすいハサミです。
Gonicc 剪定鋏 GPPS-1002 バイパスタイプ
〇刈り込みバサミ
持ち手が長く、両手で扱うハサミです。剪定バサミと違って、生垣などを大きく刈り込むときや形を整えるときに使います。
ガーデンフレンズ アルミ柄刈込鋏 小 軽量型 (重さ/約490g) 全長580mm
〇電動バリカン
剪定バサミよりも効率よく、生垣などの幅広い面を切りそろえる剪定に便利です。充電式タイプのバリカンは、剪定で邪魔になりやすい電源コードがないのでおすすめです。
マキタ 生垣バリカン 充電式18V 刈込幅400mm高級刃/切断径18mm
〇のこぎり
ハサミで切れない太い枝を、切るときに適しています。替え刃を付け替えて使用する電動タイプが多く発売されているので、用途によって目の粗さや細かさを変えられることが利点です。
KIMO 12V 充電式レシプロソー 充電式のこぎり 無段変速 ストローク長13mm
〇脚立
身長を超えるほど大きく育った木や生垣の天面などを、剪定するのに必要になります。高所での剪定作業になるので、慣れていないときは、ケガには十分に注意する必要があります。
〇手袋やごみ袋などの備品
剪定には尖った新芽やトゲのある木などもあるので、手袋の着用をおすすめします。また、切り枝を入れるためのごみ袋や清掃道具も必要になってくるでしょう。
自分で剪定をおこなう際の注意点
剪定は、好きなように切るだけではいけません。木によって、適した時期や方法は違います。やり方を間違えてしまえば、樹形を大きく崩してしまうだけでなく、最悪の場合には木を枯らしてしまう原因となります。このため、自分で剪定するまえには、どのような木なのかをよく知っておく必要があります。
また、剪定とひとことでいっても、作業に必要な道具は多いものです。自分で剪定する時間はあるけれど、道具を全部そろえるのは、費用もかかるし大変かもしれません。
そのときは、業者への依頼でかかる剪定費用と比較してみましょう。時間と労力のバランスもあわせながら、剪定方法を選んでみるのもおすすめです。
場合によっては伐採・抜根も視野に入れておこう
もし、木が自分では手が付けられないほど育っていたり、枯れてしまったりしている場合は、剪定で修正することが困難であるため、伐採・抜根も視野に入れておくとよいでしょう。このような状態の木を放置すると、近隣の土地にまで木が侵入したり、害虫を寄せ付けたりしてしまうおそれがあります。
また、伐採・抜根作業は自分でおこなうことが非常に困難かつ危険であるため、業者に依頼するのがおすすめです。業者であれば、どんな状態の木であっても安全に伐採・抜根をおこなってくれるでしょう。
まとめ
庭木・植木・生垣・植え込みの剪定費用は木の高さと幅、それに広さが基準になっています。とくに、高木の剪定費用は決して安いものではありません。そのため、しっかりとした業者選びが重要になってくるのです。
剪定を依頼するときには、事前に必ず見積りをとるということが大切です。その内訳もしっかり把握をしながら、いくつかの業者を比較して、慎重に選ぶ必要があります。
もし、庭に剪定をしていない木があるなら、一度剪定業者へ相談してみてはいかがでしょうか。木が大きく成長するまえに依頼することで、費用が安くすむかもしれません。
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