アスファルトとコンクリートの違いがわかる!道路舗装に必要な知識

2021.4.30

アスファルトとコンクリートの違いがわかる!道路舗装に必要な知識

駐車場を舗装する際、アスファルトかコンクリートで舗装するのが主な方法となっています。しかし、それぞれの違いについてわかっていない方は多いのではないでしょうか。

実はアスファルトとコンクリートには、はっきりとした違いがあります。よく似ている部分もありますが、それぞれに違った特徴を多く持っているのです。

本コラムでは、アスファルトとコンクリートの違いから、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。

アスファルトとコンクリートの違い

アスファルトとコンクリートと聞くと、一見同じように感じますが原料や特徴に違いがあります。まずは、アスファルトとコンクリートの違いや何でできているかをみていきましょう。それぞれの特徴は以下のようになっています。

アスファルトは何でできている?

アスファルトとは黒褐色ないし黒色の個体または半固体の物質です。正式には「アスファルト合材」と呼ばれています。天然のものもありますが、ガソリンや軽油などの燃料を作った時に最後まで残った残留物でできているものがほとんどです。

アスファルトは常温だと固まっており、高温になると液状になります。これを砂利とまぜたものが一般的にアスファルト合材とよばれています。炭化水素を主成分としているため、熱を加えると溶解する性質を持っています。

アスファルトは主に道路の舗装などに使用されています。つなぎ目が少なく、走行音も静かなため、多くの場所で使用されています。

しかし一般家庭では、アスファルトを選ばれない方も多いようです。一部を除いてデザイン性に乏しく、色などを変えられないことが原因かもしれません。また、アスファルトは冷めると固まって使い物になりません。

運んでる途中で冷めたり、塗装している途中で冷めてしまうこともあります。注意深くしながら処理していても冷めてしまったら、現場では使うことができません。もう一度高温の状態に戻すと使用することができますが、すぐに行うのは難しいようです。一般家庭でアスファルト舗装を行うことは大変難しいです。

コンクリートは何でできている?

コンクリートはセメントに砂や水を調合し、混ぜて固めたもののこといいます。セメントとは石灰石や粘土などを焼成し、粉砕した粉末のことをいい、無機質接着剤の総称のことです。

コンクリートは非常に強固ですが曲がりには弱いので、コンクリートの中間にワイヤーメッシュ(網状の鉄筋)や鉄筋を施しながら使用することが多いです。これを「鉄筋コンクリート」と呼んでいます。圧縮に強いコンクリートと張力に強い鉄筋の特徴と組み合わせて駐車場に多く使用されています。

一般住宅の駐車場のほとんどがコンクリート舗装です。正しくきちんと施工していれば、日常の生活ではまず壊れることはありません。

さらに、自動車整備工場やガソリンスタンドはコンクリート舗装がほとんどです。アスファルトの場合、薬品やガソリンなどをこぼすとその部分はボロボロになっていきます。機械などを使う際にアスファルトに穴が開いてしまう可能性もあるので、コンクリートが選ばれています。

長期的にみると補修の必要がないので、コストの面でコンクリート舗装の方が安くなることがあります。コンクリートは砂利などと違い動くことがないので、いつまででも舗装したはじめの景観を保ってくれます。

ただし、コンクリートは物を混ぜて使う人工構造物なので昔ながら和風建築には合いません。シンプルな外観に適しているので、建物に合わせて使用しましょう。

アスファルトとコンクリートの違い

アスファルト舗装の特徴

アスファルトとコンクリートの違いを紹介しました。次はアスファルト舗装のメリット、デメリットを紹介します。

メリット

単価が安い
アスファルト舗装はコンクリート舗装よりも比較的単価が安く済みます。素材自体も柔らかく静音性があり、車の走行性がよいです。

工事時間、施工時間が短い
アスファルトは油で作られて固まればすぐに使用できるので、施工時間が短く済みます。また施行後すぐに使えるのもメリットのひとつです。

排水性、透水性を調整できる
アスファルトは水の流れを調整しやすいように作ることができるため、排水性、透水性を高めるように舗装することができます。排水性が高いアスファルトも製造されているので、舗装する場所や環境に合わせたアスファルトを使うことができます。

デメリット

耐久性が低い
アスファルトは耐久性が低いため、道路などの衝撃が加わりやすい場所ではわだちができやすく寿命が短いです。ひび割れやポットホールも生じやすいため、数年おきに補修工事をする必要があります。

耐熱性が低い
油は熱に溶けやすいので、耐熱性が低くなってしまいます。そのため日に当たると柔らかくなり、車のタイヤの跡がつきやすくなってしまいます。また、暑い時期には高温になりやすく、都市部を中心に気温が上昇するという「ヒートアイランド現象」を促進させてしまいます。

アスファルト舗装の特徴

コンクリート舗装の特徴

コンクリート舗装のメリット、デメリットを紹介します。

メリット

耐久性が高い
コンクリートは硬くて丈夫なので、50年以上使用されているものもあります。数年おきに工事をする必要がなく、補修する頻度が低く済みます。チェーンタイヤなどの頑丈なタイヤが使われる雪国や、大型車の通行が多い道路などに適しています。その硬さからタイヤの跡もつきにくいので、駐車場の舗装として活用できるのも大きなメリットです。

耐熱性がある
アスファルトよりも耐熱性があるので、夏の暑い時期でも気温が上がるのを押さえます。ヒートアイランド現象を抑制することも期待できるでしょう。

デメリット

単価が高い
コンクリート舗装はアスファルト舗装と違い、施工の手間がかかります。そのため、単価が高くなってしまいます。

追加工事が難しい
コンクリートは一度施工してしまうと、後で追加工事することが難しくなります。追加工事をするとかなりの施工時間がかかるので、アスファルトに比べて費用も高くなってしまいます。

騒音の発生
コンクリートは継ぎ目があるため騒音が発生しやすいです。舗装する場所にあったものを選ぶことが重要です。

コンクリート舗装の特徴

家庭用の駐車場ならどっちがいい?

費用の面を考慮し、アスファルトとコンクリートの違いで比較するとアスファルトの方が安く済みます。しかし耐久面を考慮すると、コンクリートの方が安心です。初期費用はコンクリートの方がかかりますが、メンテンナンスのことも含むとコンクリート舗装を選ぶ方が多いようです。

舗装の費用ですが、駐車場の大きさはもちろん、駐車場に白い線を引く「ライン引き」といったそのほかのオプションによっても変わってきます。

費用の相場は、アスファルト舗装であれば、1平米5000円前後、コンクリート舗装であれば、1平米10000円前後です。

ただし、先程説明したとおりいろいろな要素によって値段は変わっていきます。どういう手順で舗装していくのか、いくかの業者にお問い合わせをして見積りをとってもらいましょう。

家庭用の駐車場ならどっちがいい?

まとめ

アスファルトとコンクリートは、耐久性や耐熱性に違いがあります。駐車場を舗装する際、安いからといった値段だけで決めるのではなく、それそれのメリットとデメリットを比較したうえでどちらにするか選びましょう。

また、コンクリート舗装かアスファルト舗装かどちらか悩んでいる場合は業者に相談してもよいでしょう。その駐車場に適した舗装をしてくれます。業者に依頼する際はいくつかの業者に見積りをとり、金額や内容の比較をするようにしましょう。

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