エアコンのコンセント形状は間違ってはいけない！その理由と確認方法

季節問わず一年中活躍するエアコンですが、エアコンのコンセントの形状が複数あることをご存じですか？エアコンのプラグとコンセントの形状が異なると、使用することができません。

しかし、形状が異なる場合でも簡単なコンセント工事をおこなうことにより、エアコンを使用することが可能になります。そこで今回は、エアコンのコンセントの形状を変更するために、必要な工事について詳しく解説していきます。

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エアコン専用のコンセントが形状違う理由

エアコンは、消費電力が非常に高い設備です。一般家庭で広く使用されている2口コンセントを使用すると、電力の供給を十分におこなうことができません。そのため、エアコンのコンセントの形状は異なるのです。

エアコン専用コンセントを使用しないと、漏電が発生してしまう場合があります。エアコン専用のコンセントは、高い電力に耐えることができますが、通常のコンセントは耐えることができません。通常よりも多い電流が回路に流れることにより、配線が傷み、電気が漏れ出てしまうリスクが高まります。漏れ出た電気が可燃物に引火し、火災になってしまうケースもあります。必ずエアコン専用のコンセントに接続しましょう。

現在おもに使用されているエアコンの使用電力は、単相200Vです。一般に使用されているコンセントは単相100Vなので、接続を間違えないために形状を変えてあります。単相100V用のコンセントは、差し込み口が縦長になっています。それに対して単相200Vコンセントは、基本的に横長です。構造上差し込むことは不可能になっています。

エアコンによっては、コンセントの形状交換が必要な場合もあります。家のコンセントとエアコンのプラグが合わない場合に交換工事が必要になるのです。エアコンのプラグは機種によって異なるので、家のコンセントとプラグが違ってしまう場合があります。

電源プラグの形状も異なってはいけない！正しい見方とは

エアコンの設置の際に気をつけなければいけないのは、エアコンのコンセントの形状だけではありません。電源プラグの形状も一緒である必要があります。エアコンのプラグには、おもに3つの形状があります。

並行型プラグ

一般的な100V用のプラグのことです。縦に並行に差し込み口があるので、並行プラグとよばれています。並行型プラグは、一般的なコンセントに差し込むことができるので、工事の必要がないのが利点です。しかし少ない電力しか利用できないので、冷暖房能力は200V用に比べて劣ります。

ダンデム型プラグ

差し込み口が3つある、200V専用のプラグです。差し込み口の配置は、逆三角形になっており、上の2つは横長、下の1つは半円形です。プラグを正面から見ると、目をつむった顔のように見えます。半円形の部分は接地極です。接地極は、漏電事故を防ぐ目的で使用されています。

エルバー型プラグ

200V専用のプラグです。差し込み口は3つで、逆三角形の形状をしている点は、ダンデム型プラグと同じです。下の差し込み口も、半円形の形をしています。ダンデム型プラグと唯一異なるのは、上の差し込み口の左側の部分が横長ではなく、L字型になっていることです。

形状が異なるプラグを無理に差し込むと接続不良になり、危険です。コンセントの形状交換をおこなうことによって、形状が異なるプラグを使うことができるようになります。

エアコンの設置には分電盤の確認も必要

エアコンのコンセントの形状、プラグの形状の確認と合わせて、分電盤に接続されている電気配線の本数の確認もしておく必要があります。分電盤に3本の配線がきていれば、単相3線式の回路です。

単相3線式の回路であれば、100Vのエアコンも200Vのエアコンも使用することができます。2本しか配線がきていない場合は、単相2線式の回路のため、100Vのエアコンしか使うことができません。

また、エアコンは消費電力が高い家電製品のため、新規設置をするときにはご家庭の契約アンペア数が足りているか確認することも必要です。契約アンペアは、電力会社と顧客との間で取り決めた使用できる電流の上限のことです。エアコンを使用するときは、契約アンペア数を30A以上に設定するとよいといわれています。

さらに、エアコン設置の際は専用回路が必要です。家の分電盤を開き、エアコンと書かれているブレーカーがあれば、専用回路があることになります。専用回路がない場合でも、空きの回路があれば、ブレーカー専用回路の増設工事をおこなうことによって、エアコンを使用することができるようになります。

コンセントの電圧変換が必要な場合もある

100V用の回路で200Vのエアコンを使用する場合、エアコンのコンセントの形状交換工事だけでは、使用することができません。別途電圧変換工事が必要です。100V用の回路では、200Vの電圧を供給することができません。電圧変換工事をせずに使用すると、エアコンが故障してしまうことがあるのです。

実際に、電圧変更工事がどのような順序でおこなわれるのでしょうか。単相3線式で配線がされている場合は、配線を入れ替えるだけで200Vを使用できます。簡単な屋内配線工事をすることによって、電圧を変更することができるのです。

これに対し単相2線式で配線されている家では、家に100Vの電力しかきていないので、屋内配線工事のみでは、200Vに変更することはできません。外部から200Vの配線を引き込む工事が、別途必要です。さらに、電力の使用量を計るメーター（電力量計）とブレーカーの交換工事、コンセントの切り替え工事が必要になります。

コンセントに200Vの電力を供給するための、配線接続工事も必要です。ご家庭の状況に合わせて、必要な工事を依頼してみてください。

まとめ

エアコンのプラグは、並行型、ダンデム型、エルバー型の3つです。並行型プラグは100V、ダンデム型とエルバー型は、200Vの電力を使用するエアコンに用いられます。エアコン用のコンセントの形状とプラグがあっていないと、エアコンを使用することができません。また200Vのエアコンを100Vの回路で使用することも不可能です。

エアコンのコンセントとプラグが一致しない場合は、コンセントの形状変更工事をすることで使用できるようになります。コンセントに100Vしかきていない家で、200V用のエアコンを使うには、電圧変更工事を実施することが必要です。ご家庭の状況にあわせて必要な工事を依頼するとよいでしょう。

コンセント工事を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「コンセント工事」をご覧ください。