群れで動くムクドリの習性って?ムクドリの被害を抑えて生活を守ろう

2021.4.30

群れで動くムクドリの習性って?ムクドリの被害を抑えて生活を守ろう

夕方頃に、無数の鳥の群れが鳴いている声を聞いたことはありますか?それは、ムクドリかもしれません。ムクドリはもともと害虫を食べてくれる益鳥とされていた鳥ですが、現在は群れで行動して、騒音や大量のフンを落としていくため注意が必要です。

今回はそんなムクドリの習性や、対策方法について紹介します。市街地を飛び交うムクドリにお悩みでしたら、参考にしてみてはいかがでしょうか。

ムクドリってどんな鳥?

ムクドリは、スズメの一種ですが、体長は約24cmでスズメよりやや大きいです。体重は約70~90グラムです。ムクドリの主な習性や特徴を知ることで、対策を考えることができるかもしれません。

見た目

ムクドリの見た目は、オスとメスで少し違います。オスは全体的に黒褐色で、メスはやや色が薄く茶色に近いです。顔の周りや腰、羽にはオス、メスともに白斑があります。また、くちばしの色は黄色で、地中の虫をついばみやすいように長く鋭いのが特徴です。

繁殖期

ムクドリは、年に1,2回、3月下旬から7月に繁殖期があります。一夫一婦制で、枯れ草や落ち葉などを使って巣を作ります。
卵の色は薄い青緑色で、一度の産卵で4~7個の卵を産み落とします。ムクドリは、オスとメスが互いに卵を温めて守ります。卵の孵化までに約12日かかり、孵化してから約23日に雛が巣立つ準備をおこないます。

雛は巣立った後、約1か月は親鳥と一緒に行動して、次第に自立していきます。孵化してから巣立ちまでの期間が短いため、繁殖回数が多いのが特徴です。

食性

ムクドリは雑食性で、ミミズなど地中の虫も長いくちばしを使って捕食します。木の実や果物の実も好物ですが、柑橘系の果物は匂いが苦手なため、食べない傾向があります。

ムクドリってどんな鳥?

ムクドリが大量発生する原因

ふと空を見上げると、電線に大量のムクドリが止まっていることも少なくありません。これはムクドリの習性で、お互いの身を守るために群れで行動をすることで、誰かが天敵に気付けば、全員で逃げられるようにしています。

しかし、ムクドリは年中群れで行動しているわけではなく、繁殖期には産卵などのために個々に行動をしています。そのため3月~7月下旬頃は、ムクドリの群れを見ることは少ないでしょう。繁殖期が終わる8月頃から、ムクドリは再び群れをなして行動し始めます。

約4か月の間はムクドリの群れを見なくなるため、ある日急に大量発生しているように感じるのです。

また、ムクドリを自治体などが街から追い出すと、ムクドリは新しい住みかを探します。その際、追い出されたムクドリたちが新たな群れを作ります。その繰り返しで、ムクドリの群れが増えているともいわれています。

ムクドリが大量発生する原因

ムクドリの及ぼす被害

もともとムクドリは、農作物についた害虫を食べてくれる益鳥とされていました。しかし現在は、街中に群れで行動をするため、大量にフンや羽を落としていきます。

ムクドリが街中に姿を現すのは、町には天敵と呼ばれているタカやワシ、フクロウといった猛きん類やヘビがいないためです。

また、街路樹はねぐらいにしやすいため、街中でも不都合なく住むことができます。そのため、ムクドリはおもにフン害と騒音という被害をもたらします。

フン害

街路樹をねぐらにされてしまうと、木からフンが落下してくることがあります。鳴き声が聞こえたら注意しましょう。また、車などを駐車しているとフンで車体が汚されてしまうことがあります。ムクドリなど、野生動物のフンには人体に害のある細菌を保有していることがあります。

騒音

ムクドリの群れが鳴くと、周辺一帯に響きます。大きな群れは、1,000羽以上にもなるそうです。ムクドリが鳴く習性は、仲間同士でコミュニケーションをとるためだといわれています。また、夕方頃にねぐらに戻る際に、外敵がいないか確認するために鳴くこともあります。

ムクドリの及ぼす被害

ムクドリ被害を防ぐ方法

ムクドリの習性は群れで行動することですが、繁殖期にはつがいで行動するため街路樹だけではなく、家の中にも巣を作ってねぐらにすることがあります。外壁から侵入して内壁と外壁の間に巣を作ったり、雨戸の戸袋に巣を作ります。

ムクドリに巣を作られると、ダニが大量に集まってしまうため、巣を作られないように、ムクドリ対策が必要になってきます。

ネット

ベランダや、畑にムクドリが定期的に見かけるのなら防鳥ネットを取りつけましょう。しかし、網目があらいとすり抜けてしまうことがあるため、防鳥ネットは網目が小さいものを選ぶことをおすすめします。

忌避剤

忌避剤はムクドリが嫌がる匂いを発生させる成分を撒いて、ムクドリが近づくのを防ぎます。忌避剤の種類は、外に吊り下げる固形タイプのものや、スプレータイプ、ジェルタイプなどがあります。

これらの方法を試してもムクドリを追い出すことが難しい場合、業者に相談してみてはいかがでしょうか。

ムクドリは鳥獣保護法で保護されているため、傷つけることはできません。力ずくで追い出そうとすると、法律違反で罰せられることがあるため注意しましょう。

業者に依頼すれば、適切な方法でムクドリを駆除してくれるでしょう。ねぐらとして巣作りされる前に、早めに対処しましょう。

まとめ

ムクドリは、スズメより少し大きな雑食性の鳥です。ヒナが孵化してから巣立ちまでの日数が短いため、繁殖しやすく年々数を増やしています。

また、ムクドリの習性は群れで行動することが多いうえに街中に出没するため、フン害や騒音被害で悩まされます。

戸建てやマンションにも出没するため、ねぐらにされないように早めに撃退しましょう。忌避剤などを使ってもムクドリが追い出せずにお悩みでしたら、個人の力では限界があるため、業者に相談・駆除を依頼してみてはいかがでしょうか。

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