自宅にねずみが出て困ったときの駆除方法としては、燻煙剤・殺鼠剤(毒入りの餌)・粘着シート・超音波を使うなど、さまざまな方法があります。メリット・デメリットなど異なる部分はありますが、どれも有効なねずみの駆除方法です。
しかし、すべての駆除方法にいえることですが、効果やメリット・デメリット、正しい使い方を知らなければ、思ったようなねずみ駆除はできないでしょう。そこで今回は、煙を使う「燻煙剤」でねずみを駆除する方法について詳しくご紹介していきます。
燻煙剤の効果やメリット・デメリットはもちろん、おすすめのねずみ用燻煙剤、効果的な使い方まで解説しています。最後には、より確実にねずみを駆除するポイントについてもご紹介していますので、ねずみ被害にお困りの方はぜひ参考にしてください。
目次
ねずみ駆除に燻煙剤を使う効果
家のなかに住み着いてしまったねずみを追い出すのに、煙を焚く燻煙剤(くんえんざい)は有効な駆除方法のひとつです。燻煙剤から出る煙には、ねずみの嫌う匂いなどの成分が含まれており、殺すのではなく追い出して駆除する方法になります。
燻煙剤は、ねずみの嫌いな成分が含まれた煙を屋根裏や家具の裏など、室内の隅々までゆき渡らせることができます。そのため、ねずみの姿や巣を発見できなくても、十分に追い出す効果を発揮するのです。
ここまで聞くと、誰でも簡単にねずみを駆除できる方法のように感じてしまいますが、もちろんメリットだけでなくデメリットもあります。燻煙剤の使用を考えている方は、しっかりとデメリットも確認しておきましょう。
メリット
- ねずみを発見できなくても効果を発揮する
- 使い方が簡単
- 駆除後の死骸処理といった心配がない
デメリット
- 個体によって効果がないこともある
- 持続性がないためねずみが戻ってくることもある
- 人間にとっても嫌な匂いが残る
- 準備が大掛かりになることもある
準備が大掛かりになることもある
燻煙剤を使ったねずみ駆除には、駆除後の死骸処理がないという大きなメリットがあります。たとえ迷惑な被害を出すねずみであっても、死骸の処理というのは気持ちがよいものではありません。そのため、できる限りねずみの姿を見ることなく駆除したいのであれば、燻煙剤の使用はおすすめです。
ただ、ねずみの好みを利用した駆除方法になるため、すべてのねずみに必ず有効であるとは言い切れません。人間と同じように好みには個体差があるので、ねずみによっては燻煙剤が効かないこともあるようです。
また、燻煙剤の煙は何週間・何カ月も残るものではないため、ねずみを寄せ付けない対策としての効果には期待できません。あくまでも今いるねずみを追い出す駆除方法として覚えておきましょう。
準備に関しても、燻煙剤の煙によって家電が故障したり、家具や衣類に臭いが付着したりすることがあります。こういったトラブルを回避するために、燻煙剤を使用する前に家電・家具・衣類に煙が付かないよう、カバーをするといった準備が必要です。
ねずみ駆除を燻煙剤でしてみよう!
ねずみを燻煙剤で駆除するときには、しっかりと部屋の隅々まで煙が届くようにする必要があります。燻煙剤がしっかりと効果を発揮するよう、事前の準備からより効果を発揮するコツや使い方について確認していきましょう。
煙を焚く前に
燻煙剤の煙によって影響を受けるおそれのある家電製品やパソコンといったデジタル機器などには、事前にカバーなどをかけて保護しておきましょう。また、煙が火災探知機に反応することも考えられるため、こちらにもカバーをかけておくと安心です。
また、燻煙剤の煙を送りたい場所に仕切りや扉があれば開放しておき、送りたくない場所は閉め切っておきましょう。そうすることで煙を送りたい場所に集中させることができるので、より効果的にねずみを追い出すことができます。
ほかに、犬や猫・鳥といったペットを飼われている方は、燻煙剤が有害となるおそれがあるので、煙の届かない場所へ移しておきましょう。人も体質によっては、アレルギー反応を起こすことがあるようなので、使用中は不用意に近づかないよう注意してください。
屋根裏まで効果を発揮させるコツ
燻煙剤の効果を十分に発揮させるためには、いかに煙を室内の隅々まで充満させるかが重要なポイントです。そのため、事前の準備と一緒に以下のポイントも確認し対策しておくことが、効果を発揮させるコツになります。
屋根裏のすき間をできるだけ塞ぐ
屋根裏には、湿気がこもり過ぎないよう換気を目的として、ある程度のすき間が作られていいます。そのため、建物の作りによっては燻煙剤の煙が外に逃げてしまい、十分な効果を発揮できないことがあるようです。
燻煙剤を使う前に屋根裏の通気性を確認し、できる範囲ですき間を塞いでおくと、より効果的にねずみを追い出すことができるでしょう。ただ、燻煙剤の使用中だけすき間を塞げれば問題ないため、完全に密閉する必要はありません。
換気扇や通風口を塞ぐ
換気扇や通風口も屋根裏と同じように、室内の換気を目的としているため、煙が外に逃げてしまいやすい場所です。こちらも完全に密閉する必要はありませんが、空気が外に逃げにくい状態にしておくとよいでしょう。
換気扇や通風口といった大きな場所を塞ぐのであれば、ダンボールを被せてガムテープで固定する方法があります。空気の流れを遮ることを意識して、煙が逃げない対策をしていきましょう。
煙を焚いてみよう
燻煙剤を使用して煙を焚く際に、火を使用することは一切ないため、火災などの心配はありません。メーカーによっても多少の違いはありますが、燻煙剤の使用方法としては、まず製品に含まれる容器に水を注いでいきます。
次にねずみ駆除成分の含まれた缶を容器にセットしてください。そうすることによって容器から煙が出てきます。
燻煙剤をセットしたあとは、だいたい1分ほどで煙が発生します。煙の発生した燻煙剤を放置しておくことで、家のなかに煙がゆき渡っていくため、外に出て避難しておきましょう。そのほか、燻煙剤をセットしたあとの容器は、熱を持つので注意してください。
ねずみに有効なおすすめ燻煙剤2つ
次にご紹介するのは、ねずみに有効なおすすめの燻煙剤2つです。どちらも天然成分が使われており、しっかりとねずみの追い出し効果に期待できる商品となっています。「どれを使えばよいのか迷う」といった方は、ぜひ商品選びの参考にしてください。
アース製薬 ネズミ一発退場 くん煙タイプ ネズミ用
ねずみの嫌いなハッカ油や琉球ハーブ(防虫・防カビ・芳香剤として使われる植物)といった天然ハーブが含まれた煙によって、ねずみを追い出すことができる燻煙剤です。
1個の商品に対して8畳までの広さに効果があります。複数の部屋の隅々まで煙を届かせるなら、各部屋の分を準備しておくとよいでしょう。
ネズミ用忌避くん煙剤 ネズミ忌避スモークW
こちらの燻煙剤は煙が発生しないタイプになります。煙を発生させてねずみを追い出すのではなく、スプレーで噴射した成分が室内に充満するタイプの燻煙剤です。
煙が出ないからといって効果が弱まることはなく、屋根裏・床下・倉庫といった場所にいるねずみを、しっかりと追い出すことができます。忌避効果は2日間持続し、糞尿の臭いを消臭する効果もあるようです。
燻煙剤はほかの忌避剤よりも手軽に使える
さまざまなねずみ駆除グッズのなかでも、燻煙剤は使いやすく、効果も大きいといわれています。ほかの忌避剤は、設置場所の知識など思いのほか手間が必要になることが理由にあるようです。
また、よくあるねずみの駆除グッズでは、粘着シートやスプレーなどが思い浮かびますよね。ほかのねずみ駆除グッズは、通り道に設置するなど、住み着いたねずみにピンポイントで対応していく必要がありました。忌避スプレーの場合も、ねずみの通り道となる箇所をとらえて、的確に吹きかけておかなければあまり効果は期待できません。
いっぽう燻煙剤を使用してねずみを煙で駆除する場合は、煙を焚くことによって、ねずみの嫌う成分を家中にまき散らせて駆除していきます。そのため、ねずみの侵入経路や、通り道を細かく把握して駆除をすすめる必要もないのが強みです。
ねずみの知識や巣を発見する必要がないため、ほかの駆除方法よりも手軽にねずみ駆除をすることができます。
要注意!ねずみは煙で“駆除“はできない!?
燻煙剤を使用してねずみ駆除を煙でおこなう方法で追い出す効果に期待できます。ただし、ねずみを退治して駆除する方法ではないため、再度侵入されるおそれがあるのも事実です。
仮に一度追い出すことに成功しても、危険がないとわかれば、ねずみは再び戻ってきてしまう習性を持っています。そのため、駆除に成功した場合は、侵入口を塞ぐなどの対策をほどこしておくとよいでしょう。
ほかにも、殺鼠剤に含まれる毒成分が効かない“スーパーラット”と呼ばれるクマねずみも存在しています。スーパーラットも含めてねずみを徹底的に駆除・対策するのなら、燻煙剤以外の方法も併用していきましょう。
殺鼠剤(さっそざい)
殺鼠剤は、ねずみが口にしてからすぐに効きだすタイプと、時間をおいてゆっくりと効きだすタイプの2種類にわけられます。殺鼠剤は、燻煙剤との併用にも非常に適している駆除方法です。
燻煙剤の煙を焚いた状態で、ねずみの通り道に毒エサを仕掛けることにより、ねずみの駆除効果があがるでしょう。毒エサをねずみが食べていれば、煙によって外に逃げてから、毒が効いてくることにも期待できます。
ただ、ねずみの種類によって殺鼠剤を設置するべき場所は異なります。殺鼠剤の詳しい効果や適した設置場所、おすすめのグッズなどについては、「ねずみ駆除に有効な毒餌」でもご紹介しています。ねずみ根絶に役立つ情報となっているので、あわせてご覧ください。
粘着シート
ねずみの通り道にセットして捕獲するのが粘着シートです。燻煙剤との併用により捕獲駆除においては効果が増すためおすすめです。ただし、捕獲したねずみを自分で処分しなくてはならないため、使用には注意が必要です。
メリットとして、ねずみについているダニやノミの駆除も一緒におこなうことができます。また、ねずみを捕獲して駆除する方法には、粘着シート以外に「捕獲器を使った方法」もあります。建物の環境や使いやすさなど、ご自身の状況にあわせた最適な方法でねずみをしっかりと駆除していきましょう。
忌避剤
忌避剤も燻煙剤と同じで、追い出す・遠ざける効果のみで殺傷力はもち合わせていません。燻煙剤も忌避剤のひとつになりますが、ほかにもスプレータイプや置き型のものがあります。効果の持続性は、燻煙剤がもっとも短く1~2日、スプレータイプなら1週間~1ヶ月、置き型は数カ月となるようです。
スプレータイプであれば、侵入させたくない場所にピンポイントで吹き付けることができます。置き型なら、広い範囲で効果が望めるだけでなく、置いておくだけでよいため、誰でも利用しやすい侵入対策です。
燻煙剤以外の忌避剤は、ねずみを追い出したあと、新たに侵入させないために設置しておくのがおすすめの使用方法となります。室内に侵入させないことで、再びねずみ被害を受けることもなくなるでしょう。
また、ねずみを遠ざけるのに効果のある忌避剤には、市販のものだけじゃなく自然のものを使うこともできます。「ねずみの嫌いなもの」を知ることで、忌避剤を自作することもできるのです。
超音波
燻煙剤を使ったあとのねずみの侵入対策としては、超音波を使った方法も効果的です。ねずみだけに聞こえる周波数を大音量で発することで、ねずみを遠ざける効果があります。遠ざけるだけでなく、室内にいるねずみを追い出すことも可能です。
しかし、ねずみに超音波が当たるように設置しなければ効果が望めないため、設置場所に工夫が必要となります。超音波を効果的に使いたいという方は、「超音波器の効果と設置場所」もご覧ください。
ここまでご紹介した方法すべてを使う必要はありませんが、燻煙剤とあわせて少なくとも2つの方法で対策しておくのが望ましいといえます。ねずみによる被害をなくし根絶するというのは、プロでも難しい作業になるため、できる限りの対処をしておくことが重要です。
もしこれだけの作業を「自分でやるのは面倒」「難しそう」と感じるようであれば、プロに依頼するのもひとつの方法です。プロであれば、ねずみの知識や駆除経験が豊富にあるため、自分でやるよりも確実に駆除・対策してくれることでしょう。
プロに依頼する際には、ぜひ生活110番をご利用ください。全国に加盟店を持ち「早く駆除してほしい」「少しでも安く依頼したい」など、さまざまなご要望にお応えできる業者をご紹介することができます。24時間365日【無料】で受け付け対応していますので、いつでも気軽にご相談ください。
まとめ
自宅に住みついたねずみを駆除するには、燻煙剤を使用するのが効果的です。ねずみを煙で駆除するときは、部屋の家電や火災報知器には、カバーをかけて感知しないようにしておくとよいでしょう。
燻煙剤はねずみを追い出すことには大変優れていますが、ねずみを退治して駆除する方法ではありません。そのため追い出したねずみに、再度侵入されるおそれも出てくるでしょう。
ねずみは危険がないと再び戻ってきてしまう習性を持っているため、侵入口を塞ぐなどの対策もあわせておこなうようにしてください。
スーパーラットなど、駆除が難しいねずみに対しては、業者に依頼することもおすすめです。市販の駆除剤で試行錯誤するにも手間や費用がかかります。業者なら、適切な方法で駆除をおこなってくれることでしょう。
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