暗くなるとふらふらと飛んでいるコウモリを見かけることがあります。コウモリといえばどんなイメージをお持ちでしょうか?「血を吸う」「噛まれたら狂犬病にかかってしまう」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。しかし、日本に住むコウモリは人に害をなすことがめったありません。それどころか害虫を食べる益獣です。
では、なぜ家に住み着いたコウモリを追い払う必要があるのでしょうか?今回はコウモリを追い払う必要性や追い払う手段、方法についてご紹介します。
目次
コウモリの習性、どうして飛んでくるの?
日本でよく見かけるコウモリは「アブラコウモリ」と呼ばれる種になります。このアブラコウモリは別名「イエコウモリ」と呼ばれ、民家を好んで巣を作ります。わずか1cmほどの隙間からも侵入することができると言われ、昼は暖かい民家の天井裏などで寝て過ごし、夜に外で食事を探しに出かけます。
一度巣を作ると、追い出してもしばらくすると戻ってくるようになります。
日本に住むコウモリは血を吸うことがなく、人を噛むことやそれによる狂犬病の発症などの危険性はないと言われています。ですが、コウモリのフンにはカビ菌や病原菌が多数含まれているほか、コウモリ自体にダニやノミがいることが多いため直接的な接触は危険です。
このことから、コウモリは追い払う必要があります。
コウモリを追い払う前に、コウモリ駆除に関する法律とは
コウモリは家に住んでいる虫などを主食としており、1日に500匹ほど食べると言われています。そのために害獣ではなく益獣と呼ばれています。また、コウモリは鳥獣保護管理法により保護されているので、許可なく捕獲や殺処分をすると厳しく罰せられてしまいます。
このことから、家にコウモリが住み着いてしまった場合はコウモリを追い払うことだけしかできません。
コウモリを追い払う-用意するもの
コウモリは臆病な生き物のため、大きな音を立てると驚いて逃げていくことがあります。しかし、確実とは言えないため道具を使用するといいでしょう。その道具は以下のものがあります。
コウモリ忌避スプレー
コウモリが嫌がるにおいでコウモリを追い払う方法です。コウモリが住み着いたところへスプレーすることで一時的にコウモリを追い払うことができるでしょう。専用のスプレーでなくとも害虫駆除用の発煙駆除剤でもコウモリが一時的に部屋から逃げ出します。
しかし、即効性はあるものの持続性に欠けるため何度も使用する必要があります。
超音波発生装置
コウモリは目があまりよくないため、超音波で空を飛ぶときの障害物などを判断しています。そのため、超音波を発生する装置を使用することでコウモリを混乱させて追い払うことができるでしょう。
デメリットは、値段が高いものが多く、設置する場所を選ぶため少々使いづらいことです。また、ペットに影響があるかもしれないため注意が必要です。
道具を用意したらコウモリを追い払いましょう。
コウモリを追い払う-手順
コウモリを追い払うには3つのステップがあります。それは「一時的に追い出す」「侵入経路をふさぐ」「コウモリが近寄らない環境を作る」ということです。これはどういうことなのでしょうか。以下をご覧ください。
一時的に追い出す
先ほど用意したものを利用することで、特に労力をかけることもなくコウモリを追い払うことができると思います。しかし、そのままにしておくとコウモリはまた同じように住み始めるため、コウモリの侵入経路をふさぐ必要があります。
侵入経路をふさぐ
前述したとおり、コウモリはわずかな隙間からでも侵入することができます。そのため家にある侵入することができそうな隙間をふさぐ必要があります。しかし、ガムテープなどでは簡単に穴をあけて侵入しなおすことができるため、金網や分厚い木の板などで隙間をふさぎましょう。
専門のコウモリ駆除業者へ依頼した場合は侵入経路の調査や駆除だけではなく、再来をふせぐこともおこなってくれるかもしれません。
コウモリが近寄らない環境を作る
コウモリが家屋へ侵入する理由のひとつに「エサが近くにある」というものがあります。コウモリの主なエサは蛾などの虫です。これらの虫がたくさんいる環境がコウモリを引き寄せているのかもしれないので、害虫の駆除をすることでコウモリにとって魅力がなくなるかもしれません。
コウモリを追い払う-注意点
このような方法でコウモリを追い払うことができると思いますが、注意することもあります。前述したとおり、コウモリは益獣としての側面を持ち合わせています。そのためむやみに追い払うだけでは、コウモリが食べていた虫が大量に発生してしまうおそれがあります。
また、コウモリにはノミやダニがついており、フンは雑菌やカビの菌がいます。そのためコウモリ自身に注意を払うのはもちろんのこと、フンを掃除した後の道具を消毒する、フンがあった場所の床を消毒するといったこともする必要があるでしょう。
まとめ
コウモリは害獣ではなく、害虫を食べる益獣として分類されています。また鳥獣保護管理法によって守られているため、殺傷してしまうと厳しく罰せられてしまうでしょう。ただし、家屋に住み着いてしまった場合はフンやノミ、ダニの被害にあってしまうため追い払う必要があります。
コウモリを追い払うには3つのステップがあります。一時的に追い出したあとに侵入経路をふさぎ、コウモリが近寄らない環境を作るということが大事になります。コウモリの駆除は個人の力だけでは限界があるため、場合によっては専門の業者へ依頼することを考慮してみてはいかがでしょうか?
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